株式市況/S&P500不動産業種で商業施設やオフィスREITの下落が顕著。

日本市場

【日経平均株価】 20,366.48 ▼0.12% -24.18 [05/12]
TOPIX 1,476.72▼0.26%
マザーズ 833.74△0.07%
【ドル建て日経平均】190.75 △0.56% +1.06 [05/11]
【為替ドル円】 107.43 ▼0.22% -0.23 [15:02]
【日経VI】28.65(高値:29.35) +0.64 △2.28% [14:43]
東証一部出来高 1,241,020,000株 15:00
【CME ダウ先物】 24,004.00 ▼0.50% -120.00 [14:53] ダウ比:-217 (▼0.90%)

4/27~5/1の投資部門別売買動向がでてきました。海外は引き続き売り越し。
この週は日経平均株価は19410円ではじまり、19619円で終えた週。一時期、20179円をつける場面もあった。
また、TOPIXについては、1428ポイントではじまり、1431ポイントで終わった。この週の高値は1528ポイントだった。週の高値でみればTOPIXの方がパフォーマンスがよいので、決して日経平均株価が歪んでいるからということではないのだろう。

結局のところ、海外と日銀+個人の相対取引ということだ。一時期、海外の大きな売りを日銀は買い支えできなくなっていたが、4月はこの構図が続いている。海外から大きな売る要素がないと、大幅な売り越しにはならないだろう。つまり、日本経済なんか見ていてもしょうがないのだ。カネを流してくる人たちをウォッチしなければならないのだ。

アジア・欧州市場

【上海総合指数】 2,891.56 ▼0.11%
ハンセン指数  24,245.68 ▼1.45%
MSCI Emerging Markets  909.31 ↓ [5/12] 
Europe Stoxx 600   340.57 +0.87 (△0.26%)
REIT Europe 1,198.89 -12.58   ▼1.04%
バルチック指数  433.00 ▼8.65% [5/12] 

米国市場サマリー

【NYダウ】 23,764.78 ▼1.89% -457.21 [05/12]
【NASDAQ】9,002.55 ▼2.06% -189.79 [05/12]
S&P500  2,870.12 ▼2.05%
ラッセル2000種指数 1,275.536 ▼3.46%
Fear & Greed Index 38↓(Fear)
【VIX恐怖指数】33.04
【WTI原油先物】 25.33 ▼0.16% -0.04 [08:03]
ドルインデックス: 100.01↓  8:03JST
フィラデルフィア半導体指数 1725.24 ▼2.77%
米国30年債利回り:1.372↓  8:05JST
米国10年債利回り:0.679↑   8:05JST
米国 2年債利回り:0.165↓   8:05JST
米国3か月債利回り:0.13↑   8:05JST
United States 5 Years CDS 19.1[5/12]
MSCI US REIT IDX : 912.51 -47.87 (▼4.98%)
ブルームバーグ商品指数トータルリターン  131.3060 ▼0.37%
NYFANG:IND  3,617.578 ▼1.85%
S&P/LSTA U.S. Leveraged Loan 100  2,130.52 △0.13%  [5/11] 
iShares iBoxx $ Investment Grade Corporate Bond ETF 126.76 △0.96%
BofA US High Yield Index Effective Yield  7.95↑[5/11] 
ICE BofA BBB US Corporate Index Effective Yield  3.53↑ [5/11]  
BofAML US High Yield CCC or Below Effective Yield 18.23↑ [5/11]
米取引所の合算出来高は112億8000万株。直近20営業日の平均は113億6000万株。
AAPL 311.41▼1.14% (52週最高値  327.85 52週最安値170.27 )
AMZN 2356.95▼2.16% (52週最高値 2475.0 52週最安値1626.03 )GOOG 1375.74▼1.96% (52週最高値 1532.11 52週最安値1025.00 )
MS   182.51▼2.27% (52週最高値 190.70 52週最安値115.52 )
NVDA 312.10▼3.26%( 52週最高値 316.32 52週最安値132.60 )
FB   210.10▼1.44% (52週最高値 224.20 52週最安値137.10 )
NFLX  431.82▼1.97% (52週最高値 449.50 52週最安値252.28 )
TSLA  809.41▼0.23%  (52週最高値 968.99 52週最安値176.99)
EQUINIX 663.65▼2.12% (52週最高値 715.75 52週最安値446.04)

