2020年 アメリカ連邦議会選挙で注目すべきは上院議員

米国連邦議員選挙は、上院下院ともに直接選挙です。
重要なこととして、下院議員選挙区の区切りは、州議会が決定する。各選挙区の住民数をほぼ同数に近づければ、区切りは自由にできる。

下院議員は独特の地域別選挙区を代表しており、前述したように、各議員はその選挙区の唯一の代表として相対多数によって選ばれる。50州の各州に、下院で最低1議席が保証されており、残りの議席は各州の人口に応じて振り分けられる。例えば、アラスカ州は人口が少ないので下院には1議席の枠しかないが、最も人口の多いカリフォルニア州は53議席を持つ。各州に割り当てられる議席数は、10年ごとに実施される国勢調査のあと、過去10年間の人口の変化を考慮して再計算される。各州議会は、配分し直された議席数と州内の人口移動の変化に応じて、州内の選挙区の範囲を定めなおす。

上院は、議員がより広い選挙区(州全体)を代表し、人口の多少にかかわらず各州が平等の代表権を持つように構想された。従って、上院では、小さな州が大きな州と同じ影響力(2議席)を持つ。
当初、上院議員は州議会が選んでいた。各州の有権者が直接選ぶようになったのは、1913年に憲法修正第17条が制定されてからのことである。各州には2名の上院議員がいる。任期は6年だが、2年ごとに全体の3分の1が改選されるため、任期満了時期が少しずつずれる。上院議員は州の選挙民の相対多数により選ばれる。

https://americancenterjapan.com/aboutusa/translations/2987/

連邦政府の選挙であるが、各州内の選挙区割りを策定する権限は、合衆国憲法によって各州議会に与えられている。アメリカでは1960年代の最高裁判決により投票価値の平等(one person, one vote)が厳しく要求されており、政府は10年ごとの国勢調査の結果を受けて連邦議会下院や州議会の選挙区割り見直しを行うのが一般的である。
よく知られるように、有権者の支持政党割合が議席数に直接的に反映しやすい比例代表制に対して、小選挙区制では選挙区内の少数派票が死票となる傾向がある。そのため、各選挙区の人口を等しくするという制約の下でも、選挙区の境界線の引き方を工夫することによって、ある程度、特定の政党や人種に有利な選挙結果を生み出すことが可能である。そのような意図的な選挙区割り操作を一般的にゲリマンダリング(gerrymandaring)と呼ぶ

https://www.tkfd.or.jp/research/detail.php?id=3200

これだけみると、共和党が有利なように思えるが、下院選挙では国勢調査をもとに 最低1議席が保証されており、残りの議席は各州の人口に応じて振り分けられる。つまり、人口が多い州が議席数を多く出すことができる。
共和党は、2018年下院選挙で民主党に議席を奪われて少数派に陥落している。その時と比較すると、州議会は民主党が多数党を占めている州数は増えているので下院選挙での多数党を奪還するのは難しいのではないかと考えている。

参照元: https://www.tkfd.or.jp/research/detail.php?id=3200

尚、下院選挙では人口が多い3州ですでに 435  議席の126議席を埋めてしまうことになる。人口が多い上位10州で209議席も占めて下院議席数の過半数を占めることになる。

California’s 53 representatives
Texas’s 36 representatives
New York’s 27 representatives 
Florida’s 27 representatives
Illinois’s 18 representative
Pennsylvania’s 18 representatives
Ohio’s 16 representatives
Michigan’s 14 representatives
Georgia’s 14 representatives
North Carolina’s 13 representatives 

それでは、2020年選挙になる共和党員は何名かと言うと24名になる。

一方で、民主党は12名。共和党員も再選がある州は東部のデラウェア州のみ。


2020.11.6時点の連邦議会選挙結果と見通しについては、最新記事をどうぞ。