株式市況/ 給与保護プログラムの増額するが、15万ドル以下の融資が7割

金曜日の終値はこちら。

さて、トランプ大統領の演説中ですが、現在のCME。

【CME日経平均先物:円建て】19,475 (-130) 日経比:-422.26 7:35JST
【ドル円】 107.61 +0.10 △0.09% [07:47]
【CME ダウ先物】 23,928.00 -231.00 [07:37] ダウ比:-314
【NY原油】 16.99 [08:46]

給与保護プログラムへの増額進捗

ムニューシン財務長官は合意に近づいていると発言している。シューマー上院院内総務も、ペロシ下院議長も合意に近づいていると発言があったようなので、まぁ近づいていると考えてよいだろう。
一点、訂正があります。ずっと中小企業は5400件主張してきたが、どうやら3000万人らしい。既に1600万人が受理されているから、確かにあと3000億ドルほど追加すれば、ほぼ全員に行き渡ることになるだろう。

一方で、これを見て、知らなかったことがもう一つでてきた。どうやら、個人事業主は、中小企業省側の都合により、中小企業よりも申請スタートが1週間ほど遅れたことがわかってきた。個人事業主の大部分は、配管工、会計士、農家が占めるようで、彼らは第一弾救済プランから多くが漏れていると観測されているようだ。

https://youtu.be/CPevxxxt_T4?t=761

また、給与保護プログラム融資額は最大100万ドル支給(ただし、これで従業員給与を賄えない場合は別途対応)だが、実際は15万$の融資が7割のようだ。中小企業の従業員年収は4~5万ドルなので、足りていないのではなかろうか。しかも、先ほど述べたように、個人事業主の多くが申請まで到達していないのだ。だとすると、企業規模にもよるが、どう考えてもこれは従業員給与までまわっていない気がする。

しかも、予算の半分以上が100万ドル以上必要な企業に使われたことになる。従業員が多いからそうなっているんだろうが、これで失業者数が防げるとは到底思えないし、弱小企業・個人事業主から廃業になっていくだろう。

また、トランプ政権は、共和党の支持基盤であり自身の主要支持者である農家が救済プランから漏れてしまっていたことに対して、急いで救済したいと見受けられる。先に、農家の救済プランを打ち出した。
それにしても、中国に大量に買い取ってもらえるはずの大豆農家とか、散々な目にあってそうだが、それでもトランプ大統領を支持するのだろうかね…

トランプ米大統領は17日、新型コロナウイルス感染拡大の危機で金銭的な打撃を受けた同国農家に対し、190億ドル(約2兆円)規模の支援策を発表した。ホワイトハウスで記者会見した大統領は、支援策には価格てこ入れのための政府による食肉や酪農製品などの買い入れ、農家の所得押し上げに向けた直接的な支払いが含まれると説明した。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-18/Q8YGZ8DWRGKY01

では、法案化はいつになるかということだが、どうやら5月より前に議会収集がかかっているようだ。ソーシャル・ディスタンスをとるために4月末まで議会休会をするはずが変更して、来週半ばにはワシントンに戻ってくるように指示されているっぽい。ワシントンにみんな戻れるのか?

The House is preparing to vote as soon as Wednesday on a new coronavirus aid package as the White House and congressional negotiators near an agreement.
House Majority Leader Steny Hoyer (D-Md.) said in a notice to members on Sunday that pending an agreement “the House could meet as early as Wednesday, April 22, 2020 at 10:00 a.m. to consider that legislation.”

https://thehill.com/blogs/floor-action/house/493596-house-prepares-to-vote-on-coronavirus-aid-package-as-soon-as

FOMC前のブラックアウト期間開始

ってことは、FOMC記者会見まで、新たな政策は発表されないという理解でよいのだろうか。

米連邦準備制度は次回の連邦公開市場委員会(FOMC)を28、29両日に控え、当局者が金融政策についての発言を控えるブラックアウト期間に入った。新型コロナウイルス感染拡大を背景に、スタッフの間でもいつもとは若干違った準備が進められている。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-18/Q8Z0LWDWLU6C01?srnd=cojp-v2

着々と資産は増えておりますな。


COVIT19とシンギュラリティ

2006年に出版された原著「シンギュラリティは近い」のエッセンス版で2017年のもの。だいたい半分くらい読み終わったので、メモ。第一章、第二章は、指数関数的な速度で拡大しているという話で、ムーアの法則なども出てきました。
はっとしたのはこの文章。

昔ながらの店舗や建物をもった商売は、もうすぐ到来する双方向コミュニケーションの豊富なインターフェイスによって打ち負かされて、跡形もなくなることはないだろうが、もはや永続的な利点を見出すことは難しい。
このような方向に進めば、不動産業は大きな影響を被る。オフィスに社員を集める必要性が徐々になくなっていくからだ。わたし自身の会社実態にしても、すでに所在がばらばらのスタッフを集めてチームを編成することができるようになっている。視覚的聴覚的に完全なVR環境は、今世紀の最初の二十年間で全面的に普及して、どこでも好きなところに住んで仕事をするという傾向がいっそう強くなるだろう。
五感すべてを組み込んだ完全没入型のVR環境は、2020年代の終わりには実際に手に入ることになるだろうが、そうなると、現実のオフィスを使う理由はまったくなくなる。不動産は、ヴァーチャルなものになる。

「シンギュラリティは近い」 第二章

COVIT19が出てくる前から、VR環境は進んでいたが、切り替わるタイミングがまだ訪れなかったんだろうな。おそらく、COVIT19がVR環境を促進させるとみた。そうなると、不動産はまじでいらないな。不動産価値も落ちるだろうし、なんていうか、タイムカプセルみたいなのに座れば、海外旅行なんていかなくてもすべて体験することができそうだ。

生演奏とCDとかなどの複製メディアでは、確かに違うんだけど、それを聞き分けられる人ってどれくらいいるのかという話にも通じるんだけど、きっと、「現地に行かなくても体験できるから、お得♬」という人が大多数なんだろうなと感じる。観光の概念も変わりそうだ。すでに、写真をみるだけで満足するという層がいるので、納得する節もある。

尚、この本を読むまでは、感触や体感みたいなものはリアルじゃないと難しいと感じていたんですが、それがもう遠隔で実現できるところまでいっていると知って驚いた。なので、シンギュラリティが起こって五感がすべて複製で体験できるようになってもなんら不思議ではないです。