給与保護プログラムPPPは4/17には資金が尽きそう

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中小企業に対する2500億ドルの追加支援について、米議会では13日も共和党と民主党の合意が得られずに見送った。民主党の要求は、5000億ドルの法案で、給与保護プログラム追加支援2500億ドルをはじめとして、医療機関への1000億ドル、州政府・地方政府への財政支援1500億ドルだ。
どうやら民主党上院は、この法案を16日(木)にでも審議したいようだが、共和党上院は拒否している。強硬採決に踏み切ったとしても、60名の承認がないと可決できないだろうから、47名しかいない無所属いれた民主党員だけでも可決しないだろう。

上院共和党は中小企業に対する2500億ドルの追加支援での合意を目指しているが、民主党が病院や地方政府なども対象としたより幅広い支援を求める立場をあらためて示したことを受け、13日の採決を断念した。
民主党のペロシ下院議長とシューマー上院院内総務は共同声明で、「共和党は上院でも下院でも可決の見込みはないと分かっている法案を推し進める政治的駆け引きをやめ、真剣にわれわれと協力すべきだ」と表明した。

https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-usa-congress-idJPKCN21V296

恐ろしいことに、カドロー委員長によると、給与保護プログラムPPPの資金が4月17日(金)今週末には枯渇しそうとのこと!先週の推移をみると、150万件くらいの申請で受付し終了してしまうことになる。米国中小企業協会のデータによると2016年時調査によると、約560万人の中小企業事業者、雇用していない個人事業主は約250万人だ。全員が融資を必要としているわけではないが、今のままだと全体の18%くらいにしか融資が行き渡っていない。そもそも、州をまたぐような大手銀行にしか融資枠がまわっていないようなので、大手銀行に融資申し込みできないような状況の人達はかなり厳しい状況にあることがわかる。

“We’re going to run out of money for the small business thing April 17. That’s why we would like the Congress to help us with the additional $250 billion,” Kudlow told Fox Business.  

https://thehill.com/homenews/senate/492504-senate-punts-stalled-coronavirus-aid-to-thursday

さらに、4月20日に議会が戻ってくるとしていたのに議会開催が延長された。The Hillによると、政府が発しているソーシャル・ディスタンスを維持するため、少なくとも4月末までは議会も休会にするのが望ましいということだ。リモート投票の動きもあるが、共和党上院は遠隔投票を否定している。
上院は、4月20日より前に再招集する方向で動いているようだが、遅れる可能性も濃厚である。

下院指導部は13日、休会期間を5月4日まで延長すると発表した。当初は4月20日に再招集する予定だった。上院は依然として来週の再招集を予定しているが、議員の多くは予定が変更されるとみている。

https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-usa-congress-idJPKCN21V296