給与保護プログラム(Paycheck Protection Program)第二弾は、数日で枯渇すると言われていたのに融資受付開始から2週間経過しても枯渇しなかった。
しかも、5/8時点で予算の40%も余っているということだ。
一番大きな理由は、多くの事業者が求めているニーズと給与保護プログラムが合致していなかったということのようだ。もしくは、政府が返済免除される別の支援を待っているということのようだ。
事業者の中には、既にローンを複数抱えていたので給与保護プログラムを銀行から断られた人もいたりする。小規模の貸し手によると、半分以上の申し込みが他で融資を受けてたので断ったという報告もある。もちろん、そういうこともあるだろうが、最も大きな要因としてはやはりニーズに合致していなかったということだ。
Nearly two weeks later, about 40% of the money remains available, according to figures released late Friday by the Small Business Administration, even as small businesses continue to suffer from the fallout of the coronavirus pandemic.
https://www.wsj.com/articles/demand-for-small-business-loans-cools-11588930201
Several factors appear to be behind cooling demand, including the Treasury Department’s decision following an uproar to exclude public companies and others that could obtain funding elsewhere.
Another reason: Some borrowers sought duplicate loans from several lenders as a backstop against loan denials or delays, according to bankers and small business advisers. Bigger banks found that more than 10% of their applications were duplicates, according to loan brokers and industry officials. Some smaller lenders reported that half their applications were rejected because the applicant had gotten a loan elsewhere.
But the likely biggest reason for the slowdown is that many business owners have concluded that the SBA’s Paycheck Protection Program simply doesn’t meet their needs, lenders and others say, or they are waiting for the government to clarify the terms under which loans can be forgiven.
なぜニーズに合致していないか?
それは、解雇ほぼなし、あるいは再雇用を前提として従業員給与に75%以上あてないと返済不要にならないからだ。
個人事業主に近い形態の企業などで、都市部で展開している場合は、給与なんかよりも家賃などの固定費支払いの方が経費の多くを占めている。給与なんかよりも、固定費支払いをしたいわけだ。
それにしても、給与保護プログラム第一弾が、なぜゆえにあんなに早く枯渇してしまったかというと、中小企業のなかでも比較的大きな企業が先に融資申し込みをして融資を受け取っていったからだ。第二段については、市場公開している企業などは、融資対象から除外されたこともあり、1社あたりの融資額も減少していて、予算にもまだ余裕がある。
この先どうなるかは、需要がどこまで戻るかにかかっているだろう。先日も記事を書いたこの調査によると、休業なり自分の給与を削減するなりでなんとか需要減少に持ちこたえようとしている。自らの給与を削っているということは、少なくとも4人以下の小規模事業者の家計消費は落ちていくだろう。
ただ、一方で、WSJによると、低所得者を中心として失業給付が7月までは賃金を上回る人たちがいることも事実だ。彼らがある程度、消費を牽引する可能性はあるかもしれない。
教会にも給与保護プログラムが適用
コミュニティ・バンクを通じて非営利団体にも融資が行き渡っているようなんだけど、どうやら協会も給与保護プログラムを通じて融資を受け取っているようです。しかも、17000ものカトリック教会が給与保護プログラムに申請していたらしい。3兆ドル規模の財政融資を通じて、1万もの教会が融資をうけとっているようだ。もちろん、プロテスタント教会も申込んだようだが、カトリック教会の方が申請件数が多いのはアレなんだろうなぁと。
Thousands of Catholic churches in the U.S. received loans from the Paycheck Protection Program (PPP) meant for businesses struggling amid the coronavirus pandemic, according to a report by CBS News.
https://thehill.com/homenews/news/496781-thousands-of-us-catholic-churches-received-ppp-loans-amid-coronavirus-report
The majority of the 17,000 Catholic churches in the United States — between 12,000 and 13,000 parishes — applied for the PPP loans that were created as part of COVID-19 stimulus efforts.
Forty percent of Protestant churches in the U.S. also filed for PPP loans through the CARES act, or the SBA, according to a survey by LifeWay Research. Of those that applied, 59 percent were approved, according to CBS News.