株式市況/海外は4か月で8兆円の売り越し

日本市場サマリー

BOJは1205億円のお買い上げ。
【日経平均株価】 19,619.35 ▼2.84% -574.34 [05/01]
TOPIX 1,431.26▼2.24%
マザーズ 788.59▼0.36%
【ドル建て日経平均】183.29 ▼0.62 -1.14 [15:00]
【ドル円】 107.05 -0.12 ▼0.12% [15:07]
東証一部出来高 1,364,650,000株 15:00
【CME ダウ先物】 23,923.00 ▼1.27% -307.00 [14:59] ダウ比:-422 (▼1.74%)
【WTI原油】 19.19 △1.86% +0.35 [15:10]
The Japan 5 Years CDS value is 32.6

いや~日銀と海外の相対取引が続きますね。法人の自社株買い越しも、日銀ほどではないけど粛々と続いていますね。

海外投資家のエリア別でみると、売買高でも売買代金でも欧州勢がもともと約80%を占めるんですね。2~3月の売り越しは、欧州、アジア勢。北米は2月は買い越しでしたが、3月には売り越しに転じたようです。

https://www.jpx.co.jp/markets/statistics-equities/monthly/nlsgeu000004oylq-att/12_kaigai2003.pdf

私は、ソブリンCDSと、国家の格付けが下落しない限り、どれだけ中央銀行が国債買おうが、どれだけ株式を買い支えしようが、問題ないんだと考えることにしています。 2014年に消費税延期した時は日本ソブリンCDSが90ポイント到達まで上昇したことを考えると、現状は問題ないと考えられているんだと思います。また、現在、T-Billと長期国債をあわせると海外保有比率は12.8%。海外勢の日本国債保有率が下がるのも危険な兆候ですのでウォッチしていきたいです。

米国市場サマリー

【NYダウ】 23,723.69 ▼2.55% -622.03 [05/01]
【NASDAQ】8,604.95 ▼3.20% -284.60 [05/01]
S&P500  2,830.71 ▼2.81%
ラッセル2000種指数   1,260.480 ▼3.83%
Fear & Greed Index 42↓(Fear) 
【WTI原油】 19.70 △4.56% +0.86 [05:59]
ドルインデックス: 98.68 ↓
フィラデルフィア半導体指数 1644.40 ▼5.02%
米国30年債利回り:1.256↓
米国10年債利回り:0.623↓
米国 2年債利回り:0.204→
米国3か月債利回り:0.11→
United States 5 Years CDS  21 [5/1]
MSCI US REIT IDX : 962.08 -35.43 (▼3.55%)
ブルームバーグ商品指数トータルリターン  129.4976 ▼0.31%
NYFANG:IND  3,420.366 ▼3.88%
S&P/LSTA U.S. Leveraged Loan 100 2,115.57△0.16%  [4/30] 
iShares iBoxx $ Investment Grade Corporate Bond ETF 128.3400 ▲0.40%
BofA US High Yield Index Effective Yield  8.04↓[4/30] 
 ICE BofA BBB US Corporate Index Effective Yield  3.42↓[4/30] 
BofAML US High Yield CCC or Below Effective Yield 18.09↓ [4/30] 
米取引所合算出来高は約102億株。直近20営業日の平均は約122億株。
AAPL 289.07▼1.61% (52週最高値  327.85 52週最安値170.27 )
AMZN 2286.04▼7.60% (52週最高値 2475.0 52週最安値1626.03 )
GOOG 1320.61▼2.08% (52週最高値 1532.11 52週最安値1025.00 )
MS   174.57▼2.59% (52週最高値 190.70 52週最安値115.52 )
NVDA 282.78▼3.25%( 52週最高値 316.32 52週最安値132.60 )
FB   202.27▼1.19% (52週最高値 224.20 52週最安値137.10 )
NFLX  415.27▼1.09% (52週最高値 449.50 52週最安値252.28 )
TSLA  701.32▼10.30%  (52週最高値 968.99 52週最安値176.99)
EQUINIX 670.85▼0.64% (52週最高値 715.75 52週最安値446.04)

業種別でみると、下落率ではエネルギー業種が目立つ。 ヘルメリッチ・アンド・ペイン(Helmerich & PayneInc) は 石油・ガス井戸の掘削請負業務を行う企業だが16%下落。 年初来では66%下落。天然ガス、原油及び液体天然ガスの探査、開発及び生産に従事する アパッチ(Apache Corporation) も13%下落。アパッチは格付けBB-に3月末に下落。BBまでなら、FRBが社債買い入れてくれますねん。そもそも債権発行できるかどうかは別問題ですが。

また、昨日発表の ISM製造業総合景況指数は41.5、7.6ポイントの低下-11年ぶり低水準だったものの、ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値は36だったので、予測よりはましだったというところだろうか。

米国主要経済&政治スケジュール

5/1  ISM製造業雇用指数 (4月)
   バイデン大統領候補がランニングメイト(副大統領候補)発表予定
   →まだリリースでていない。セクハラ否定で時間をとられているようだ。
5/4 米国上院議員ワシントン戻る。
5/5 サービス業購買部協会景気指数 (4月)マーケット総合PMI (4月)
5/6  ADP非農業部門雇用者数 (4月)
   米国原油在庫量
5/8 米国雇用統計(雇用者数、失業率)
5/11 米国下院、ワシントンにもどる

