株式市況/給与保護プログラムに採用されそうなPaypalとSquareは急上昇

日本市場サマリー

今日はBOJのお買い上げありで1202億円。
【日経平均株価】 19,137.95 ▼0.74% -142.83 [04/22]
TOPIX1,406.90▼0.63%
マザーズ 715.30▼1.99%
【ドル建て日経平均】177.86 ▼0.86 -1.55 [15:00]
【ドル円】 107.57 -0.20 ▼0.18% [15:02]
【日経VI】42.15(高値:45.24) +1.19 △2.91% [14:42]
東証一部出来高 1,247,290,000株 15:00
ダウ先物指数は動きなし
【WTI原油】 10.88 ▼5.96% -0.69 [15:03]

アジア市場と欧州市場

【上海総合指数】 2,827.01 ▼0.90% -25.54 [16:02]
ハンセン指数    23,893.36 △0.42%
MSCI Emerging Markets  888.64 ↑[4/22] 
Europe Stoxx 600   330.14 +5.83 (△1.80%)
REIT Europe  1,191.09 ▼2.90%  [4/21]
バルチック指数     728.00 ▼3.83% [4/21] 

米国市場サマリー

【NYダウ】 23,475.82 △1.99% +456.94 [04/22]
【NASDAQ】8,495.38 △2.81% +232.15 [04/22]
S&P500  2,799.31 △2.29%
ラッセル2000種指数 1,201.523 1.39%
【VIX恐怖指数】    41.98
Fear & Greed Index 41 ←(Fear) 
【WTI原油】   14.34 ↑ [6月限]  7:55JST
【NY金先物】  1,735.00 ↑  7:55JST
ドルインデックス:100.35↓   7:56JST
フィラデルフィア半導体指数 1682.12△5.88%
米国30年債利回り:1.220↑ 7:56JST
米国10年債利回り:0.619↑ 7:56JST
米国 2年債利回り:0.221↑  7:56JST
米国3か月債利回り:0.08↓   7:56JST
MSCI US REIT IDX : 941.30 +10.41 (△1.12%)
ブルームバーグ商品指数トータルリターン  129.4404 △1.97%
NYFANG:IND  3,436.593 △3.61%
S&P/LSTA U.S. Leveraged Loan 100  2,120.02 ▼0.79% [4/21] 
iShares iBoxx $ Investment Grade Corporate Bond ETF 129.4400 △0.06%
BofA US High Yield Index Effective Yield  7.92 [4/20] 
BofAML US High Yield CCC or Below Effective Yield 16.74 [4/20] 
米取引所の合算出来高は103億株。直近20営業日の平均は130億株。
AAPL 2276.10△2.88% (52週最高値  327.85 52週最安値170.27 )
AMZN 2263.49△1.52% (52週最高値 2461.00 52週最安値1626.03 )
GOOG 1263.21△3.85% (52週最高値 1529.63 52週最安値1025.00 )
MS   173.52△3.40% (52週最高値 190.70 52週最安値115.52 )
NVDA 286.15△6.17%( 52週最高値 315.41 52週最安値132.60 )
FB   182.28△6.72% (52週最高値 224.20 52週最安値137.10 )NFLX  421.42▼2.86% (52週最高値 449.50 52週最安値252.28 )
TSLA  732.11△6.61%  (52週最高値 968.99 52週最安値176.99 

まずは、S&P500業種別。昨日下落していた情報技術業種、エネルギー業種が牽引した。エネルギー業種については、米国原油在庫量が想定よりも少なかったことが要因のようだ。 原油受け渡し拠点のオクラホマ州クッシングの原油在庫USOICC=ECIは480万バレル増の5970万バレル。クッシングの原油貯蔵施設の容量は約7600万バレル 。あと少し!
昨日は業績懸念で下落していた半導体企業だが、日経新聞によるとテキサス・インスツルメンツ(TI)の2020年1~3月期決算が市場予想を上回り、半導体関連銘柄には買いが広がったようだ。昨日の下落がほぼ戻った。
一方で、 STマイクロエレクトロニクスは 自動車向け半導体需要の減少が4-6月(第2四半期)の減収につながるとの見通しで減収を予想。ブリジストンも自動車や機械用のタイヤ需要落ち込みで工場停止を発表した。
Dow Jones U.S. Industrial & Office REIT Indexを確認すると、年初来で20%下落しているものの、2008年や2009年のような水準にいくにはあと50%ほど下落する必要があるのでまだ遠い。
移動じたいが減っていくとすれば、移動手段の自動車、航空機、あるいはその部品の需要減少になるので株価下落になる。また、移動後の場所、オフィス、ショッピングセンター、ホテルなどにも影響があるはずだ。このあたりは包括的にチェックしていきたい。
興味深い動向としては、経済再開に伴い、引き籠り銘柄であるネットフリックスの株価が下落したことだ。引き籠りが終了するならば、引き籠り銘柄の躍進も下落するはずだろう。

