株式市況/米中ともに”合意”といっているのに合意内容が食い違う前代未聞の出来事

昨日の終値。
【日経平均株価】 24,023.10 △2.55% +598.29 [12/13]
TOPIX 1,739.98  △ 1.59%
マザーズ 885.27 ▼0.88%
【ドル建て日経平均】219.27 △1.65 % +3.55 [12/13]
【ドル円】 109.41 0.00 0.00% [12/13]
【CME日経平均先物:円建て】23,905 (+205) 日経比:-118.10 7:37JST

ハンセン指数    27,687.76   △2.57%
【上海総合指数】 2,967.68 △1.78% +51.98 [12/13]
MSCI Emerging Markets 1,086.91↑  [12/13]
(52 WEEK RANGE 929.90 – 1,099.18)
MSCI Intl Emerging Market Currency   1,643.15  ↑  [12/12]
( 52 WEEK RANGE 1,575.1 – 1,658.2 ) 
バルチック海運指数    1,388.00    ▼4.93% [12/12]
( 52 WEEK RANGE 595.00 – 2,518.00 )


続いて米国市場。 主要3指数が一時過去最高値を更新したものの 、ほぼ横ばいで大引けとなる。

【NYダウ】 28,135.38 △0.01% +3.33 [12/13]
(52週最高値  28,164.00  52週最安値21712.53 ) 
NASDAQ 8,734.88 △0.20%
(52週最高値        8,734.88      52週最安値6190.17 )
S&P500    3,168.80 △0.01%
(52週最高値         3,168.80    52週最安値2346.58 ) 
ラッセル2000種指数   1,637.976 ▲0.42%
(52週最高値  1,644.813   52週最安値 1,266.925 )
【VIX恐怖指数】  12.63 ↓
【WTI原油】59.768↓  
【NY金先物】  1475.67↑  
ドルインデックス: 97.18↑  
米国30年債利回り:2.255↓  
米国10年債利回り: 1.827↓
米国 2年債利回り:1.610↓
NASDAQ OMX China Technology (CHXN9000) 1,819.56 △0.84% NYFANG:IND  2,921.104 ▲0.11%
( 52 WEEK RANGE  2,065.031 –     2,902.928 )
S&P/LSTA U.S. Leveraged Loan 100  2,258.66△ 0.19% [12/12]最高値更新!
(52 WEEK RANGE  2,049.76 – 2,258.66 )
米取引所の合算出来高は約74億株。直近20営業日の平均は68億株。
AAPL 275.15△1.36% (52週最高値   271.46  52週最安値142.00 )
AMZN 1760.33△ 0.03% (52週最高値 2035.80 52週最安値1307.00 )
GOOG 1347.83▲0.18% (52週最高値  1350.27  52週最安値970.11 )
MS   154.53△0.84% (52週最高値  153.24  52週最安値93.96 )
NVDA  223.99▲0.04% ( 52週最高値  224.07  52週最安値124.46 )
FB   194.11▲1.34% (52週最高値 208.66 52週最安値123.02 )
NFLX  298.50△0.02% (52週最高値 385.99 52週最安値231.23 )
※52週最高値・52最安値更新:2019/12/13時点

過去の流れを時系列で書きたかったのですが、あまりに情報が交錯していて整理して書くのを挫折しました😢
まずは、中国商務省からは、合意したという発表。
結局、市場予測通り15日に予定していた関税引き上げはなし、合意文書もなし、調印式もなし、現在かかっている関税引き下げもなし、中国の農産物購入も500億ドル購入すると米国は主張しているが、中国からは正式な発表なし。やっと報告があった中国商務省からの発表は” 農産物購入については後日詳細を発表する”ということだけ。

米中両国は貿易交渉の第1段階の文書で合意したと、中国商務省の王受文次官が13日、北京での記者会見で発表した。米国は段階的に中国製品への関税を削減するという。トランプ米大統領は対中関税が一部軽減されることを認め、米中交渉は直ちに次の段階に入ると述べた。
  同次官は合意の一環として、米国などからの輸入を拡大すると表明した。寧吉喆国家発展改革委員会(発改委)副主任は、合意文書の内容はまだ精査が続いているとし、農産物購入については後日詳細を発表すると語った。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-12-13/Q2GI91DWRGG001?srnd=cojp-v2

