民主党大統領候補はブティジェッジ氏vsサンダース氏vsブルームバーグ氏の戦い

ニュー・ハンプシャーでの予備選はサンダース氏が勝利した。ただし、ブティジェッジ氏と僅差の勝利だ。 アイオワ党員集会では、サンダース氏が僅差で敗れた。

https://www.270towin.com/news/2020/02/12/sanders-narrowly-wins-new-hampshire-over-buttigieg-klobuchar-a-strong-third_961.html

尚、サンダース氏は、2016年時もヒラリー候補に対して、ニューハンプシャーの予備選で圧勝している。ニューハンプシャーは、バーモント州の隣でもあり、アル意味、地元なのだろう。むしろ、そういうことをふまえると、 ブティジェッジ氏 はよくぞ僅差の票をとれたものだという感想さえ抱く。

https://www.nytimes.com/elections/2016/results/primaries/new-hampshire

さて、 ブティジェッジ氏について整理していこう。

以前、彼はゲイであり、カトリックでは同性愛は罪であり、彼が当選することはないだろうと書いた。しかし、この記事を見てから少し考えが変わった。米国人の白人カトリック層とマジョリティのプロテスタント、白人福音層も含めて3分の2がLGBTに同意しているというのだ。特に、1980年生まれ以降のミレニアル層に支持されているということだ。

There has been a growing trend toward acceptance of LGBT people over the last several years. For example, Americans opposed gay marriage by 57% in 2001, but by 2017, 62% supported it. Today, two-thirds of Catholics and white, mainline Protestants support it, as well as, 35% of white evangelicals. White evangelical support has risen by 8% just since 2016.
Not surprisingly, regardless of religious affiliation, nearly 75% of millennials, those born after 1980 according to Pew Research, supported same-sex marriage in 2015, and acceptance among all age groups has grown substantially in the last 10 years. Just as views on race have changed in evangelical churches, which not so long ago were vehemently against desegregation, views on LGBT issues are changing, as well.

https://www.huffpost.com/entry/evangelicals-reaffirm-their-lgbt-ignorance-and-bigotry_b_59a79affe4b096fd8876c0a0

以前も書いたが、 資産家2名を除くとブティジェッジ氏はサンダース議員の次に献金を集めている。

https://www.bloomberg.com/graphics/2020-democratic-presidential-candidate-campaign-finance/

しかも、アイオワ党員選挙で成功したことで、更なる献金を集めた。どうやらゴールドマン・サックスパートナーの David Heller 、彼はオバマに献金経歴があり、2008年大統領選挙で大きく貢献した。また、 National Association of Manufacturers president and CEO Jerry Jasinowski もサポートに入った。
上記の図をみてもらうとわかる通り、民主党と共和党でいったら、民主党の方が少なくとも1.5倍近く献金を集めているのだ。ただし、分散している。富豪のステイヤー氏はさっさと撤退して ブティジェッジ氏 に献金すればいいのにw

One new Buttigieg supporter is former Goldman Sachs partner David Heller, who has spoken with members of Buttigieg’s bundler operation and has indicated he will back his campaign, these people said.
Heller, an investor in Peloton and a former minority owner in the Philadelphia 76ers, was a key architect during Barack Obama’s fundraising operation during his first run for president in 2008. He helped raise up to $500,000 for Obama’s initial campaign for the White House, according to the nonpartisan Center for Responsive Politics.
Another who is leaning toward Buttigieg is former National Association of Manufacturers president and CEO Jerry Jasinowski, these people added. Jasinowski endorsed Hillary Clinton in the 2016 election and contributed to Obama in 2008.
(中略)
In the wake of Buttigieg’s success in Iowa, the campaign announced it raised more than $2.7 million and attracted more than 22,000 new donors. 

https://www.cnbc.com/2020/02/10/pete-buttigieg-gets-support-from-undecided-business-execs-after-iowa.html

一方で、 ブティジェッジ氏 は、各メディアにも書かれている通り、黒人層を取り込めていない。ここは痛いだろう。しかし、ここで大統領立候補から撤退した上院議員のカマラ・ハリス氏、コーリー・ブッカー氏などに協力を求めたり、副大統領候補にするなどすれば、じゅうぶん、トランプ大統領に勝てる勝算がでてくる。議員経験がないことを経験不足と言われていたが、経験もカバーできるだろう。

尚、黒人の投票率は2016年は下落したが、2012年は白人層を上回り65%を超えた。オバマ大統領任期だろう。2016年に下落したとはいえ、60%近くあるので取り込みたい層であることは間違いないだろう。

https://www.pewresearch.org/fact-tank/2017/05/12/black-voter-turnout-fell-in-2016-even-as-a-record-number-of-americans-cast-ballots/

また、 ブティジェッジ氏 は法人税を35%に上昇させる(トランプ減税したのをもとに戻す)という政策を掲げている。現役法人企業CEOなどからはうけがよくなさそうだが、どうなんだろうか。


続いてサンダース議員について。

サンダース議員は、金持ち献金を否定しているし、SPACを受け取らないと拒否している。しかし、学生ローンを帳消しにすると宣言しているのでミレニアル世代には非常に支持されている。ミレニアル世代以降は2020年では37%を占める

しかし、ミレニアル世代の2018年投票率は40%、ジェネレーションZに至っては30%だ。いくら有権者人口が多くても、投票に行かないのでは意味がない。この世代の投票がどこまで伸びるかで、サンダース議員の支持は伸びていくだろう。
幸い、AOC議員をはじめとしたスクワッド4人組に支持されていて、ソーシャルメディア戦略が上手だ。サンダース議員にとっては、献金集めよりも、この世代の投票率をいかに上昇されるかだろう。

最後になるが、ブルームバーグ氏はスーパーチューズデーから再開するので票がよめないのがある。
ウォーレン上院議員は、資金不足が噂されているので近いうちに撤退するだろう。クローブシャー議員は、ウォーレン議員より資金を集められていないので、ニューハンプシャー州で躍進したとはいえ、厳しい戦いになることは間違いない。