米国株式市況/ペンス副大統領とハリス副大統領候補の討論会に注目

【NYダウ】 28,303.46 △1.91% +530.70 [10/07]
【NASDAQ】11,364.60 △1.88% +210.00 [10/07]
S&P500  3,419.45 △1.74%
ラッセル2000種指数  1,611.041 △2.14%
米30年債利回り 1.589↑
米10年債利回り 0.795↑
米2年債利回り 0.161↑
VIX恐怖指数  28.06↓
SKEW INDEX 120.60△0.46%
WTI原油先物 40.05 7:51JST
フィラデルフィア半導体指数:2328.84 △2.09%
ドルインデックス:93.61
ブルームバーグ ドル・スポット指数 :   1,611.041 △2.14%
LQD  134.29△0.03%
HYG  84.57 △0.36%
S&P/LSTA U.S. Leveraged Loan 100  2,264.14 △0.14% [10/6]
米取引所の合算出来高は89億8000万株。直近20営業日の平均は97億9000万株。
AAPL 115.08△1.70% (52週最高値 131.00 52週最安値51.06 )
AMZN 3195.69△3.09% (52週最高値 3495.00 52週最安値1626.03 )
GOOG 1460.29△0.47% (52週最高値 1659.22 52週最安値1025.00 )
MS   209.83△1.90% (52週最高値 231.15 52週最安値115.52 )
NVDA 558.56△1.66%( 52週最高値 543.00 52週最安値132.60 )
FB   258.12▼0.21% (52週最高値 304.67 52週最安値137.10 )
NFLX 534.66△5.69% (52週最高値 575.37 52週最安値252.28 )
TSLA  425.30△2.73% (52週最高値502.49 52週最安値43.67)
ZM   480.61△0.49% (52週最高値494.90 52週最安値60.97)

昨日は、アジア時間にトランプ大統領の突然のツイート。追加コロナ予算協議は打ち切れといった7時間後。政治記者たちの驚きがタイムラインでいっぱいになりましたよん。ちなみに、解説しておくとですね、航空会社への支援と、PPP(給与保護プログラム)については民主党も共和党も盛り込んでいる法案に盛り込んでいますので合意できてはいます。しかし、ペロシ下院議長は、「2.2兆㌦のパッケージ」にこだわっていて、これらの単独法案での成立を8月くらいからかたくなに拒んできました。

一方で、小切手配布(ばらまき)については、共和党と民主党で見解がわかれています。一部の共和党員(数名~10名前後)は、小切手配布には賛同しています。しかしながら、ティー・パーティー議員や財政保守派は、小切手配布は頑なに拒んでいるので共和党内部で少なくとも20名前後は投票を否決することになります。

トランプ大統領の圧力で協議進むなら8月の議会休会前に交渉できていたわけでさ。トランプ大統領は議会の進捗敬意とか無視するのなんてよくあること。トランプ政権の圧力でも交渉ができなかったから8月に大統領令で対応したわけでしょ。お互い選挙資金が接戦している中で、献金団体の利害を損ねる妥協なんてできませんよ。

なんだけど、株価(米国先物指数)は上昇w
このあたりはアルゴリズム組むのが難しいよねという同じ見解を頂けてよかった。あと、都合悪いことについては政治家は曖昧な言葉を使うし、沈黙を守るから、「沈黙は売り」とかいうロジック作れるわけないじゃんね。そりゃあアルゴはこんな発言されたら買いますね。
現に航空会社 ユナイテッド、アメリカン、デルタの株価はすべて3%以上上昇したようですよん。


米国市場は、S&P 500とナスダック総合指数はそれぞれ△0.9%と△1%。
東部標準時間の午前中に、ペロシ下院議長とムニューシン財務長官が航空会社への支援など単独法案を協議したと報じられて更に株価上昇。

