株式市況/選挙前の新型コロナウイルス景気追加対策法案通過は無理

【NYダウ】 27,584.06 △1.51% +410.10 [09/28]
【NASDAQ】11,117.52 △1.87% +203.96 [09/28]
S&P500 3,351.60△1.61%
ラッセル2000種指数   1,510.342△2.40%
米30年債利回り 1.414↓
米10年債利回り 0.653↓
米2年債利回り 0.131→
Fear & Greed Index 50→(Newtral)
VIX恐怖指数  26.19→
SKEW INDEX  126.69▼1.99%
WTI原油先物  40.59 7:43JST
フィラデルフィア半導体指数:2237.64△2.75%
ドルインデックス:94.27
ブルームバーグ ドル・スポット指数 : 1,183.54 △0.01%
LQD  134.90△ 0.51%
HYG  83.49△0.65%
S&P/LSTA U.S. Leveraged Loan 100 2,263.80▼0.24%[9/25]
米取引所の合算出来高は87億4000万株。
AAPL 114.96△2.39% (52週最高値 131.00 52週最安値51.06 )
AMZN 3174.05△2.55% (52週最高値 3495.00 52週最安値1626.03 )GOOG 1464.52△1.35% (52週最高値 1659.22 52週最安値1025.00 )
MS   209.44△0.78% (52週最高値 231.15 52週最安値115.52 )
NVDA 521.40△1.25%( 52週最高値 543.00 52週最安値132.60 )
FB   256.82△0.78% (52週最高値 304.67 52週最安値137.10 )
NFLX 490.65△1.61% (52週最高値 575.37 52週最安値252.28 )
TSLA  421.20△3.40% (52週最高値502.49 52週最安値43.67)
ZM   487.66▼1.78% (52週最高値494.90 52週最安値60.97)

アジア時間から米指数先物は上昇していたが、日本市場が閉場してから上昇の一途を辿っていた。Europe Stoxx 600 △2.22%で急反発。 STOXX® Europe 600 Banksも△ 5.63% (4.46)でほぼ戻った。 フィンセン文書スキャンダルは終了? 一方で、STOXX® Europe 600 Travel & Leisure△2.59% (4.45)の反発は鈍いが、こればっかりはコロナ禍なので鈍さが続くだろう。7月からアジアの観光を受け入れいている欧州(特に観光国)は、中国の国慶節休暇による観光収入を期待していると思うが、当の中国はほぼ国内に向かっているみたいね。

米市場オープニングは、S&P500は△1.4%、ナスダックコンポジットは△1.5%上昇でスタート。S&P500はほぼ動きなし。
アメリカン・エアラインが「政府から55億ドル融資をとりつけた」と発言したり、ペロシ下院議長とムニューシン財務長官が 新型コロナウイルス景気追加対策について協議たことへの期待があるようですね。
The S&P 1500 Airlines indexも△4.1%だってさ。エネルギーと金融セクターが上昇しているのも追加対策への期待なんですかね。

JPモルガンとかフィンセン文書の件で数営業日続落してたけど、今日でほぼ戻ってしまった。銀行株上昇だね。

新型コロナウイルス景気追加対策についての協議

今週末で下院議会が閉会することもありペロシ下院議長とムニューシン財務長官が協議再開で市場は期待を寄せているようだが、少なくとも上院で審議するのは無理だと思うのよね。

無理だと思う理由を箇条書きで書いていきます。まずは、共和党側の見解。

  1. 共和党上院議会では、まだCR(継続予算決議)承認が済んでいない。
    これを9/30までに通過させないと10月から政府閉鎖に陥る
  2. 共和党上院議員で追加財出動に関心がある人はごく少数
    特に司法委員会は最高裁判事指名をなんとか10月末に承認させようとしているので、司法委員会メンバーはこちらが最優先なはず。
  3. 5000億ドルの予算なら妥協した共和党上院議員が3分の1ほど存在する。
    テッド・クルーズ議員が筆頭ですが、彼らが1200$小切手配布に賛成すると思えない。
  4. 共和党にとって選挙前の最大の成果は、最高裁判事指名の承認
    中絶反対派で保守派のコービー判事を最高裁判事に送り込めれば、共和党にとっては最大の成果ともいえると思いますよ。

次に、米民主党内部側からの見解。選挙前に成果が欲しいでしょうね。

  1. 民主党内部の穏健派・ブルードッグ連合から追加財政法案が出てきてしまい、これ以上、内部分裂をあからさまにすることは大統領選挙前によくないと判断した。ペロシ下院議長の政治アピールではないでしょうか。
  2. 民主党は有権者にアピールできるのが「大きな政府」くらいなので、せめて行動くらい起こさないと選挙で落ちる下院議員が多数いると判断。

一方で、一つだけ選挙前に新型コロナウイルス景気追加対策法案が通過する可能性が残る。それは、すでに共和党上院議会が通過させた法案を下院で審議して可決することだ。そのためには、民主党は5000億ドルほどの予算、さらにはコロナが原因となる訴訟免責を含むことに対して妥協しなくてはならない。
おそらく、このあたりは妥協できないでしょう。

結局、こういう構造だからだよなという発想にいきつきます。

ペロシ下院議長の献金団体をみても、わかりやすいですよね。