ところで、情報技術業種の上昇変動率上位をみていたら、Twitter、Paypalが上昇しているのが気になった。Facebookも大きく上昇していることから、Twitterもおそらく経済再開に伴う広告需要復活ではないかと邪推。個別企業ごとのデジタル広告における産業別出稿状況は提示していないが、全体でいくと小売りが占める。また、最も打撃を受けている車、観光だけで20%も占めるのでどう考えても、経済閉鎖が続いて移動が制限される状況が続けば、広告がメインのハイテク業界は厳しいはずだ。

https://www.marketingcharts.com/charts/top-industries-us-digital-ad-spend-2018/attachment/emarketer-top-industries-by-us-digital-ad-spend-july2018

PaypalとSquare急上昇とPPP

で、Paypal上昇の要因で、興味深いことがわかった。どうやら、何度も書いている給与保護プログラムのサービス提供は、今までは銀行のみだったが、今回の増額分からPaypalとSquareなどの決済サービス企業を通じて提供される見込みとのこと。
日本でも既にそうだが、個人事業主に近いような店舗は、Squreを利用している店舗は多い。そうなると銀行を通じた融資(財政支援)よりも、こちらのほうがずっと小規模融資者まで届くという事だ。
パランティアが政府に協力しているとWSJが報じていたが、ピーター・ティールあたりが政府に提言したのか、アドバイスを求められたのでこうなったのだろう。Squareの創業者は、Paypal創業メンバーだ。イーロン・マスクも元Paypalだ。

Here’s why. The stimulus adds $310 billion to the Paycheck Protection Program (PPP), which ran out of money last week and is designed to provide forgivable loans to small businesses to help meet payroll and other expenses. PayPal and Square are both approved to make PPP loans, and $60 billion of the funding is specifically designated for smaller lenders in the program.

https://www.nasdaq.com/articles/heres-why-paypal-and-square-are-rising-today-2020-04-22

PPPは20人企業の従業員をもつ中小企業の中でも比較的大きい企業の50%は融資を受け取ったが、20人未満の人はたった18%しか受け取っていない。もっというと、レストラン事業者なんか9%しか受け取っていないというデータがでてしまった。ほとんど3月中に解雇されて、4月からの救済では遅かったという話のようだ。

豚肉価格高騰が懸念される

米国内で、豚肉加工場の感染が相次いでいる。 米国では冷凍肉の在庫水準が高いが、豚肉卸売価格は急伸しているようだ。 Lean Hogと呼ばれる赤身豚肉の先物取引があるが、まだ先物価格は大きく動いてはいない。

米食肉加工大手のタイソン・フーズは22日、同社最大の豚肉加工施設の操業を休止すると明らかにした。作業員の新型コロナウイルス感染に対応し、今週半ばから無期限に休止する。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-13/Q8PFOUDWX2PV01

世界最大の豚肉生産会社である米スミスフィールド・フーズは、従業員の新型コロナウイルス集団感染を受け、米国内の主要工場を無期限で閉鎖する。同社は米国各地で相次ぐ食肉加工施設の閉鎖で国内の食肉供給が「危険なほど限界」に近づいていると警鐘を鳴らした。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-13/Q8PFOUDWX2PV01

豚肉を一番必要とする国である中国は、アフリカ豚コレラが再発しているようで、収束するのは程遠いような感じだ。中国CPIが高止まりしているのは、豚肉価格が要因で、それが下落しないと家計を直撃するわけだ。

アフリカ豚熱ウイルスの検出例は3月以降で13例目。1例を除き全て国内で輸送中の豚から検出されている。アフリカ豚熱の流行は豚肉の生産量低下や価格の高騰を招いている。農業省は20日、海外からの新型コロナウイルスの流入とアフリカ豚熱を背景に、今年の国内の農業生産の見通しは厳しいとの認識を示した。

https://jp.reuters.com/article/china-swinefever-idJPKCN2232P0