バルチック指数は2016年2月以来の安値/SARSよりもチャイナショックの株価が参考になるかも

昨日の終値。BOJは702億お買い上げ。
【日経平均株価】 22,977.75 ▼1.72% -401.65 [01/30]
TOPIX 1,674.77▼1.48%
マザーズ 811.77▼3.10%
【ドル建て日経平均】210.96 ▼1.54% -3.29 [15:00]
【ドル円】 108.93 -0.08 ▼0.08% [15:03]
東証一部出来高 1,367,710,000株 15:00
ダウ先物指数 28,555.00 14:55JST←200ドルほど下落
SP500先物指数 3,254.00 14:55JST
米債券利回りは、16:30JST頃に3か債と10年債が逆転する場面もあった。

先週の投資部門別売買動向は、海外が売り越し。とはいえ、この程度の売りだと個人が買いに入るので大きくは動かないんだよな。1兆円規模の売り越しが必要だ。

1月に入ってから、海外は7946億円の売り越しだ。こんなの海外が1週間で売り越しできる金額なので、様子見といったとこなのだろう。コロナウイルス懸念が本格化した今週データで海外がどれくらい売り越したかを注視したい。


続いてアジア市場。中国市場が閉場している間の指標になる China A50 Futures を取り急ぎ追加した。ちょうど1/20から昨日の終値までで10%の下落。ハンセン指数も同期間で10%の下落なので、現段階での震源地である中国本土及び香港での株価下落は10%程度だと考えられる。ここから一段落下落するには、政府の行政停止期間、推奨される営業停止期間のさらなる延長が必要になるであろう。
バルチック指数は2016年2-3月以来の安値に入りました。2016年初めといえば、チャイナ・ショック第二弾があったタイミングなのでそれと同じくらいの影響がありそうです。むしろ、SARSよりチャイナショックの時の株価の動きが参考になるかもしれないと感じてきました。その時はざっくり上海株が26%下落、日経平均が20%下落。当時より、ファストリの中国比率が高まり、日経構成率も高まっているので、もう少し下落する可能性も残されているかもしれません。

China A50 Futures 12,904.0 +161.5    △1.27%
ハンセン指数  26,449.13  ▼2.62% [1/30] 
台湾 TAIMEX 11,421.74 ▼5.75%
MSCI Emerging Markets 1,072.79↓   [1/30] 
( 52 WEEK RANGE 956.59 – 1,150.91 ) 
MSCI Intl Emerging Market Currency      1,656.86     ↓ [1/29] 
( 52 WEEK RANGE 1,587.38 – 1,673.26 ) 
バルチック指数         498.00 ▼5.14% [1/30] →52週最安値更新
( 52 WEEK RANGE     498.00    – 2,518.00 ) 

尚、香港では新たなタイプのデモが起ころうとしている。政府を信頼していない社会だと、政府の対応に信頼できないし、情報収集が個人同士になるから、個人のリテラシー次第になるのでパニックも起きやすいのかもしれないね。

中国での新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受け、香港の鉄道や病院の労組が、中国本土との境界の閉鎖を求めてストライキも辞さない構えを見せている。
香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は、中国本土と香港を結ぶ高速鉄道やフェリーについて、30日深夜以降の運行停止を命じた。しかし各労組側は、感染拡大阻止には不十分だとしている。
地下鉄運営の香港鉄路(MTR)(0066.HK)の従業員が加盟する労組は「接客にあたる職員が勤務中にウイルスに感染するリスクは高く、パニックになっている」としている。

https://jp.reuters.com/article/china-health-hongkong-idJPKBN1ZT0K0

尚、昨日、香港に人通りがないと書いた。ブルームバーグ司会者(香港拠点)がいくつか動画をあげてくれたり、現状報告をしているから情報収集できている。しかし、私がみた別の動画をみると、人通りあるじゃんw 
北京、香港スタジオは閉鎖されていて、司会者は在宅で実況中継している。


続いて米国市場。英中銀の利下げが注目されていましたが、現状維持を受けての米国市場が開場。 カーニー総裁はこれで任期満了「乗り切った」という発言がありましたが、その通りなんだろうなぁと。次期総裁が大変そうだ。

