米国株式市況/FRBは未使用資金を財務省に返還することに。

【NYダウ】29,263.48▼0.75%
【NASDAQ】11,854.97 ▼0.42%
【 S&P500】 3,557.54 ▼0.68%
ラッセル2000種指数 1,785.341△0.07%
VIX恐怖指数  23.70↑
米30年債利回り 1.524↓
米10年債利回り 0.828→
米2年債利回り 0.163↓
→2年債と10年債の利回り差 67bp
SKEW INDEX 133.54▼0.01%
WTI原油先物 42.42△1.68%  
フィラデルフィア半導体指数:2555.50 ▼0.57%    
ブルームバーグ ドル・スポット指数 : 1,147.30△0.01%  
LQD   137.57▼0.09%
HYG  85.92▼0.19%
S&P/LSTA U.S. Leveraged Loan 100  2,299.62 ▼0.02% [11/19]
米取引所の合算出来高は106億9000万株。直近20営業日の平均は107億株。
AAPL 117.34▼1.10% (52週最高値 137.98 )
AMZN 3099.40▼0.57% (52週最高値 3552.25)
GOOG 1742.19▼1.23% (52週最高値 1818.06)
MS   210.39▼0.96% (52週最高値 232.86)
FB   269.70▼1.19% (52週最高値 304.67)
NVDA 537.51▼2.62% ( 52週最高値 589.07)
TSLA 489.61▼1.93%(52週最高値 508.61)

欧州は小幅な上昇。独10年債利回りは-0.585%と、今月9日以来の低水準。
東部標準時間朝の段階では、米国指数先物はプラス圏とマイナス圏をうろうろ。

オープニングでは、S&P 500は▼0.08%、ナスダック総合指数▼0.07%でスタート。東部標準時間9時からムニューシン財務長官がFRBに返還要求した件についてCNBCでインタビューに答える。それのコメントは別途。
正午頃に S&P 500▼0.3%、ナスダック総合指数はギリギリプラス圏。

セクター別では、ITセクターが下落。全体的に小幅に売られた感じかしらね。

債券と金利。米政府が新たな財政刺激策で合意する可能性があるとの楽観的な見方ねぇ、うーん。次のFRBに関心が移ったとはいえ、12/15-16で16日がカンファレンスか。後述するが、このあたりの日程は込み入っているよなあ。

この日の翌日物レポ金利は0.07%で安定的に推移。ドルの3カ月物ロ ンドン銀行間取引金利(LIBOR)は低下し、0.2049%と過去最低 を更新した。
米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は20日、FRBの月額1200億ドルの債券買い 入れについて、必要に応じて対象年限の長期化や増額が可能だが、経済動向を見極めるた め春ごろまで様子を見守りたいとした。

https://reut.rs/3fkJsz4

緊急融資プログラム資金の未使用分返還

議員が話題にするかと思って一日待ったのですが、結局、 銀行・都市・住宅委員会委員長マイク・カプリオ委員長と委員メンバーのパット・トゥーミー共和党議員、あとはマコネル上院院内総務くらいですね、この件に反応したのは。
で、マコネル上院院内総務の声明文を見る限りは、この返還資金があったからといってコロナ追加予算を増額するという見解は示していないね。

ちょっと流れを整理しておく。
ムニューシン財務長官が、CARES法の期限が年末に失効するため9つの緊急融資プログラムのうち、 年末に失効予定の5つは延長の必要がないとして、FRBに返還を要請した。19日の段階では、反対を表明していたFRBだったが、20日に要請に応じた。
権限は、財務省にある。議会がCARES法を制定して財務省に権限を渡して、FRBがプログラム運営していたわけだよね。で、それを議会が監視するという流れだったからそうだよね。 多くのファシリティは7月末に延長していたのね、失念していた。

で、昨日スースさんから教えていただいた。いつも本当にありがたや。 ②については、議会の承認により追加資金をリクエストできるとしているとのこと。

③については、最新のバランスシートをみると、市場を揺るがすほどの影響ないんじゃないでしょうかね。実際、株価もそこまで下落していない。
MSLPについては、社債市場にアクセスできる大企業とPPP対象の小規模企業の間を狙ったファシリティだったけど、利用が伸びなかったんだよね。どっかの連銀総裁が米銀が利用したがらないことを批判していたんだけど記事が見つけられなかった。MLF(州・地方政府向け)でも州政府・地方政府はローンじゃなくて、1兆ドル~5000億ドルの返済不要の助成金を求めているからなあ。

また、①については、ESF(為替安定基金)の拠出規模を以下でおさらい。 MMLFについても同じく100億ドルの拠出。 延長しない限り、2021年3月16日までになるんだよね。ここも期限延長するのかの話がでてくるだろうね。

3月17日の声明によると、FRBは財務長官の承認の下、CP資金調達ファシリティー(CPFF)を設立する。財務省は為替安定化基金(ESF)を用いて、100億ドル(約1兆700億円)の信用保証を提供する。
FRBがプログラムを延長しない限り、購入期間は1年間となる。

引用元:ブルームバーグ

②については、PPPLFについて少しフォーカス。
PPPLFは、 Paycheck Protection Program Liquidity Facility(PPPLF) で、これはまさに議会ですったもんだしている給与保護プログラムのファシリティなのよね。

給与保護プログラムが1380億ドルの予算を残して8/8に申請終了を迎えてそのままとなった。申請は終了しているが、 PPP ローンの利用可能期限は2020 年 12 月 31 日までで、 PPP ローン返済免除になるための再雇用期限も年末まで。
どこまでインパクトあるかわからないけど、ローン返済免除のために年末までに再雇用して翌年すぐにレイオフというのもあるだろうからなあ。

共和党は全体として5000億ドルのうち2500億ドルで、ローン対象企業をより絞ったかたちで再度給与保護プラグラムを実施しようとは試みているが、いかんせん、上院民主党で動議決議さえ可決できていない。
7月以降は、申請数が鈍ったのは2回目のローン申込ができなくなったからであって、ここが可能になるかが肝になる気はする。