米国株式市況/ソフトバンクGとロビンフッドユーザーのオプション買い

【NYダウ】 28,133.31 ▼0.56% -159.42 [09/04]
【NASDAQ】11,313.14 ▼1.27% -144.97 [09/04]
S&P500  3,426.96 ▼0.81%
ラッセル2000種指数  1,535.304 ▼0.61%
米30年債利回り 1.471↑
米10年債利回り 0.721↑
米2年債利回り 0.147↑
Fear & Greed Index 59→(Greed)
VIX恐怖指数  30.75↓
WTI原油先物 39.42↓
フィラデルフィア半導体指数:2212.73▼0.96%
ドルインデックス:92.97↑
ブルームバーグ ドル・スポット指数 : 1,164.48 ▼0.13%
iShares iBoxx $ Investment Grade Corporate Bond ETF  134.95▼1.06%
iShares iBoxx $ High Yield Corporate Bond ETF  84.89▼0.27%
S&P/LSTA U.S. Leveraged Loan 100  2,273.76 △0.24%  [9/3] 
バルチック指数   1,395.00 ▼3.46% [9/3] 
米取引所合算出来高は約113.1億株。直近20営業日平均は92億2000万株。
AAPL 120.90△0.07% (52週最高値 131.00 52週最安値51.06 )
AMZN 3294.62▼2.18% (52週最高値 3495.00 52週最安値1626.03 )GOOG 1591.04▼3.09% (52週最高値 1659.22 52週最安値1025.00 )
MS   214.25▼1.40% (52週最高値 231.15 52週最安値115.52 )
NVDA 504.90▼3.02%( 52週最高値 543.00 52週最安値132.60 )
FB   282.73▼2.88% (52週最高値 304.67 52週最安値137.10 )
NFLX 516.05▼1.84% (52週最高値 575.37 52週最安値252.28 )
TSLA  418.32△2.78% (52週最高値502.49 52週最安値43.67)
ZM   369.89▼3.00% (52週最高値478.00 52週最安値60.97)

オープニング前の経済指標。
・ 8月非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比137万人増
・ 8月米国 非農業部門民間雇用者数 102.7万人(前月148万人)
・ 家計調査に基づく失業率は8.4% (前月10.2%)
・ 不完全雇用率(U6)は14.2%に低下(前月16.5%)
・8月時給 前月比△0.4%/前年比△4.7%

日本の毎月勤労統計問題もずいぶんアレな話ですが、事業者調査は150万事業所を実施する驚異的なサンプル数なのに対して、家計調査は 6万世帯15万人で調査するもんなんでそりゃ実態と乖離するだろうなあ。失業率に使われるのは、この家計調査が分母に使われるからアレだよなあ…。
日経記者さん、いい指摘およびまとめですね(^_-)-☆

オープニングは、S&P500は0.2%上昇。ナスダック・コンポジットは0.26%下落でスタートした。オープニング直後に、アップルは1%、テスラは3%上昇してナスダックも1%上昇のプラスに転じたが、すぐに下落に転じて▼2%下落。アップルは一時▼5%下落となる。
東部標準時間の正午頃には、 S&P 500は▼2.3%し、ナスダックコンポジットは▼3.1%となった。
また、 脆弱な需要回復をうけてWTI原油価格も1週間で▼7%下落となった。

なんで反発したかよくわからないな。午後遅い時間帯では、パウエル議長の発言として「金利は何年もの間低水準に留まる可能性が高い」と語った。まあ米債券みていればそうですよねという感想。特に新たな何かはない。

また、アレな話が出てきたのですが、米労働省が新規失業保険申請件数の季節調整済みの計算方法に変更を加えていたようです。どうも4月中旬に変更したっぽい。それでいくと、ヘッドラインに出てくる季節調整済みは、以前の計算方法よりずいぶん少なくなっているとのこと。こうなると、季節調整済だけでなく、季節調整なしで対応しないとアレですね。

ソフトバンクGのFANG銘柄コールオプション買いと、ロビンフッドからのオプション買い

ソフトバンクGが「ナスダックの鯨」と呼ばれ始めたらしい。
FTによると、 ソフトバンクGは先月、FANGのオプション数十億ドルを購入。WSJの報道でも、アマゾンやマイクロソフト、アップル、テスラなどの他の名前でも所有する株のコール・オプションで40億ドルを購入だってさ。レバレッジかけていたんでしょうね…
Vision Fund を通じて購入した分もあるし、それ以外の名前を使って保有した分もあるそうだ。CNBCでは、やってることが投資ファンドじゃなくて、ヘッジファンドじゃないか。カジノじゃないんだよ!みたいな批判が書かれているが、まあそうだろうなあ。

一方で、小ロットの個人投資家によるオプション売買も確実に増えているのも事実。しかも市場の75%を占めはじめたとか。それでですね、CMEの先物やオプションの満期って第三金曜日なので9/18(金)です。

この個人オプション買いというのは、おそらくロビンフッドが関係しているはずです。というのも、CNBCお報道によると、米国個人向け証券会社の取引手数料をみるとですね、オプションで2020年第二四半期で1億ドルほど収入あげています。第一四半期から約2倍ですよ、ちょっと競合他社と比較すると異常値だと思います。オプションで多額の損失を抱えてアレしてしまった青年がでたり、ロビンフッドへの苦情が2020年半年で400件で競合他社の4倍に該当するそうです。

苦情の大半は、3月の17時間もの取引停止時間があり、今度はアップルとテスラの株式分割に対するシステム不具合を引き起こした。SECから調査されているが、罰金がどうなるかはまだ未定。

referer:https://www.cnbc.com/2020/08/13/how-robinhood-makes-money-on-customer-trades-despite-making-it-free.html

ロビンフッドのビジネスモデル

ロビンフッドは手数料無料で人気を博しているんですが、どうやってビジネスが成立しているかって疑問ですよね?
どうやら収入源は3つある。
1つは、顧客からの金利。日本だと手数料商売ではなく、信用取引の金利で儲けているというのと近いだろう。顧客の証券口座内現金と株式から利息をもらう仕組みらしい。
2つ目は、 Robinhood Goldという月額5$での有料課金。高度な機能(時間外取引など)を利用できたり、信用取引が可能になる。 信用取引は$ 2,000ドルの残高が必要で、保有残高とあわせて4000$の取引が可能になる。2倍レバレッジなのでたいしたことはないね。
3つ目が問題なのだが、顧客の注文をHFTやマーケットメーカーに売っているらしいw ブルームバーグが報じたところによると2018年当初は売上の40%がここからきているらしい。これはかなり黒ではなかろうか。

https://fourweekmba.com/how-does-robinhood-make-money/#:~:text=Indeed%2C%20Robinhood’s%20primary%20value%20proposition,User%2Dfriendly

あと、端株もやっていますね。英語では、 Fractional shares というのは知らなった。 ロビンフッドの端数株式は、 最小注文サイズは、1ドルまたは1/100000 株式から。詳しくは、Robinhoodのこちらのページをご覧ください。

どうやら米国での端株取引は1999年からそれなりにあったが、盛り上がってきたのは2019年11月、Interactive Brokersが多くの端株取引を実現させたことが要因みたいね。Fidelityも0.01$からの投資が可能になり、若者が半分の利用者みたい。ロビンフッドはオーダータイプをみると成行注文のみなようだ。
また、この記事を読む限りは、おそらくOTCで間違いないのでブローカーが在庫抱えている可能性が高そうだ。

https://www.investopedia.com/comparing-fractional-trading-offerings-at-online-brokers-4847173