日本市場サマリー
BOJはお買い上げなし。
【日経平均株価】 19,429.44 △1.52% +291.49 [04/23]
TOPIX 1,425.98△1.36%
マザーズ 738.55△3.25%
【ドル建て日経平均】180.27 △1.35% +2.41 [15:00]
【ドル円】 107.80 +0.07 △0.07% [15:02]
【日経VI】38.06(高値:39.18) -3.96 ▼9.42% [14:43]
東証一部出来高 1,172,620,000株 15:00
Japan 5 Years CDS 35.2 [4/23]
【CME ダウ先物】 23,379.00 △0.10% +23.00 [14:53]
ダウ比:-96 (▼0.41%)
海外は15週連続の売り越し。日銀は、証券会社のETFを通じた売買になるので「自己売買」にカウントされるんだけど先週は2400億円のお買い上げしているので半分以上が日銀の買いが含まれているということ。また、信託は主に年金基金とのこと。っていうことは、まさに日銀+クジラvs海外の相対取引相場が続いているということですよねぇ。
ところで、3月3周目から4月3周目に至るまで、法人による自社株買いは勢いを失っていますが、2月から3月2週目までは法人自社株買いは、各週で約2000億円ほど発生していたようです。
投資部門別【株+先物】 20年4月3週 億
— 夕凪 (@yuunagi_dan) April 23, 2020
自己…3758
個人…109
海外…▲4346
信託…1498
証券…▲35
投信…▲116
法人…309
他法…51
生損…▲31
銀行…▲1061
他金…▲71
投資部門別(株+先物) 週…億
— 夕凪 (@yuunagi_dan) April 23, 2020
個人 / 海外 / 日銀
今年計…14448 / ▲76104 / 33132
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4.3…109 / ▲4346 / 2464 ←NEW
4.2…▲1791 / ▲4172 / 2464
4.1…509 / ▲3340 / 4468
3.4…▲2746 / ▲6119 / 4068
3.3…1570 / ▲7741 / 3256
アジア市場と欧州市場
【上海総合指数】 2,838.50 ▼0.19% -5.48 [16:02]
ハンセン指数 23,977.32 △0.35%
MSCI Emerging Markets 891.81 ↑[4/23]
Europe Stoxx 600 333.24 +3.10 (△0.94%)
REIT Europe 1,204.58 △1.13% [4/22]
バルチック指数 694.00 ▼4.67% [4/22]
米国市場サマリー
【NYダウ】 23,515.26 △0.17% +39.44 [04/23]
【NASDAQ】8,494.75 ▼0.01% -0.63 [04/23]
S&P500 2,797.80 ▼0.05%
ラッセル2000種指数 1,214.065 △1.04%
Fear & Greed Index 40 ←(Fear)
【WTI原油】 16.81 ↑ [6月限] 7:54JST
【NY金先物】 1,728.83↓ 7:54JST
ドルインデックス:100.48↑ 7:54JST
フィラデルフィア半導体指数 1664.67▼1.04%
米国30年債利回り:1.179↓ 7:55JST
米国10年債利回り:0.602↓ 7:55JST
米国 2年債利回り:0.229↓ 7:55JST
米国3か月債利回り:0.09↑ 7:55JST
United States 5 Years CDS 19.8 [4/23]
MSCI US REIT IDX : 932.38 -8.92 (▼0.95%)
ブルームバーグ商品指数トータルリターン 129.6410 △0.16%
NYFANG:IND 3,417.580 ▼0.55%
S&P/LSTA U.S. Leveraged Loan 100 2,121.36△0.06% [4/22]
iShares iBoxx $ Investment Grade Corporate Bond ETF 129.99 △0.42%
BofA US High Yield Index Effective Yield 8.26↑[4/22]
BofAML US High Yield CCC or Below Effective Yield 16.97↑ [4/22]
米取引所の合算出来高は117億株。直近20営業日の平均は127億株。
AAPL 275.03▼0.39% (52週最高値 327.85 52週最安値170.27 )
AMZN 2399.45△1.52% (52週最高値 2461.00 52週最安値1626.03 )
GOOG 1276.31△1.04% (52週最高値 1529.63 52週最安値1025.00 )
MS 171.42▼1.21% (52週最高値 190.70 52週最安値115.52 )
NVDA 284.01▼0.75%( 52週最高値 315.41 52週最安値132.60 )
FB 185.13△1.56% (52週最高値 224.20 52週最安値137.10 )NFLX 426.70△1.25% (52週最高値 449.50 52週最安値252.28 )
TSLA 705.63▼3.62% (52週最高値 968.99 52週最安値176.99
まずはS&P500業種別。上昇を牽引したのは、エネルギー業種。原油価格上昇によるものでしょう。一方で、足を引っ張ったのは、公共サービス、不動産。
不動産REITなんですが、年初来約70%以上下落しているのが2つあって、どちらもショッピングセンターやアウトレットモール開発、リース分野。
また、Ventas, Incも60%近く下落していますが、ここは米国などの高齢者住宅や医療オフィスビルなどの展開がメイン。米国老人ホームを中心にクラスター感染が起こっていることが要因の一つなのかもしれないが、詳しく調べてはいない。
債券については、ハイ・イールド債の利回りは再度上昇に転じてきた。一方で、投資適格社債ETFは堅調に上昇してほぼ完全に戻ったといえるだろう。FRBがSPCを通じて買い取りしているのが効果が出ているようだ。問題だとは思うのだが、 United States 5 Years CDS は良好だしAA+を維持している。結果的に、市場が正しい判断をしているかは誰にもわからないが、市場が正しいとするパッシブ投資家らしく、FRBによる債権買取は問題ないと考えることにする。
IN Fed We Trust
目を疑うようなタイトルがみえて驚いたのだが、連邦準備制度のパウエル議長のアクションが過大評価されている。連邦準備制度は決して、神ではない。
A combined 58% of respondents said they had a “great deal” or “fair amount” of confidence that Fed Chairman Jerome Powell would do or recommend the right thing for the economy, according to an April 1-14 survey by Gallup.
