株式市況/新興国通貨の下落、ソブリンCDS上昇

日本先物市場、 アジア市場、欧州市場

【CME日経平均先物:円建て】19,315 (-45) 日経比:-304   7:40JST
【為替ドル円】 106.05 [07:54]
The Japan 5 Years CDS value is 32.4 (last update: 6 May

【上海総合指数】 2,878.14 △0.63% +18.06 [16:12]
ハンセン指数     24,137.48 △1.13%
MSCI Emerging Markets  898.70 ↑  [5/6] 
Europe Stoxx 600   334.34 -1.16 (▲0.35%)
REIT Europe    1,215.31   △1.84% [5/5]
バルチック指数     534.00  ▼7.13% [5/6] 

米国市場サマリー

【NYダウ】 23,664.64 ▼0.91% -218.45 [05/06]
【NASDAQ】8,854.39 △0.51% +45.27 [05/06]
S&P500   2,848.42 ▼0.70%
ラッセル2000種指数   1,263.008 ▼0.82%
Fear & Greed Index 40↓(Fear) 
【WTI原油】 23.69 ▼1.25% -0.30 [07:49]
ドルインデックス: 100.17 ↑
フィラデルフィア半導体指数 1707.75△1.08%
米国30年債利回り:1.399↑
米国10年債利回り:0.705↑
米国 2年債利回り:0.184↑
米国3か月債利回り:0.12↑
United States 5 Years CDS 19.6[5/6]
MSCI US REIT IDX : 940.10 -18.18 (▼1.90%)
ブルームバーグ商品指数トータルリターン   131.1085 ▼1.36%
NYFANG:IND  3,536.472 △0.83%
S&P/LSTA U.S. Leveraged Loan 100 2,111.57△0.31%  [5/5] 
iShares iBoxx $ Investment Grade Corporate Bond ETF   126.93 ▼1.12%
BofA US High Yield Index Effective Yield  8.03↓[5/5] 
 ICE BofA BBB US Corporate Index Effective Yield  3.45→ [5/5]  
BofAML US High Yield CCC or Below Effective Yield 18.13↓ [5/5]
米取引所の合算出来高は約97億株。直近20営業日の平均は約118億株。
AAPL 300.63△1.03% (52週最高値  327.85 52週最安値170.27 )
AMZN 2351.26△1.44% (52週最高値 2475.0 52週最安値1626.03 )GOOG 1347.30▼0.28% (52週最高値 1532.11 52週最安値1025.00 )
MS   182.54△0.98% (52週最高値 190.70 52週最安値115.52 )
NVDA 297.79△1.38%( 52週最高値 316.32 52週最安値132.60 )
FB   208.47△0.68% (52週最高値 224.20 52週最安値137.10 )
NFLX  434.26△2.26% (52週最高値 449.50 52週最安値252.28 )
TSLA  782.58△1.87%  (52週最高値 968.99 52週最安値176.99)
EQUINIX 684.19▼0.32% (52週最高値 715.75 52週最安値446.04)

まずは、S&P500業種別。公益事業業種、エネルギー業種、金融業種が大きく下落。原油価格は上昇している。過去最高となったADP雇用統計は、日本時間で21:15に発表されて4月の米民間雇用者数は前月から2020万人減。その発表をうけてから米国市場は開場したが、始値は全営業日よりもプラスではじまっていた。 ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値は2060万人減だったこともあり、織り込み済みだったのだと思われる。

むしろ、チャートをみると、セントルイス連銀のブラード総裁の発言が米国時間9:50にあったことで、下落したとみる方がよいだろう。CNBCのインタビューの発言では、 「下期の遅くまで経済活動を停止すれば、金融危機や恐慌というシナリオにさえ陥るリスクが出てくる」と発言しつつも、段階的な再開が必要であるとか、4月の雇用統計は過去最悪になるだろうと予測発言している。 ブラード総裁は、昨年はFOMCで投票権をもっていたが、今年はない。2020年の地区連銀からFOMC投票権をもつメンバーは、 クリーブランド、フィラデルフィア、ダラス、ミネアポリスの各地区連銀総裁だ。

で、さらに先物をみると、米国時間4:40頃から大きく下落しているのは、トランプ大統領の中国への強硬発言がキッカケかと思われる。 中国が1月に署名した第1段階の貿易合意を順守しない可能性があるとし、今後、数週間中に中国が順守するか明らかにできるだろうと語ったようだ。トランプ政権が通商法301条を持ち出してくると、またトランプ相場になってしまうなあ。
株価の流れと、トランプ政権の発言をトラックすると、ポンペオ国務長官はしょっちゅう中国やイランへの強硬発言をしているけど、株価は動かないね。ポンペオ国務長官は、ティー・パーティー団体との関連、 米外交問題評議会(CFR) ともつながりがあるのよん。

新興国通貨の下落、ソブリンCDS上昇

「国家は破綻する」によると、通貨下落、銀行危機、国債デフォルトは密接な関係がある。いろいろはしよって説明すると、通貨下落を防げないと、外貨準備が不足して、最終的に国債デフォルトに陥る。その国家に投資していた先進国(後進国にも)ダメージが起きて金融危機に陥るパターンはよくあったことだ。WWⅡ後、先進国でもっともよく起きている金融危機は、銀行危機であり、その銀行危機につながる先行指標をチェックしておく必要がある。その一つが、新興国の通貨下落だと考えている。

昨年の米中摩擦および原油高等で新興国通貨は下落していたが、米中摩擦が緩和されるにつれて、原油価格が下落するにつれて回復してきていた。それが、今度は新型コロナウイルスで再度通貨安にみまわれている。

ソブリンCDSをみても、トルコ、ブラジル、メキシコ、インドネシアあたりは注意しておいた方がいいと思われる。しかし、一番の問題は、FRBがドル供給にむけた通貨スワップ協定をしていないトルコあたりだろう。メキシコ、ブラジルなどはスワップ協定対象だ。ロシアは調べていないが、入っていなさそうだ。

http://www.worldgovernmentbonds.com/sovereign-cds/

トルコは、まさに通貨安を食い止めるために外貨準備を引き出して食い止めようとしている。エルドアン大統領は、IMFからの支援を拒否しているので、このままいくと外貨準備を使い果たしてデフォルトになる可能性が高い気がしている。ロシアから援助してもらいたいだろうが、ロシアもコロナウイルス感染と原油価格下落で援助できる余裕はないだろう。

トルコは3月、通貨安に歯止めをかけるため、外貨準備から190億ドル以上を引き出し、ドル売り・リラ買い介入を実施。外貨準備の総額は約560億ドルまで減少したが、実態はこれをさらに下回っている可能性がある。

https://jp.wsj.com/articles/SB10906382876223754534704586367941194723876