【1】米議会上下院スケジュール
下院議会は来週まで本会議が予定されているが、上院議会は今週で終わり、2週間の休会に入る予定。
上院議会の目玉法案は、火曜日の選挙改革法案だが60票必要で可決する見込みはない。結局、警察改革法案も6月に間に合わない見込み。
①インフラ法案について超党派(民主党中道派)の動向
ポイントとしては、以下の通り。
◆マンチン議員は、未だに予算決議を支持するかどうかわからないと発言している(引用元:The Hill)
→マンチン議員が賛成に投じないと、予算決議さえ通らないことになるため非常に重要です。
◆民主党10議員、共和党10議員で超党派となって$1~1.2兆のインフラ法案に支持が集まる。このインフラ法案の内容は、いわゆるレガシーなインフラ投資が大半だが詳細は発表されていないはず。
尚、この超党派法案については、サンダース議員をはじめとした数名の議員が強く不支持を表明している(引用元:The Hill)
一方で、共和党マコネル上院院内総務は、超党派の交渉を支持すると表明。法案内容を支持するとまでは発言していないが、マコネル上院院内総務の作戦としては、 ”divide and conquer” なので、まさに作戦通りに進んでいると思われる。
これで共和党が40票集めれば超党派インフラ法案が可決することになるが、下院民主党のプログレッシブコーカスは100名弱いるため下院で可決できないだろう
(引用元:Hill)
◆ インフラ支出法案は、バイデン大統領案&民主党指導部の政策を盛り込むことよりも、超党派であることが重要だと民主党ケリー議員とハッサン議員が発言している。この二人は超党派法案作成メンバーにもちろん入っている。 バイデン大統領案を実現させると2022年中間選挙でパープル州の選挙戦が不利になるということがわかっているようだ(The Hill)
②インフラ法案について民主党指導部は$6兆規模を検討。
先週のシューマー院内総務の動きとしては以下の二点。
◆6/23(水)に上院予算委員会の11人の民主党員全員を招集し、予算決議を可決するプロセスを開始すると宣言している(引用元:The Hill)
で、どうやらメディケアの年齢を60歳に引き下げ、歯科なども含めることを検討しているようで$6兆になる見込み。予算概要の枠組みについては今週中に仕上げたいと意気込んでいるようで、実際の予算決議は2週間の休会後の7月中旬に可決させたい見込みだ(The RollCall)
◆ 環境保護活動家から圧力がかかったようで、CO2削減を盛り込まないインフラ法案を決して通過させないと宣言した。
” I will not pass an infrastructure package that first doesn’t reduce carbon pollution at the scale commensurate with the climate crisis. We are gonna have a strong, bold climate bill,”
【2】バイデン政権
バイデン政権のスケジュールは、別途、Twitterでお知らせ。
ブリンケン国務長官は、6月22日から29日まで、ベルリン、パリ、ローマ、バチカン等を訪問予定。
6月23日 ドイツと国連主催のリビア危機について第二回ベルリン会議開催
6月29日 イタリアで開催される G20外務相会合
先週はNATO開催もあったので、NATOに関するツイートが多かった印象。
.@NATO is an invaluable alliance that makes us all safer and more prosperous. The United States remains steadfast in our support for NATO as the essential forum for Transatlantic security. #WeAreNATO https://t.co/Bh75h0ZfM5
— Secretary Antony Blinken (@SecBlinken) June 14, 2021
【3】経済スケジュール
今週はFOMCメンバーの発言が多いですね。っていうか、バイデン政権のFOMC議長や副議長の指名をそろそろ進めないとスケジュール的に危うい気がするんですが。
米債権入札スケジュール