株式市況/ライトハイザー代表が米中協議における混乱・誤解の原因!?

週末に書いた記事はこちら。
もはや天からのお告げで、とにかく書け!と指令がきているような感じです。
成毛さんの文章講座を読んでいて、非常に参考になる。
特に、「 まずは120文字前後で段落を作ること」というのは納得。Twitterって140文字なので、すごくいい訓練になるってことだ。

中国が、市場開放に向けて動いているという話。邦訳はこちら
基本的には、利払いさえできなくなって破産しそうな民間企業を救うためが主目的ではある。ただ、米中協議のためでもあり、一帯一路の狙いもあるようだ。

President Xi Jinping, who’s negotiating an agreement amid a trade war with the U.S., is seeking to increase China’s political clout and revive ancient trading routes under his “One Belt, One Road” initiative, spending heavily on infrastructure projects. The move will help the government tap a market where it has 27 million private companies, employing more than 340 million people and accounting for 60% of the economy.

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-12-22/Q2X4BIT1UM0X01?srnd=cojp-v2

いや、レトリックというか、明らかにチャイナの影響を排除させるためのものである。別にチャイナだけでなく、ロシアでも、トルコでもどの国であっても、米国の世界覇権をじゃまするものは大勝になるのだ。国防権限法は、その名の通り、National Defense Authorization Act (NDAA)である。
中国が考える国防とは、中国が考えるエリアはどんなに拡大してもモンゴル帝国の時の範囲だ。まぁ東南アジアも昔は自分たちの支配下だったとさえ考えているだろう。彼らにとっての国防は、世界覇権とは少々異なる。あくまで、自分たちのエリアの覇権なのである。
一方で、米国は世界の覇権なのである。国防、すなわち、米国の覇権を死守するためでもあるのだ。そうじゃなきゃ宇宙軍創設とかいう発想なんて出てこない。
まとめると、米国と中国で「国防」の範囲がそもそも異なっているのだろう。中国自身も、自らの国力拡大が、実は米国の覇権を脅かししているから色々制裁されていることをどこまでの高官レベルが気づいているのか非常に疑わしいのだ。
国防権限法の内容が網羅されている邦訳文章をみつけることができなかったので、簡易的に書かれているものは、こちらをご覧ください。

米国で先に成立した国防予算の大枠を定める「国防権限法」について、中国の内政に干渉するレトリックが含まれていると全国人民代表大会(全人代)外事委員会の報道官が指摘した。中国国営の新華社通信が、発言を引用して伝えた。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-12-22/Q2XMKWT1UM0Z01?srnd=cojp-v2

香港でウイグル問題の訴えまではじめたようだ。 もう香港は、とにかく何でもいいから中国政府が世界から非難されるべき部分を取り出して、香港を救ってほしいのだろう。トルコ系ドイツ人のエジル選手は13日、新疆ウイグル自治区における中国政府のウイグル人弾圧を非難するコメントをツイッター に掲載したら、サッカー放送も中止されたし、中国の人気サッカーゲームから姿を消したw

A mixed crowd of young and elderly people, dressed in black and wearing masks to shield their identities, held up signs reading “Free Uyghur, Free Hong Kong” and “Fake ‘autonomy’ in China results in genocide”.

https://www.reuters.com/article/us-hongkong-protests/clashes-as-police-try-to-clear-hong-kong-protesters-after-uighur-support-rally-idUSKBN1YQ076

久々にツイートで「いいね」された記事の引用。
前半は、USMCAと中国との合意について、ライトハイザーの功績をたたえているいっぽうで、後半をよむと、ライトハイザーの交渉スタイルが誤解と混乱をもたらしているっていう話。
この記事を読んで、妙に納得した。
先週、WSJが本当に合意したのか?という記事をだしたら、USTRがプレスリリースまで出して「本当に合意してるんだよ!」みたいに宣言したのである。滅多にメディアに出ないライトハイザー代表までCNBCに登場して合意したと説明していた。トランプ大統領に出演を指示されてるのかな?と思っていたが、率先して出演したのかもしれない。この記事を見る限り、ライトハイザー代表は少々曲者の感じでしょうね。かつての日本での交渉勝利、 U.S. steel companies がクライアントだった時の勝利と、これだけ巨大になった中国の交渉ではまた違うんだろうなぁ。1月の合意でうまくいかなかったら、ライトハイザー代表は更迭されるんじゃないかね。既に一度失敗しているわけだし。

But it’s his negotiating style as well as that of others in the Trump administration that has generated much criticism.
The Trump trade team often refuses to commit negotiations to paper while discussions are underway, according to multiple congressional sources, and Lighthizer, unlike his predecessors, has clamped down on background conversations with reporters.
That can lead to misunderstandings and confusion.
For instance, Lighthizer insists the first phase of the U.S.-China trade deal is completely “done,” but Beijing has not confirmed details here released by U.S. officials, leaving markets and key affected industrial sectors befuddled.

https://www.reuters.com/article/us-usa-trade-ustr/two-deals-in-pocket-but-no-holiday-cheer-for-u-s-trade-chief-lighthizer-idUSKBN1YO0H3

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