米国株式市況/郵便投票の署名不備が全州で100万を超える可能性がある

【NYダウ】 27,685.38▼2.29%
【NASDAQ】11,358.94▼1.64%
【 S&P500】3,400.97▼1.86%
ラッセル2000種指数  1,605.209 ▼2.15%
米30年債利回り 1.593↓
米10年債利回り 0.801↓
米2年債利回り 0.149 ↓
VIX恐怖指数  32.46↑
SKEW INDEX 126.05▼0.51%
WTI原油先物 38.64△0.13%
フィラデルフィア半導体指数:2308.45▼2.19%
ブルームバーグ ドル・スポット指数 :1,162.58 △0.02%
LQD  134.90△0.21%
HYG  84.12▼0.88%
S&P/LSTA U.S. Leveraged Loan 100  2,272.53 △0.01% [10/23]
米取引所の合算出来高は87億2000万株。直近20営業日の平均は約89億株。
AAPL 115.05△0.01% (52週最高値 137.98 )
AMZN 3207.04△0.08% (52週最高値 3552.25)
GOOG 1590.45▼3.08% (52週最高値 1733.18)
MS   210.08▼2.84% (52週最高値 232.86)
NVDA 525.65▼3.30%( 52週最高値 589.07)
FB   277.11▼2.70% (52週最高値 304.67)

アジア時間から、中国の上海では約140名、ウイグル自治区でもコロナ感染が起こり中国株もやや下落。米国の1日あたりの感染者数が過去最高を更新。7日間平均でも過去最高を更新したことが嫌気され、米指数先物は売られていた。
欧州では、感染拡大が嫌気されて、リスクオフ。ドイツSAPが約24年ぶりの大幅安で【ドイツDAX】 12,177.18 ▼3.71%と大幅下落となり、約4カ月ぶり安値。
【英国FTSE100】 5,792.01 ▼1.16%
Europe Stoxx 600 355.95▼1.81%

さて、S&P 500は▼0.96%、ナスダック総合指数は▼0.82%でオープニングを迎える。まだムニューシン財務長官とペロシ下院議長は話し合い続けているようですが、いつ打ち切るのでしょうか…
本日のバレット最高裁判事承認の採決が終了したら上院フロアは休会になるのでワシントンから離れます。コロナ追加財政の採決はないということです。
株式は売られ、債券が買われ利回りは下落。 ブラックロックはブルーウェーブを予測しているようで、 大規模な財政拡大に踏み切る可能性が高まっているとのことで米債投資評価引き下げ。

民主党は上院が多数党になると楽観視

9月後半か10月初めにマコネル上院院内総務が「両党50議席になりそう」と発言していたので、共和党にとっては多数党を維持できるかどうかの非常にきわどい状況が続いている。
共和党の方は、必死になっている感がある一方で、民主党は楽観視しているのがよく伝わる。民主党は、アラバマ州上院1議席を失う予定なので、4議席を確保する必要があり、接戦となっているアリゾナ、コロラド、ノースカロライナ、メイン、サウスカロライナ、アイオワ州ではかつてない規模で民主党が資金投下をしている。やっと10月になって共和党ドナーが上院選に多額の資金を投下し、マコネル上院院内総務のPACをつかって広告展開しはじめた。

郵便投票の署名なし・署名不備取り扱い

総選挙の投票は、ある一定率で無効(拒否される)になる。 usatodayによると、 拒否される理由は、署名なし、署名不一致で半数を占める。2割ほどは、期日までに届かなかったことが理由になる。AP通信によると、すべての普通郵便を5日以内に配達するという内部目標を下回っているようなので、11/3必達の州では、1週間前に投函してギリギリ間に合うかどうかになるかもしれない。

さて、郵便投票が激増する中で、署名不備などの投票が無効とされた票は10/22時点でFL州は約1.5万通。NC州は約8千通。
ヒスパニック、ブラックはホワイトよりも拒否率が高い傾向があるので、 民主党にはヒスパニック、ブラックの支持率が多いので不利になる。

In Florida, 3,210,873 voters have cast mail ballots, and of these, 15,003 ballots face rejection, corresponding to a potential ballot rejection rate of 0.47%. This rate is not an estimate. It is based on counts drawn from official statewide data.
(中略)
In North Carolina, an even greater percentage of mail ballots face rejection. In that state, 8,228 of 701,425 mail ballots fall into this category, yielding a potential rejection rate of 1.2%.

引用元

usatodayによると、2020年の郵便投票で約100万通の投票が拒否される見込みとのこと。民主党支持者は6割が郵便投票(対面の期日前投票も含むはず)をする予定とのデータもあるので、民主党支持者には不利になる。

さて、驚愕したのが拒否された票については「署名不一致でした」「署名がなかったですよ」とか全州で連絡がくるものだと思っていたら、18州しか署名不備の通知しない!  単にカウントされないだけになるようだ。 それにしても、通知してくれる州の多くは民主党州。 ただ、これも州で統一のルールがないだけで、選挙区レベルでは対応しているところもありそうなので、実態がみえにくい。
尚、署名を修正できる期間についても、各州で決められていて長い州だと2週間くらいの修正期間が与えられるが、アイオワ州では投票日までのようだ。

Some states have a process in statute for voters to “cure” these mistakes in time for the ballot to be counted. These states notify voters that there was a problem—either the ballot envelope was not signed, or the signature does not appear to match the one on file—and then provide the voters with a process and time frame to verify that the ballot is indeed theirs. In states that do not have such a process, ballots with missing or mismatched signatures on the envelope are not counted.

引用元

接戦州ではFL州とAZ州だけが署名不備の連絡がいく。しかも、アリゾナ州は郵便投票が到着次第開封するし、フロリダ州では投票日の2週間前から集計しているから、続々と連絡がいっているだろう。
それにしても、接戦州のペンシルヴェニア州、ノースカロライナ州、ウィスコンシン州は、署名不一致なら無効とされる。
接戦していて、1万票くらいが勝敗をわけるとしたら郵便投票が多い方が間違いなく不利になるだろう。

引用元:https://www.ncsl.org/research/elections-and-campaigns/vopp-table-15-states-that-permit-voters-to-correct-signature-discrepancies.aspx