投資家がこれまでに何度も目にしてきたように、気まぐれなトランプ氏と本心を明かさない中国の習近平国家主席の合意を全面的に信じるのは難しい。それでも市場は早くも祝賀気分だ。13日の上海総合指数は急伸した。
 足元の合意案でまず疑問が湧くのは、500億ドルという数字だ。中国は何 第2段階の取引を巡る交渉は、2020年の選挙を待たずすぐに始める 週間もの間、国内需要はそのような多額の購入を正当化するに至らないと主張し、二の足を踏んでいた。いったい何が変わったのだろうか。

https://jp.wsj.com/articles/SB12741738267061093476904586076180127639152

一方で、トランプ大統領は” The 25% Tariffs will remain”と発表しているので、 中国商務省の発表と食い違っているのが顕著。現在の関税はかかったままです。合意案フェーズ2をimmediatelyに始める、2020年の選挙を待たずと言っているようですが、本当か…。

一方で、ライトハイザー代表の発言では、合意文書は来年署名後に公表されるとしている。” 年間の購入を最大500億ドルとするよう努めるとの詳細なコミットメントもあった ”ということだが、中国商務省は詳細の発言を控えているし、なんなら上にあげたWSJが指摘している通り、中国はそれくらいの額の農産物購入を渋っている。

ライトハイザー代表は、合意文書が86ページに及び、自分と中国の劉鶴副首相が来年1月初めにワシントンで署名後、公表される見通しだと述べた。署名に先立ち両国の法律家が合意内容を精査する予定で、署名の30日後に発効する運びだと説明した。 (中略)
ライトハイザー代表によれば、中国側からは貿易摩擦深刻化以前のコモディティー購入240億ドルに年間さらに少なくとも160億ドルを上積みするとともに、年間の購入を最大500億ドルとするよう努めるとの詳細なコミットメントもあった。個々のコモディティーに関する詳細な購入目標は公表されないという。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-12-14/Q2HB3V6JTSE801?srnd=cojp-v2

トランプ大統領と中国の合意内容が食い違っていることがポイントです。
国家間の”合意”内容が食い違っているって、前代未聞かと感じています。
中国、韓国あたりは日常茶飯事なので、日本は、肌感覚で両者の食い違いが「まぁ相手が中国だからね~」となる気がする。
しかし、少なくとも契約を前提とするプロテスタント国家である米国が合意内容の食い違いを容認したまま進めるって前代未聞じゃなかろうか。
外交委員会所属の上院議員は、トランプ大統領の交渉成果を呟く人は数名。あまり指摘しないようにしているのだろうか…。


トランプ大統領の弾劾裁判は、下院本会議まで進むようです。

司法委は大統領の罷免に向けた弾劾条項として「権力乱用」と「議会妨害」の2条項をそれぞれ採決し、賛成23、反対17の同じ票数で可決。弾劾条項をまとめた弾劾訴追決議案は次に下院議事運営委員会に送付され、そこで下院本会議での採決に向けた手続きが17日にとられる。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-12-13/Q2FJELT1UM0Y01?srnd=cojp-v2

昨日、米債権は大幅に反発して利回りは上昇した。債券利回りは1.827%だ。
現在、2018年3月のFF金利と同じ水準になっている。その時の米10年国債利回りは2.8%~2.9%程度のレンジだったことを考えると、1%も低い水準で推移している。2019年8月末までに1.4%近くまで下落して2016年6月末の過去最安値にトライしかけたが、そこまではいかなかった。
中長期でみると、ずいぶんと低い水準にいることは否めない。
レバレッジドローン指数は最高値を更新し続けてリスクをとりにいくリスクオン市場になっているわりに、米債券の利回りが上がらない。
FF金利の見通しは、2020年は下がらないとされているにも関わらずで不思議だ。