【NYダウ】 28,859.44 △0.43% +124.99 [01/30]
(52週最高値  29,348.10 52週最安値 23,765.24  ) 
NASDAQ    9,298.93 △ 0.26 %
(52週最高値 9,402.48 52週最安値6190.17 )
S&P500      3,283.66 △ 0.31 %
(52週最高値    3,329.62 52週最安値2346.58 ) 
ラッセル2000種指数 1,648.219 ▼0.06%
(52週最高値  1,706.175   52週最安値 1,266.925 )
【VIX恐怖指数】       15.49↓
Fear & Greed Index  56 ↑(Greed) 
【WTI原油】     52.944↓ 7:54JST
【NY金先物】 1573.90 ↓   7:55JST
ドルインデックス: 97.85↑ 7:59JST
米国30年債利回り:2.051↑  8:00JST
米国10年債利回り: 1.586↑  8:00JST
米国 2年債利回り:1.423↑  8:00JST
米国3か月債利回り:1.57↑  8:00JST
ブルームバーグ商品指数トータルリターン  159.9879 ▼0.94%
NASDAQ OMX China Technology (CHXN9000) 1,923.97 ▼3.76%
(最高値 2020年1月17日  2,108.3 )
NYFANG:IND  3,391.972 △0.60%
( 52 WEEK RANGE  2,065.031 –   3,430.505 )
S&P/LSTA U.S. Leveraged Loan 100  2,280.50 △0.02% [1/29]
(52 WEEK RANGE  2,049.76 –   2,287.33 )
BofAML US High Yield Master II Effective Yield 5.30↓[1/29]
BofAML US Corporate BBB Effective Yield 2.94↓ [1/29]
BofAML US High Yield CCC or Below Effective Yield 11.82  ↓ [1/29]
米取引所の合算出来高は約77億2000万株。直近20営業日の平均は75億4000万株。
AAPL 323.87▼0.14% (52週最高値  327.85 52週最安値153.66 )
AMZN 1870.68△0.68% (52週最高値 2035.80 52週最安値1566.76 )
GOOG 1455.84▼0.19% (52週最高値 1503.21 52週最安値1025.00 )
MS   172.78△2.82% (52週最高値 16874 52週最安値102.17 )
NVDA  245.81△0.11% ( 52週最高値 259.50 52週最安値131.00 )
FB   209.53▼6.14% (52週最高値 224.20 52週最安値143.43 )
NFLX  347.74△1.33% (52週最高値 385.99 52週最安値252.28 )
TSLA  640.81△10.30% (52週最高値 650.88 52週最安値176.99 )
※52週最高値・52最安値更新:2020/01/29時点

日本時間で明け方4時頃のWHO緊急事態宣言の発表内容をうけて急上昇。日本市場が閉まるタイミングより小幅に下落していたのにね。
しかし、 NASDAQ OMX China Technology であるナスダック上場の中国ハイテク企業指数が ▼3.76% も売られていることは留意しておいた方がいいだろう。ハンセン先物指数(Hang Seng Futures)は、残念ながらWHO記者会見前に市場終了しているので影響がわからない。記者会見前は 26,394.5 で終了しているので、ハンセン現物市場よりも100ポイントほど下落している。
米国企業には大きな痛みはないが、中国本土および香港、マカオ、台湾には打撃があるだろうという見解なのかもしれない。

株価が上昇した一方で、コモディティはやはり回復していない。石炭の下落はかなり話題になっている。畜産も安い。
ただし、2015-2016年のチャイナ・ショック並みの不況時の石炭価格になるには50台にならないとダメだろう。
石炭をなぜここまでフォーカスしているかというと、中国の発電エネルギーの大半が石炭を占めるからだ。密

ブルームバーグ商品指数トータルリターンをみても、52週安値を更新したが、2016年の時の沈みである最安値148にはまだもう一段の下げが必要になる。

余談だが、WHOが中国に配慮した発表内容が話題になっていて、緊急事態宣言をしないのは賄賂を渡しているからだとか、事務局長の出身国に中国が多大な投資をしているからだとか色んなことを言っている人がいます。WHOって国連の一部の機関ですよね。だったら国連の各国拠出金比率をみたほうが早いですよね。残念ながら、WHOだけの分担金の資料は英語でも検索したが、見つからず。ただ、この国連分担金をみると、そりゃ株価を気にする米国にも、面子を気にする中国にも配慮したくなりますよねぇ。
中国経済がダメージ受けて、分担金拠出額が減ったら、自分たちが危うくなるもんね~♬ ただでさえトランプ政権はこういった国際機関への拠出金を減らそうとしているのだから米国に更なる負担はむりでしょう。

参照元: https://www.mofa.go.jp/mofaj/kids/ranking/un.html