米議会、トランプ政権の3つのポイント

さて、昨日のミニ講演でもお話しした通り、米議会とトランプ政権を読み解く上で今週は3つの切り口でみていくのがよいです。

1)PPPの件は、まだ受付締め切ったという話はでてきていないようですね。ここは続報待つしかない感じです。資金不足だと判断すれば中小企業庁担当議員のマルコ・ルビオ議員あたりが何らかの動きをするでしょう。
FRBがPPP流動性ファシリティー(PPPLF)を拡充すると発表しましたが、ポイントはノンバンク(預金を扱わない金融機関)まで対象を拡大したことだと思っています。
2)も、州政府・財政支援の件で民主党は5000億ドル~1兆ドルの財政支出を求めていますが、共和党主流派は乗り気ではありません。一部の共和党はすでに5000億ドルの支援を
興味深いのが、州政府も破産すべきだとしたマコネル上院院内総務の拠点であるケンタッキー州も財政難で5億ドルの歳入不足に陥りそうだとか。自身のおひざ元が危機の時でも、自身が上院再選挙中でも「州政府・地方政府にはこれ以上支援しない」と言い続けられるかどうかが見もの!
まぁ、州政府予算はだいたい低所得者層向けメディケア、学校に割かれるのでそこが削減されるのは構わないと思っているかもしれませんが。

さて、3)についてはもう少し詳しく述べていきます。

中国批判をするトランプ政権と、中国への規制を法案化する共和党上院議員

どうしても、国内ニュースだと、トランプ政権メンバーの発言が注目される傾向にありますが、トランプ政権は大統領権限で安全保障の観点から期限付きの関税をかけたりすることはできますが、法案化は決してできません。
なので、トランプ政権がどういった動きをしているかと、議員がどういった動きをしているかを分けて考えていく必要があります。

米国家経済会議(NEC)のクドロー委員長は、トランプ大統領次第だと発言しましたが、まぁ彼はそうでしょう。このあたりで、ナヴァロの再登場かと考えています。トランプ大統領は、さきほど、中国への関税についても選択肢の一つだと回答したようです。

U.S. President Donald Trump said on Friday raising tariffs on China is “certainly an option” as he considers ways to retaliate for the spread of the coronavirus out of Wuhan, China.
“A lot of things are happening with respect to China. We’re not happy, obviously with what happened. This is a bad situation — all over the world, 183 countries. But we’ll be having a lot to say about that. It’s certainly an option. It’s certainly an option,” Trump told reporters.

https://www.reuters.com/article/uk-health-coronavirus-trump-china/trump-says-tariffs-on-china-certainly-an-option-idUSKBN22D6HB

で、やっぱり水面下ではピーター・ナヴァロ大統領補佐官が動いているようです。ワシントン・ポストによると、ナヴァロは連邦政府が調達する医療備品や医薬品はすべて米国製に限定するという規制法案を草案したようですが、ムニューシンやクシュナーによって差し止められているようです。というのも、すでに不足している医療備品なのに、現段階でそんな規制をかけたら、さらに最悪な事態になるだろうと。まぁ、そうでしょうね。批判を浴びているクシュナー大統領顧問ですが、こういう時は役立っているようです( ゚Д゚)

Navarro’s draft, which has circulated among senior officials for several weeks, would require the federal government to only purchase essential medical equipment and pharmaceuticals manufactured in the United Statrs. Navarro has argued it would make the country less dependent on foreign nations for critical medical supplies.

https://www.washingtonpost.com/business/2020/04/29/white-house-aides-torn-over-trade-hawks-proposal-president-trump-weighs-action-china/

議会については、箇条書きにするとこんな感じです。

・下院院内総務のケビン・マッカーシー議員、グラム議員などサプライチェーンから中国を外すべきと主張

・ルビオ上院議員は超党派で米公務員年金基金の運用から中国株を外す法案を再プッシュ

・テッド・クルーズ議員(テキサス州選出)は、映画スタジオが中国の検閲を受け入れた場合に国防総省の支援を受けられないようにする法案を発表する計画中。

・COVIT19は中国生物兵器説だと断言していたトム・コットン上院議員は、中国人留学生の専攻分野でサイエンスに関連するものは留学許可を与えるべきではないと主張してきた。

尚、ティー・パーティー団体で一番有名なティー・パーティー・パトリオットですが、上院支持者の中にはばっちりテッド・クルーズが入っております。
ルネッサンステクノロジー創業者のマーサーも、当初は、テッド・クルーズの最大の献金者の一人なのでおそらく、ティー・パーティー・パトリオットと関連がありそうだと邪推しております。尚、このページでは下院議員も多く掲載されていますが、Jim Jordanなどトランプ大統領の取り巻きなどが結構入っていますね。面白いです。Tea Party Patriotの思考を知りたいので、Twitterフォローしてツイートウォッチ中です。

https://www.teapartypatriots.org/endorsements/