https://www.bloomberg.com/news/articles/2020-04-23/confidence-in-fed-chair-hits-highest-point-since-greenspan-era
米国は、多様性を重んじている側面が強調される一方で、国家はプロテスタントの思考で動いている。建国当時は間違いなくプロテスタントの精神のもとに建国された。今も、州の代表である上院議員のマジョリティがプロテスタントを占めていることが、プロテスタントの思考で動いていることの証左だ。下院議事堂の議長席にはアメリカ国旗の上に「IN GOD WE TRUST」と書かれているのだ。ここでいうGODは、キリスト教のGODでしかありえない。
連邦準備制度がここまでしても、ソブリンCDSも上昇しない理由の一つとしては、独立後の米国はデフォルトをしたことがないからだと思われる。尚、欧州・南米はデフォルトしまくってきたが、独立後あるいは1800年以降でデフォルトがないのは英国、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、デンマーク、ベルギーだ。歴史が浅いが、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドもない。日本は認めていないが、第二次世界大戦戦争突入直後に債務を踏み倒した歴史があり、少なくとも欧米諸国はデフォルトとみなされている。
参照元データ:国家は破綻する
そういった視点でみると、現時点の各国のS&Pによるソブリン格付けとCDSはデフォルト履歴にも沿っているように思えてくる。
一方で、この先に何が待っているかというと、私は過大な債務を抱えて勝利したWWⅡのイギリスと同じような未来が米国にも待っていると思われる。簡単にいうと、数十年、いや、100年かけてゆっくり自滅していくということだ。イギリスは金融抑圧をしてきた。米国も大恐慌後は富裕層への増税を90%にもしたことがあるし、歳入を増やしてなんとかデフォルトしないようにしていくのだろう。ただし、これは議員のマジョリティがプロテスタントであり、実質的なプロテスタント国家が継続するならばだと私は考える。そうでなくなったら、南米、欧州カトリック国などと同じような道を歩みことになるのではないだろうか。
ちなみに、パウエル議長はカトリック信者である。次期大統領として有力候補である民主党バイデン元副大統領候補もゴリゴリのカトリック信者である。
新型コロナ追加対策を可決したが、給与保護プログラムPPPには問題だらけ
米国下院は3000億ドル相当の給与保護プログラムPPPを含む4800億ドルの予算を可決した。しかし、これで問題が終了したわけではない。昨日も問題を指摘したが、更にまた別の問題がでてきた。
州政府が提供しているだいたい300~400/weekの失業給付に、7月まで600ドル/week上乗せして、失業給付を提供している。つまり、900~1000ドル/weekくらい手元に入るのだ。ところが、今度は給与を上回る給付の人がでてきて、PPPによる給与を受けるよりも失業給付を受けたい人がでてきたのだ。
この問題が発生することを共和党上院の重鎮であるグラム議員は指摘していたのだが、結局、緊急予算だったので目をつぶることにしてたが、この指摘は正しかったことになる。おそらくだが、低所得者層は、長い目で見たことを考えずに目先のお得感だけで判断している可能性が高いのだろう。
そうなると、失業者数は更に増加することになる可能性がでてきている。昨日発表された1週間の失業保険申請件数 は443万件で、いくつかの試算によると失業率は20%に達することになる。
問題は、一回、失業した人の受け皿が、あるかどうかだ。ウォルマートやアマゾンは急激に雇用を増やしているが、どこまで長く続くかは疑問もある。長い目でみたら、企業はヒトを雇うよりも機械に置き換える方向にいくだろう。経済が本格的に再開した時に、彼らを雇用してくれるところはあるのだろうか?
もし、ないとすると、大きな政情不安につながるだけなのかもしれない。
The anger came from employees who’d determined they’d make more money by collecting unemployment benefits than their normal paychecks.
https://www.cnbc.com/2020/04/22/she-got-a-paycheck-protection-loan-her-employees-hate-her-for-it.html
尚、各州の失業給付金額と給付期間上限を貼り付けておきます。