期日前投票＋郵便投票の最新データは、9800万人を超えました。郵便投票申請者に対して戻ってきていない（カウントされていない）票が未だ2919万通もあります。ただし、これは全州の合計ですよね。カリフォルニア州などの青い州だったら、2週間も待とうが勝利するのはバイデン大統領候補です。
重要なのは、接戦州で未カウントがどれくらい発生しているか。
接戦州（スゥイング州）で、投票日以降も到着した郵便投票を有効とする州は3州でノースカロライナ州、ペンシルヴェニア州、ミシガン州です。2020 General Election Early Vote Statistics（11/2時点）がソースです。
有権者登録は公開されている最新データとして、NC州は10月末、 PA州は11月頭、MI州は7月末時点。
| NC | PA | MI | |
| 有権者登録数 | 734万 | 909万 | 774万 |
| 郵便投票申請数 | 1,455,328 | 3,097,640 | 3,318,609 |
| 集計された郵便投票数 | 937,895 | 2,414,351 | 2,841,696 |
| まだカウントされてない郵便投票数 | 517,433 | 683,289 | 476,913 |
| 郵便投票戻り率 | 64.4％ | 77.9％ | 85.6% |
| 投票日以降も有効になる到着期間 | 9日 | 3日 | 14日 |
米民主党は共和党が郵便妨害をしていると主張しているが、そもそも郵便投票申請者数はPA州では3分の1しかしていないし、ノースカロライナ州に至っては360万人が対面での期日前投票を実施していて郵便投票申請者数は少ないのだ。
問題は、各州数十万通の未着郵便投票数が、11/3投票日締切時点の得票差になるかだが、PA州もMI州も集計が翌日～数日かかることが予測されている。この２州と比較すればPA州は当日中に集計はでるかもしれないが、未着郵便戻り率が低いことが気になる。
まず、ペンシルヴェニア州は、投票日以降も有効になる到着期間が3日（11/6まで到着したものを有効とする）訴訟の決着がまだついていないことはおさえておいたほうがいい。
PA州選挙委員会は11/3の夜20時到着分以降に到着した分は投票日までのカウントとなるが、それ以降については分けて集計するように命じられている。また、PA州は2016年で約7万票の得票差でトランプ大統領が勝利している。まだカウントされていない郵便投票数が勝敗を分ける可能性があるかもしれないが、PA州は数日以内に集計が完了するようなので、それを待つしなないということになるのだろう。
次に、ノースカロライナ州。2016年の得票差は17万票なので、PAやMIと比較しても僅差ではない。しかしながら、まだカウントされていない票が50万票近くもあると、これを上回る得票差にならないと、郵便投票締め切り9日後（11/12）まで待つことになるかもしれない。
ノースカロライナ州も訴訟の決着がついていないが、PA州のように投票日以降の到着分を分けているのかはまだわかっていない。
また、ミシガン州も2016年で得票差が1万票しかなかった。 郵便投票戻り率がこの3州では最も高いものの、得票差がわずかな状況なら、カウントされていない郵便投票を14日間も待つことになるので接戦になった場合は、かなりの延長戦になることだろう。
あとは、先日書いた当日タイムライン通りに予測しておけば、メディアのヘッドラインに振り回されずに落ち着いて当日みていられると思っています。
ちなみに、米大手メディアであってもフロリダ州は7時（日本時間午前9時）に投票終了して結果発表するという記事が出回っているようですね。州選挙サイトを確認すると一部の地区が8時に投票終了することから、東部標準時の午後8時（日本時間午前10時）まで公開されませんって書いてありますので注意してくださいね。
参考資料
https://vt.ncsbe.gov/RegStat/
https://www.dos.pa.gov/VotingElections/OtherServicesEvents/VotingElectionStatistics/Pages/VotingElectionStatistics.aspx
https://www.michigan.gov/documents/sos/2020_Registered_Voter_Count_682262_7.pdf
https://www.votespa.com/About-Elections/Pages/Election-Calendar.aspx
https://www.nytimes.com/elections/2016/results/north-carolina-president-clinton-trump