12/19-24の米議会/今週も2023年度予算交渉・可決にむけた動きが続く

15-16日で、無事につなぎ予算が1週間延期されて次の期限は12月23日(引用元:RolCall) 。未だに年度予算概要は明らかにされていない。2023年度裁量支出は約$1.7兆になる推測(国防予算(NDAA)約$8580億は含む)がでている。
上院は今のところ21日までに年度予算は可決して、休会に入るようだ。 上院可決後の22日に下院が投票する予定といわれている。
ウクライナ支援でバイデン政権が求めている数百億ドルの予算がでるか、タイトル42が今週終了するのにともない国境警備増額を求めているが未だ不確定だ。

上院議会のカレンダー。日付を囲う枠は、本議会の休会期間(non-legislative period)。打消し線は、本議会、pro forma session (非公開の小規模会議)を含めて、上院議員同士でなんらかの会合をもった日(月曜は予定が入る) 。ソースはこちら

2023年は、1/3から米議会は118会期に入る。下院議会は1/4から開始するが、上院議会は1/23から。上院は約1カ月の休会に入る。
上院は民主党が多数派のままで、シューマー院内総務は続投するが指導部に若干変更があるようなのでおさえておく必要がある。また、下院は共和党が奪還したので各委員会の委員長が発表されたら、ここもご紹介したい。
また、117会期で引退する議員が上下院あわせて70議員ていどくらいいるので、各コーカス内の勢力図も変わるだろう。そのあたりも次回以降で分析したい。

上院で可決した国防権限法(NDAA)

年度予算に含まれる約半分は国防予算であり、共和党と民主党の予算交渉は毎年のように国防費と非国防費の比率で両党の食い違いがあり、それぞれの前年比上昇率も交渉にある。非国防費支出を増やしたい民主党議員と、国防支出を増やしたい共和党といった構図が基本だ。

上院では4408ページにのぼ国防権限法が可決した。議会予算局試算では2022年度より10%上昇。バイデン大統領が要求した国防費よりも5%上昇して$450億多くなった。これは共和党の勝利を意味する。
主なポイントは以下の通り

  1. 軍人と国防省職員を対象に4.6%の賃上げ。軍人の住宅手当を2%増額
  2. 航空機、ミサイル、弾薬、戦闘車両、海軍の艦船、その他軍事備品に$1600億以上を承認。特に$330億で21隻の新しい軍艦購入。また、F-35戦闘機69機が含まれる。
  3. 軍人にCovid-19ワクチン接種義務を解除
  4. 台湾への軍事装備売却を承認し、中国による侵略の可能性から台湾が自国を守るための訓練やその他の安全保障支援を米国が提供するために、5年間で最大$100億を承認。米国内にある在庫から台湾に提供される武器として年間10億ドル。
  5. 太平洋抑止力構想(the Pacific Deterrence Initiative)に$110億
  6. 5年間かけて、米政府が中国共産党とつながりのある中国メーカーの半導体を含むものの購入禁止
  7. 国防備蓄のために、入手が難しい金属・鉱物を購入するために$10億
  8. ウクライナ軍への安全保障支援に$8億
    (引用元:WSJ

この中で一番注目してよいのは、4.台湾へ5年間で$100億+年間10億(年間$30億)と、5.太平洋抑止力構想(the Pacific Deterrence Initiative)に$110億ではないだろうか。

まず、台湾。上院外交委員会では可決していた「  the Taiwan Policy Act of 2022」が一部盛り込まれたといっていいのではないだろうか。もともと、この法案では中華人民共和国の台湾に対する更なる侵略を抑止するための安全保障として4年間で$45億予算を立てられていた。台湾を主要非NATO同盟国に指定することまで盛り込まれていた。

今回の法案では、 兵器供与を巡り5年間で最高100億ドルの融資・補助金の提供に予算を割り振っており、台湾に兵器を直接販売する以外の道を開いた。中国が台湾を侵攻した場合には、米国の備蓄兵器を台湾に直接供与する権限を大統領に付与することも盛り込んだ(引用元:WSJ

また、2023年度はインド太平洋抑止力のために$110億の予算をもうけており、2022年度$71億、その前年は$数十億だったので随分と急上昇しているとみていい。