アイオワ党員集会は重要だというが、共和党では重要視されていない。

アイオワ党員集会が重要視されています。米国の大統領選挙は、10か月をかけて選挙をするので、その火ぶたを切るのがアイオワ党員集会です。
地元の集まりの延長のようなもので、どの候補者がいいか話し合ったり説得したりするので、いわゆる”投票”とは少し違います。アイオワには、 1,678 precinct caucuses と、約100の “satellite” caucuses for Iowansがいます。  まず1回目でそれぞれが投票します。その段階で、全体の15%に満たなかった大統領候補者に投票人達は再度投票し直します。それで決着をつけます。

しかし、重要なことはそれだけではないんです。メディアの報道が、アイオワ党員集会とニューハンプシャー予備選が5割を占めるという結果がでています。

両州に報道が集中しているのは、過去の各種のメディアの内容分析研究でも明らかになっている。簡単に言えば、予備選段階(党員集会と予備選を含む)の半分くらいの報道がこの2州に集中する。「メディアと公共問題センター(Center for Media and Public Affairs)」が3大ネットワークのイブニング・ニュースの内容分析を行ったところ、1996年選挙の予備選段階に関する全てのニュースのうち、アイオワ州党員集会、ニューハンプシャー州予備選に関するものは、全体の51%だった。

https://news.yahoo.co.jp/byline/maeshimakazuhiro/20200203-00161501/

アメリカの選挙では各党内での立候補者が複数名いることが普通であり、民主党は今でも10名弱の立候補者が存在しています。アイオワ党員集会は、メディア露出が多くなるという意味でも、党内の大統領候補が絞られるという意味でも重要なのです。実際に、クリントン、オバマ、ケリー、ゴアなどはアイオワ党員集会で勝利し、民主党の最終的な候補者になっています。
党内立候補者数が多い党ほど、アイオワ党員選挙は重要なのでしょう。

参照元: https://www.cnbc.com/2020/02/03/iowa-caucus-what-it-is-how-it-works-and-why-its-important.html?__source=sharebar|twitter&par=sharebar

一方で、共和党についてはどうでしょうか。
実は、共和党ではカーター大統領以降で、アイオワ党員選挙で勝利した立候補者が残るというジンクスはないのです。
アイオワ党員集会で2016年ではテッド・クルーズ上院議員が勝利など、「アイオワ党員集会で勝利をしたものが候補者になる」という方程式は崩れています。

Among Republicans, the winners of the last three Iowa caucuses have failed to secure their party’s nomination. Sen. Ted Cruz of Texas won in 2016, former Sen. Rick Santorum of Pennsylvania won in 2012 and former Arkansas Gov. Mike Huckabee won in 2008.

https://www.cnbc.com/2020/02/03/iowa-caucus-what-it-is-how-it-works-and-why-its-important.html?__source=sharebar|twitter&par=sharebar

さらにいうと、共和党大統領候補はトランプ大統領以外にも2名いますが、すぐに結果がでて、トランプ大統領の圧勝でした。2名の立候補者の当選はほぼないと言われています。そういう意味では、アイオワ党員集会は、トランプ大統領にとってはあまり重要視していなかったでしょう。
さらに、メディアに取り上げられるといっても、既にメディアはこぞってトランプ大統領のことを報道してくれることをしているので、ここに頼らなくてもよかったのでしょう。だったとすると、1月30日になんでアイオワでキャンペーン開催したんだという疑問も

https://www.270towin.com/news/2020/02/03/iowa-caucus-overview-live-results_948.html