S&P500業種別では、不動産業種が大きく下落。下落率が大きい順にいくと、CBREグループ▼8.87%、Digital Realty Trust, Inc.▼8.87%、 Extra Space Storage Inc. ▼7%、 Kimco Realty Corporation ▼7%、SL Green Realty Corp▼7%。商業不動産、オフィス不動産をメインに売られている。米国内ショッピングセンター所有・開発・管理をするマセリッチ(The Macerich Company)なんかは、年初来▼76%下落していて、破産するんじゃないだろうか。アウトレットモールの不動産開発・管理をするSimon Property Group, Inc.も年初来63%下落している。不動産投資信託をみている限り、もはやショッピングセンターなどの商業施設、オフィスなどは市場がシュリンクしていくと思われる。まったく無くなることはないが、明らかにシュリンクして需要は戻ってはこないだろう。
一方で、REITの中でも伸びる Digital Realty Trust, Inc.▼8.87% が大きく売られているのが興味深い。これらはデータセンターREITなどと並んで年初来パフォーマンスが、S&P500と比べると20%以上超えてアウトパフォームを維持していた。それが今週に入って▼10%も下落しているのだ。明らかに、 EQUINIX 、 SBA COMMUNICATIONS COR とは動きが異なっている。 EQUINIXもDigital Realtyも、中国本土・香港展開しているがシェアが違うのかな。ちょっと機会をみつけて調べてみようと思います。

続いて、株価が大きく下落した時のイベントや発言トラッキング。
昨日は日本時間閉場のタイミングでダウ先物指数はすでに0.9%下落していたわけだが、SP500は寄付きはプラスではじまったようだ。日本時間午前2時頃に米10年債券利回り、S&P500株価の下落が急になるが、このタイミングでファウチ博士の上院公聴会での発言と、共和党発案の対中制裁法案について報道があった。その後、午前4:30頃にカリフォルニア州知事の発言があり、さらに下落が進む。下院民主党主導で進めている3兆ドル規模の第五弾新型コロナウイルス対策法案についても場中に発表があったが株価は反応なしw
株価が動いた要因は、原因と結果の再現性について確証とれないので考える意味がないと思っています。しかしながら、何かのイベントや発言で株価が大きく動いたという事実は、これからも動かす可能性があるので振り返る意味がおおいにあると考えています。要は、因果関係は追わずに、相関関係だけみるということですね。

米FRB、社債ETFの購入を開始

昨日、FRBの社債購入待ちだという記事を書いたんですが、数時間後に発表がありました。CNBCによると既に6000億ドル規模の社債が発行されていて、それがFRBによって買われることが待っていたという理解でいいのかな…

米連邦準備理事会(FRB)は11日、セカンダリーマーケット・コーポレート・クレジット・ファシリティー(SMCCF)を通じて、12日から社債に投資する上場投資信託(ETF)の購入を開始すると発表した。
FRBによると、SMCCFは米企業の社債に幅広く投資するETFが購入対象となる。FRBが保有するETFの「圧倒的多数」が投資適格債に主に投資するETFとなり、残りは高利回り債に投資するETFが占めることになるという。

https://jp.reuters.com/article/usa-fed-etfs-idJPKBN22O08B

ノルウェー政府系ファンド(SWF) から資金流出

北欧三国のうちで、ノルウェーだけが、実は資源国。ノルウェーの通貨クローネも対ドルで下落が大きいけど、FRBと通貨スワップ協定しているからトルコやアルゼンチン、ロシアとは状況が違います。ソブリンCDSもThe Norway 5 Years CDS value is 16.4 (last update: 12 May )で米国よりもCDSは低いし、格付けはAAAだし、まあ国家じたいはまだ大丈夫でしょう。ただし、世界最大のソブリン・ウェルス・ファンドなのでおカネが流出することは市場にとっては痛手でしょう。
尚、ノルウェーは410億ドル規模の財政出動を予定していて、今回の資金引き出し額が370億ドルなので緊急支出を運用からまかなったというかんじではないでしょうか。

ノルウェーは政府系ファンド(SWF)から3820億クローナ(約4兆円)を引き出す計画だ。世界最大の同SWFは、現金調達のため過去最大規模の資産売却を迫られる。
  資金引き出しはノルウェーの2020年修正予算で明らかになった。今回はこれまでで最多だった2016年を4倍超上回る規模となる。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-05-12/QA7SK1T1UM1401?srnd=cojp-v2