2020年大統領選、今後のスケジュール/2022年、2024年の総選挙に向けて

2020年総選挙の結果は、11月5日日本時間16時の時点で投票数の結果が出ていないものが多数あります。
The Hillによると、選挙期間中から45州で300を超える訴訟が起きていていて、選挙前は選挙ルール(投票日以降に届いた郵便投票を有効にするかどうか)を巡る訴訟だったのが、投票結果についての訴訟にシフトしているようです。

また、どうやら再集計のルールも各州によって細かく規定されているのですね
43州とコロンビア特別区は、負けた候補者、有権者、有権者グループ、またはその他の関係者が再集計を申請することが可能です。 21州では、州法にもとづいた得票差になった時は、自動的に再集計するようにもなっているようです。
アリゾナ州は候補者からの再集計依頼ではなく、 0.1%の得票差且つ裁判所からの指示によって再集計が可能。噂のウィスコンシン州は、有権者が依頼できるってことですよね。再集計が指示された日から13日以内に再集計完了って意外に余裕ありますよね。ペンシルヴェニア州では、 0.5%以下だと再集計なんですね。

・ In two states, a recount may only be conducted by court order: Arizona and Tennessee.
・ In another seven states, voters can request a recount only on ballot questions (not candidate races): Montana, Ohio, Oklahoma, Oregon, Virginia, Washington, and Wisconsin.

引用元: National Conference of State Legislatures

それにしても恐ろしいことに、 再集計によって選挙結果が変わらない場合、申立人は再集計に関連する費用のほとんどを支払う必要があるようだ!再集計実施する時に申立人が保証金支払うんですね。
引用したサイトは、全米州議会議員連盟(NCSL)のもので、非常に詳しく書いてあってお勧めです。ただ、どこに何があるかほんとわかりにくい😢

今後の大統領選出を巡るスケジュール

さて、この後のスケジュールについておさえておきたいと思います。
訴訟の進捗は州別(もっというとカウンティ別に)いちいち追っていられないので、大きな流れをおさえます。
NCSLとあわせてアメリカンセンタージャパンの資料もあわせて読んだところ、今後の流れは以下になるでしょう。だいぶ前に、「2020年米大統領選スケジュール/郵便投票をめぐって共和党は既に訴訟中」でも書いた通りです。

だいぶ前から、共和党も民主党も訴訟に備えて弁護士大量にリクルートしていたりしたのでどっちも絶対に後に引かないつもりでしょう。最高裁がどう判断するかって正直わからない部分がありますね。共和党が指名したのにゴールサッチ判事はリベラルな判決だしてるしねぇ。一番ありうるのは「修正第12条に基づき、 投票は州を単位として行い、各州の議員団は1 票を投じろ」じゃないかなぁと邪推しています。各州の州議会を過半数でコントロールしているのは、共和党だし、そこを見越しての訴訟ではないかとも邪推しております。


2022年、2024年に向けた2020年総選挙の反省点

ありがたいことに数千名に読んでいただきました。
なんですが…
フロリダ州で10~10:30発表と肝心なところでアレする大失態をおかし、実況中継しながらも、当日は穴に入りたい気分でした。ジョージア州とか水漏れの事故があったとはいえ、AM9時に投票終了してすぐにわかるって言ってたのに、まだ結果でてないし…とか、まあ色々ありますね。自分が焦らないためにこうして書いておいたのに、自分が一番焦っていた感があってトホホ…でした。

特に、プリントアウトまでして頂いた、あんぴこんさんには深くお詫びします…
ばびさんにも引用リツイートして頂いたフロリダ州の開票時間がアレでお詫びします…

<反省点箇条書き>

・各州には青いカウンティと赤いカウンティがあって、どのカウンティから情報あがってくるかわからない。決まってないよなあ、これって。スゥイング州のカウンティ別分析くらいしてもいいのかもね。
・フロリダ州がカウンティレベルで投票終了したところからどんどん情報があがってきて、選挙サイトに書いてあった「全部終了する夜8時まで公表されない」はなんだったのか? ←2016年も総選挙みてたのに記憶なかった…
・2020年が特別かもしれないけど、当日投票分からカウントしてるのか、事前にカウントされた郵便投票からカウントしてるのか事前に把握しておかないとダメだ。スゥイング州は全部やるべきだった。
・当日の何らかの予測しない事態もでてきて、ジョージア州みたいに遅れる。
・だいたいどの州も上院選結果発表が、大統領選よりも遅れる。どういう集計してるんだ!?
・投票終了時間順番通りに終了しているカウンティとそうでないカウンティがある。投票終了順でタイムラインつくってもあまり意味がないね…
・それぞれのサイトで開票進捗が異なる。2020年は、WP、FiveThiryEightが早かった。特にWPがカウンティ別に地図でみれるので非常に便利だった。RCPはかなり遅い。
・TweetDeckでみていたが、滝のように情報が流れて追えなくなった。カウンティ別に「result」出してくるので、うっかりすべての結果と勘違いする。
・各メディアによって「●●州はトランプが勝利」とかのヘッドライン出すタイミングが異なる。
・フロリダ州では、明らかに残票よりも得票差が上回るのになかなか「トランプ勝利」を出さずに、ルビオ議員が激おこしていてたのが面白かった。
・アリゾナ州では、FOXニュースが早まって「バイデン勝利」を出す事態になって共和党議員や関係者からすごく叩かれていた。とあるFOXアンカーをレイオフしろとまでいう話がでていたw
ジョージア州/ルイジアナ州の上院選では、ジムクロウ法の名残で得票数が50%を上回らないと決戦投票が1月5~6日頃に再度行われる。

2024年大統領選の大本命はニッキー・ヘイリー

さて、2024年大統領選の大本命は、なんといっても元国連大使のニッキー・ヘイリーでしょう。人気あるんですよね、よくわからないんですが。
あとは、福音派の支持があついペンス副大統領でしょうね。
福音派の票が割れるのか、ペンス副大統領一択になるかも興味深いです。

ボルトン元大統領補佐官は、ニッキー・ヘイリー支持者なので、ニッキー・ヘイリー大統領でボルトン国務長官というすごい顔ぶれのホワイトハウスもありえるかもしれませんね。
テッド・クルーズ議員やマルコ・ルビオ議員も予備選は出ると思いますが、2028年大本命ではないんじゃないかなぁ~
対して民主党は2020年をみてもわかるように、どう考えても人材難でしょう。

というわけで2020年の反省を活かして2022年、2024年を迎えねばという決意表明でしたん。