【1】米議会下院スケジュール
3/6(土)に上院議会で通過した追加財政法案(American Rescue Plan)は、3/9(火)に下院で審議&投票予定です。早ければ当日中に大統領署名までいくと思われます。
上院で変更があった主な部分は、
①失業給付増額は現状の300$を維持。9/6まで。
年間15万$までの収入がある世帯の失業手当については10,200$の税控除
②Direct Paymentについては、単身$8万、夫婦16万$以上は給付なし。
単身$7.5万、夫婦15万$なら大人も子供(扶養)も1人1400$給付は変更なし
③最低賃金15$の項目については削除。
AOC議員などの急進左派は、これらの変更に対して不満は述べているが、反対まではしないと言われていますね。
【2】米議会上院スケジュール
召集されてから約28時間かけて法案を可決させたので、抵抗した共和党も、意地でも進めた民主党にも執念を感じました。ほとんど高齢者なのに、徹夜で投票およびAmendment出し続けたってすごいことですよ…
さて、今週の上院の本会議は、3/9(火)15時に召集となり、 住宅都市開発長官、司法長官のクローシャーがあります。
3月の予定は前回から変更なしです。3/29~2週間ほど休会に入ります。
公聴会については、
3/9 銀行委員会 Robinohood問題などをふまえて Retail Investingの現状
※ RobinhoodCEOなど関係者の呼び出しはなし。
3/10 予算委員会 OMB副長官に指名されたShalandaD.Young公聴会
3/11 エネルギー委員会 電力サービスの現状(米国全般)
【3】ホワイトハウス
① 1400$Direct Payment支払いについて
バイデン大統領は、 Direct Payment は3月に開始すると宣言しました(The Hill)おそらくIRS経由なら大統領署名から1週間以内に振り込まれるのではないでしょうか。Get my paymentというトラッカーまであるのだね…
郵送による小切手送付、プリペイドデビットカード送付については、CNBCは4~5月になるだろうとしていました。
2020年の配布推移(参考資料はこちら)をみると、2018年にも2019年にも確定申告をしていない約900万人に手紙を送付したとあるので、むしろ、そんなもんなんですね。
それにしても、初回は大人1人1200$子ども500$で夫婦&子ども2人(17歳未満)なら合計3400$給付だったわけでしょ。今回は子どもも大人も1人1400$だから、5600$で1.6倍。18歳、20歳など大学生がいる夫婦家庭なら去年4月は2400$しかもらえなかったのが、今度は5600$で2倍にもなるよね。
② 大統領の一般教書演説について
まだ決まっていません。数日前も、WH報道官が1.9兆$ 追加財政法案(American Rescue Plan) が終わるまでやらないと宣言しました。
ただ、一般教書演説は上下院合同で開催です。3/29~上位下院ともにワシントンを離れる予定です。となると、3/15~3/19の間が濃厚ではないでしょうか。
③ バイデン大統領のインフラ法案
先日、バイデン大統領は、下院エネルギー委員会委員長とランキングメンバーと会合をもちましたね(The Hill)
下院運輸経済基盤委員会のグライブス共和党筆頭理事は会合出席後、バイデン氏の計画が財政赤字を拡大させたり、クリーン電源拡大など道路や橋以外にも対象が広げられたりすれば共和党の支持は失われると指摘。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-03-04/QPGQIWDWX2PS01
グライブス議員、どういう人と思えば、道路族みたいな人じゃないですか。
献金元業界が、Air Transport ・Railroads ・Oil & Gas とかゼネコンや、建設組合まである。 上院エネルギー委員会委員長やRMが石炭州で石炭産業を守りたいのとまたちょっと意見が違うのね。
一方で、、2050年までに米国内の温室効果ガス排出ゼロにする法案を下院エネルギー委員長は提出しています。予算は5650億$。(参照元:The Hill)
1.9兆$財政予算の次の大型パッケージである2022年度財政調整法案に盛り込む可能性も示唆しているのですが、このあたりをどうまとめるかでしょう。
財政調整法案としてまとめるなら、また時間もかかるし、バード・ルールを気にしなくてはいけないですね。
【4】経済指標
FOMCは来週なので、今週はブラックアウト期間ですね。
【5】米債入札
Billsが1300億$規模。Notesは960億$。