日本の株式市場ではEPSと株価が逆相関

【日経平均株価】 23,827.98 ▼0.19% -45.61 [02/07]
TOPIX1,732.14▼0.28%
マザーズ 849.89▼0.13%
【ドル建て日経平均】216.85 ▼0.17% -0.36 [15:00]
【ドル円】 109.87 -0.11 ▼0.10% [15:08]
東証一部出来高 1,264,630,000株 15:00

まずは、ショックなグラフをご覧ください。
EPSとは、一株あたりの利益で株式分析の公式で多用されていて、超重要な一つです。教科書的には、株価が買われるか公式の1つとして、企業の利益が伸びることで配当が増えるからということです。これをインカムゲインといいます。
もう一つは、株式が上昇することで、株式の譲渡益によるキャピタルゲインです。
そして株価は、教科書的には将来にわたる期待収益の割引現在価値の総和になるはずです。私が勉強している証券アナリスト試験にもそのように掲載しているし、理論株価も計算したりします。
なんですが、なんですかこのグラフ。もうEPSとか関係ないんですね。
今が、金融緩和しすぎているからとかというよりは、そもそも日本の株式市場では、企業の利益がどうなるとか無視されているってことですよね。そりゃ実態経済と一致するはずないし、先行指標にもなるわけないですよ。
2019年の先物市場は83.5%が海外投資家の売買ですし、これぞ奴隷市場の株式市場ということなのかもしれません。

一方で、米国市場SP500(青)とEPS(オレンジ)は正の相関性となっていて、多少の乖離はありつつも信頼できるレベルだとは思います。

https://www.macrotrends.net/1324/s-p-500-earnings-history

一方で、2019年前半は好調でしたが、6-9月はEPSが減少しているのに株価は上昇しています。ここは自社株買いの影響も多きいでしょうね。こうやってみると、2016年からの上昇はEPSの上昇と株価が正比例の関係にあるので、企業利益との相関性はあったのでバブルではないと考えられます。先月の決算発表でもいい決算が多かったので、最新決算をふまえると、米国市場についてEPSと比例した株価といえそうです。米国市場においては、企業利益、実体経済が重要だといえそうです。留意しなくてはいけないのは、米国では将来の経済見通しが明るいと感じいたり、年金アカウントの含み益が増加していれば、その分、既に負債を背負っていてもさらにローンで消費を行う傾向があること。そして借金しているから金利動向がすごく重要になること。

こういう現状をふまえると、ますます市場の主要プレイヤーは誰かというのが非常に重要な意味をもってくると思います。
そりゃー米国市場が主要プレイヤーの人達は、カネがあるから、規制の少ない日本市場にカネを流してくるでしょうしね。ドイツの製造業は、10年ぶりの大幅減になっているので欧州は厳しいし、成長する中国本土市場もインド市場もほぼ閉鎖されています。そりゃ日本にカネが流れてきますよね。

更にいうと、その主要プレイヤーの経済動向および、政治がわからんとダメという話になってくると思います。政治全般については知らなくてもいいと思うのですが、せめて米国GDPの6割を占める民間消費の動向を探るための減税や手当などを知らないと米国消費はみえてこないです。その減税や手当については予算化する必要があるので、議会の動向を知らないとダメだってことなんですよね。予算を握っているのは、議会であり、大統領はその点についてだけは何の権限も持ちません。だから、一向に大統領が望んでいる壁建設予算が進まないのですよ。

この傾向がいつ終了するかは、もう海外次第ってことになる。そのポイントは、FRBと大統領選挙・連邦議員選挙にかかっているかと。
もうひとつは日本の政権が変わったら、日銀政策に影響でるかもしれないので、多少は下落するでしょうね。
去年は日銀と企業自社株買いがそれぞれ約4兆円買いで、海外は先物・現物で2.6兆の買い越しだったから、やっぱり日銀と企業自社株買いが大きいんだろうなぁ。なにせ8兆円の買い越しでしょ。海外が8兆円売り越しって、何か大きなショックがないと厳しい気がします。


続いてアジア市場。やっとバルチック指数の続落が止まったが、どれだけ反発するかでしょうね。
【上海総合指数】 2,875.96 △0.33% +9.45 [16:02]
ハンセン指数    27,404.27 ▼0.33%
CSI 300 Consumer Staples Index 19677.3 ▼0.84%
MSCI Emerging Markets 1,091.64↓  [2/7] 
( 52 WEEK RANGE 956.59 – 1,150.91 ) 
MSCI Intl Emerging Market Currency       1,650.87 ↑  [2/6] 
( 52 WEEK RANGE 1,587.38 – 1,673.26 ) 
バルチック指数    431.00   △0.23% [2/6] 
( 52 WEEK RANGE    430.00     – 2,518.00 )  2016年2/5 297.0が直近最安値