経済指標については、先週の原油在庫は小幅な増加。3週連続の減少から増加に転じた。

債券については、イールドカーブがスティープ化。トリプルブルーという見解があるようで、民主党の勝利は歳出拡大と国債増発ですか。ロイターによると、350億ドルの10年債入札がまずまずだったということも、利回り上昇につながった要因。10年債入札の応札倍率は2.47倍で、前月2.30倍などを上回った。

さて、市場がクローズしてから、ペロシ下院議長が単独法案を否定したことが報じられる。こういうの、重要人物の発言をつなげていけば、アルゴが発動してもよさそうだけど、そこまでのものは作られていないんだろうな。

House Speaker Nancy Pelosi, D-Calif., on Wednesday ripped President Trump for abruptly breaking off negotiations on another coronavirus relief package, dismissing the possibility of smaller, targeted legislation.

https://www.foxnews.com/politics/pelosi-slams-trump-for-shutting-down-coronavirus-relief-talks-a-terrible-mistake

トリプルブルーの判断はまだ早い

上院議会の最新情報としては、落選確実とみられていたメイン州のスーザン・コリンズの票が戻ってきていること、ノースカロライナ州のトム・ティルス議員が陽性でて落選さらに確実だったのに、対抗馬が女性スキャンダル起こしていることがあげられます。この女性スキャンダルネタでマコネル上院院内総務のPACが速攻ネガティブ広告うっているしw

トリプルブルーと判断するのはまだ早くて、上院議会の落選確率高いトップ10の上院議員を追っておくのがよいかと思います。このRollCallの記事がおすすめ。相場的には「相場がそう考えるなら、波にのっておけ」ということでしょうが。

また、郵便投票についても、民主党州なのに、郵便投票請求者数が共和党員の方が多い州とかちらほらでてきています。かつてないことなので、そのうち記事に書きます。

ペンス副大統領とハリス副大統領候補の討論会

すっかり日程を間違えていましたが、日本時間では本日開催ですね。

ペンス副大統領も、ハリス副大統領候補も2024年大統領選を確実に意識しているので、必見ですよ。ペンス副大統領は2024年大統領選のためにすでにスーパーPACを立ち上げたとポリティコが報じています。

Reiker的な注目ポイントは以下の通り。

  1.  米国を二分する中絶問題
    ペンス副大統領は、州議員時代からの中絶反対者(プロ・ライフ)で、猛反対してきてます。対抗馬のハリス副大統領候補は、プロ・チョイス派ですね。このあたりに議論が及ぶと、非常に面白いことになってきます。
  2.  中東問題
    イスラエルと中東数か国が国交正常化を実現しました。これは間違いなく、トランプ政権の功績です。オバマ大統領ができなかったことですね。
    このあたりは、ハリス副大統領候補とかほぼ何も考えていないんじゃないでしょうか。
    ペンス副大統領は、数年前のイスラエル国会で、旧約聖書引用しまくりの演説をして拍手喝さいを浴びたことがあります。共和党献金者にはラスベガス・サンズのアデルソン会長などシオニズム支援者も多いし、確実に意識してくるでしょう。自身の献金者にもつながるでしょうしね。
  3.  信仰について
    ペンス副大統領といえば福音派。福音派最大グループであるビリー・グラハム財団の理事長フランクリン・グラハム夫妻ともあつい親交があるペンス副大統領です。
    「In God We Trust」をペンス副大統領が前面に出してきた時に、ハリス副大統領候補はどういった回答をするんですかね。神を否定するような発言をしてきたら、面白い展開になりそうですがね~。

米国の大統領選挙は、資金集めだけで勝負が決まるわけではないが(トランプ大統領以前は資金集めで決まっていた)、資金集めは重要です。

ハリス副大統領候補は、資金集めがぜんぜんうまくいかなくて早期撤退をしています。自身の大統領選ということも含めて、どのあたりの支持者を獲得しようとしているのかも注目ですね。彼女は、ハワード大学(黒人専用大学だった)→カリフォルニア大学という経歴なので、アイビーリーグではないので資金集めは難航するでしょう。父親はマルクス主義の経済学者だったらしいが、本人はエスタブリッシュだから色々とアレなんですよね。