1/23-28米議会:上院は23日、下院は24日から再開

先週まで両下院休会だったので大きな動きはないです。
債務上限問題については、バイデン大統領は2011年のオバマ政権の失敗をふまえて共和党と交渉しないようです。民主党上下院もその方向(引用元:The Hill
基本的には共和党内の問題でもあります。先週、それについて簡単に書いたので興味ある方はこちらをどうぞ。


上院は23日から再開

上院議会カレンダーフォーマットが変更している…。赤文字は本会議休会、青文字が本会議実施。
https://www.senate.gov/legislative/resources/pdf/2023_calendar.pdf

上院は 国防長官補佐官の承認から再開する。
シューマー院内総務は、債務上限引き上げに関してマッカーシー下院議長と交渉することを拒否しているようなので、政府高官の承認が粛々と進んでいくだろう。主席補佐官をつとめてきたクライン氏退任予定なので、ザイエンツ氏就任の承認投票も近いうちに予定に入ってくるだろう(引用元:WSJ

下院は24日から再開

債務上限(とあわせて歳出削減)に関心が集中しているけど、まだ今月はそんなに話が進まないはず。バイデン大統領の機密文書持ち出しの件も、調査が入る予定だがこれから日程が決まってくるだろう。

というわけで基礎情報として下院ホームページの幹部メンバーが更新されたので改めて紹介。院内幹事は引き続き、スカライズ議員で過去にはRepublican Study Committeeの議長も務めたことがある。Tom Emmer、Stefanikも Republican Study Committe所属。2人はさらに中道派のコーカスにも所属。RSC( Republican Study Committe )とフリーダムコーカス所属の Gary Palmerが、116会期~117会期に引き続いて共和党幹部入り。まあチェイニー元下院議員が解任されたときにStefanik議員が幹部入りしてからのメンバーは変わらず。
委員会委員長は、先日発表があったが、委員長から各メンバーの発表があった委員会もあるが、まだない委員会もあり。

https://www.house.gov/leadership

Marjorie Taylor Greene議員とPaul Gosar議員は、117会期に民主党+11名の共和党議員によって委員会所属を除外される決議をされていたが、両者とも委員会所属に復帰。両者ともthe Oversight and Accountability 委員会に所属され、Greene議員は他に国土安全保障委員会に復帰、グリーン史は天然資源員会に復帰。また、詐称まみれで話題のジョージ・サントス議員についても委員会が割り当てられた。批判がでているが、結局は彼の選挙区の有権者(約14万人)が代表者を決めるのであり、外野がうるさく言うことではないと私は思う。
まあJewishだと嘘の発言をしたことでユダヤ人団体から怒りをかっているので、Republican Jewish Coalitionなどから辞任圧力をうける可能性はあるね。とはいえ、本人は辞任しないとしている。

FL州、公立校でアフリカ系米国人研究の上級科目禁止

これは興味深い展開になってきた。FL州はいわば・アンチアファーマティブアクションを義務付けることを禁止していて、その法律にそって今回は公立校でアフリカ系米国人研究の上級科目禁止が禁止された。それに対して、American Civil Liberties Unionが憲法修正第一条の「言論の自由」を盾にとって訴訟を起こしているようだ

共和党のロン・デサンティス知事は昨年、「ウォーク(社会的不公正に問題意識を持つこと)による洗脳」を標的にした法案に署名して法制化した。同法は、公立学校や民間の雇用主が、特定の人種に配慮した教育を義務付けることを禁じている

https://jp.wsj.com/articles/florida-bars-ap-african-american-studies-course-from-public-schools-11674238718?cx_testId=10&cx_testVariant=cx_2&cx_artPos=0#cxrecs_s

ただ、上記に関してはそもそも アファーマティブ・アクションの訴訟が来年6月までに最高裁が判決をだすと見込まれている。こちらの判決次第になってくるだろう。

3. アファーマティブ・アクションの訴訟
アファーマティブ・アクションに関する訴訟は2つだ
・Students for Fair Admissions, Inc. v. University of North Carolina
・Students for Fair Admissions Inc. v. President & Fellows of Harvard College
ハーバード大学とノースカロライナ大学に対する訴訟は、高等教育機関が学生を集める際に人種を考慮することを認めている長年の判例を覆し、大学入試の決定におけるアファーマティブ・アクションを廃止するよう求めるものです。 Students for Fair Admissions (“SFFA”)は、Blumによって設立された原告で、ハーバード大学の人種を考慮した入学政策は、1964年の公民権法に違反し、アジア系アメリカ人志願者を違法に差別していると主張しています。SFFAは、ハーバード大学や他の大学が志願者の人種を考慮すること、あるいは知ることさえも禁止することを求めている。

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