続いて、米国市場。カドロー氏が、 中国の習近平国家主席はトランプ米大統領との電話会談で、 合意は今年か去年に守ると述べてますが、株価下落しているし。
経済指標としては、雇用統計は堅調
5Gの件で、トランプ大統領がジョンソン英大統領に依頼したら断られたみたいで激高したらしいw 
米債券利回りは下落して、 Fear & Greed Index も下落しているので様子見といったところでしょうか。

【NYダウ】 29,102.51 ▼0.94% -277.26 [02/07]
(52週最高値 29,379.77  52週最安値 23,765.24  ) 
NASDAQ     9,520.51   ▼0.54%
(52週最高値   9,572.15  52週最安値6190.17 )
S&P500   3,327.71 ▼0.54%
(52週最高値 3,345.78   52週最安値2346.58 ) 
ラッセル2000種指数 1,656.778 ▼1.23%
(52週最高値  1,706.175   52週最安値 1,266.925 )
【VIX恐怖指数】      15.47
Fear & Greed Index  56↓(Greed) 
【WTI原油】       50.36
【NY金先物】   1,573.90
ドルインデックス:  98.59   ↓
米国30年債利回り:2.048↓ 
米国10年債利回り: 1.583↓ 
米国 2年債利回り:1.403↓
米国3か月債利回り:1.56→
ブルームバーグ商品指数トータルリターン  159.2226 ▼0.27%
( 52 WEEK RANGE   157.4103 – 174.8420 )
NASDAQ OMX China Technology (CHXN9000) 2,078.71 △0.30%
(最高値 2020年1月17日  2,108.3 )
NYFANG:IND  3,601.776 ▼0.75%
( 52 WEEK RANGE  2,065.031 –   3,730.915 )
S&P/LSTA U.S. Leveraged Loan 100 2,276.35▼0.01% [2/6]
(52 WEEK RANGE  2,049.76 –   2,287.33 )
BofAML US High Yield Master II Effective Yield 5.22↓[2/6]
BofAML US Corporate BBB Effective Yield 2.99↓ [2/6]
BofAML US High Yield CCC or Below Effective Yield 11.38↓ [2/6]
米取引所の合算出来高は約71億株。直近20営業日の平均は約77億株。
AAPL 320.03 ▲1.59% (52週最高値  327.85 52週最安値153.66 )
AMZN 2079.28△1.42% (52週最高値 2098.53 52週最安値1566.76 )
GOOG 1479.23△0.20% (52週最高値 1503.21 52週最安値1025.00 )
MS   183.89△0.14% (52週最高値 185.63 52週最安値102.17 )
NVDA  251.59▲1.04%( 52週最高値 259.50 52週最安値131.00 )
FB   212.33△0.70% (52週最高値 224.20 52週最安値143.43 )
NFLX  366.77▲0.05% (52週最高値 385.99 52週最安値252.28 )
TSLA  748.07▲0.12% (52週最高値 968.99 52週最安値176.99 )
BABA  216.53▲1.98% ( 52週最高値 231.14 52週最安値147.95)
※52週最高値・52最安値更新:2020/02/8時点

ファストリの中国店舗閉鎖数が中国展開している全店舗の半分に達したようです。アップルの閉鎖は10日までの予定が14日までに延長。
香港は先週から、中国本土との境界を閉鎖。公務員の自宅勤務を16日まで延長。マカオは今週から2週間閉鎖予定。
当初は10日から営業する店舗や行政が多かったはずですが、明らかに営業停止が伸びていますね。

4分の1近くの企業が、感染拡大によって今年の売り上げが少なくとも16%減少する見方を示した。5分の1以上が11ー15%減少すると回答した。影響は非常に小さいか影響はないとの見方を示した企業は13%にとどまった。調査対象は127社。そのうち20社は中国の売り上げが5億ドルを超える。27社は1億ー5億ドル。

https://jp.reuters.com/article/china-health-survey-idJPKBN2012AH

単に中国本土で展開している事業売上減少だけの影響ならまだいいのですが、製造業サプライチェーンにも大きく影響を受けています。アップルの全サプライヤーのうち中国比率は50%です。部品が届かないと組み立てができません。
韓国ヒョンデ自動車工場は、中国本土での工場から部品が届かないので、韓国内の工場停止をしました。 中国本土の出来事なのに、部品が届かなくて自国の工場操業停止って面白いですね。世界はつながっているっていうことです。

アップルの元幹部によると、幹部らは以前から中国の製造業者への依存は強みにも弱みにもなると考えていた。彼らは概して、売上高の約20%を占める大中華圏(香港と台湾を含む)の販売が落ち込むことよりも、中国からの輸出に問題が生じることを懸念していた。

https://jp.wsj.com/articles/SB10756748667192203284504586186053067307940