株式市況/株式市場は米中合意するとみているが、中国国内では誰も米中合意すると思っていない

昨日の終値。昨日は703億のお買い上げあり。
【日経平均株価】 23,148.57 ▼0.62% -144.08 [11/20]
TOPIX 1,691.11▼0.33%
マザーズ 880.67△0.48%
【ドル建て日経平均】213.31 ▼0.53% -1.13 [15:00]
【ドル円】 108.52 -0.03 ▼0.03% [15:01]
東証一部出来高 1,353,720,000株 15:00
【日経VI】15.21 +0.72 △4.97% [14:45]

このまま自社株買いが続けば、2018年の2倍になりそうですって。

自社株買いは今年に入り6月までに、昨年の総額にほぼ並ぶ規模に達し、安倍氏の現任期が始まって以降では4倍余りに拡大している。
 財務省によれば、日本企業のバランスシートには依然として200兆円超の現金が残されている。企業は株主に多くの利益を還元する余地がある。日本では自社株買いはまだ始まってから日が浅く、米国のような議論を巻き起こしたこともない。

https://jp.wsj.com/articles/SB12629458621741844146104586030371568618828

原油埋蔵量5位以内に入るイランがガソリ価格上昇して市民が怒りのデモをしています。警察が実弾を発砲したりして、数百人が亡くなっています。イラクの反政府デモでは、死者が300人に達しています。チリでもデモが収まらず、負傷者数が数百人です。
香港がデモの規模が長引いているから報道されているのではありません。死者数、負傷者数などでは中東・アフリカの方が圧倒的です。香港デモは数百人が逮捕されましたが、死者数は10名超えていないと思います。香港がなぜゆえにこんなに問題になっているかというと、英国と中国が結んだ中英共同声明に基づいた高度な自治と一国二制度を中国が守っていないのではないかと疑いをかけられているからです。プロテスタント国にとって”約束””契約”が果たされないということは、大問題です。香港は契約を守っていないと認められたら、あらゆる資金が引き上げられるでしょう。契約を守らない国では、私有財産契約も侵されるので、資本主義は発展しません。アフリカをみればわかることです。

ハンセン指数    26,889.61 ▼0.75%
【上海総合指数】 2,911.05 ▼0.78% -22.94 [16:02]
MSCI Emerging Markets  1,052.00 ↓ [11/20]
(52 WEEK RANGE 929.90 – 1,099.18)
MSCI Intl Emerging Market Currency   1,633.43 ↓  [11/19]
( 52 WEEK RANGE 1,575.1 – 1,658.2 ) 
バルチック海運指数   1,304.00  ▼2.54% [11/19]
( 52 WEEK RANGE 595.00 – 2,518.00 )

笑っちゃったのがこちらのツイート。 何かと注目される中国発のGlobal Times編集長の発言。言論統制されている中国では珍しく国営ではない雑誌・Webメディアですが、超右寄りで中国共産党礼賛メディアでもあります。編集長が英語で発信できることもあり、ロイターやブルームバーグでのインタビューに答えることもあります。かなりの意訳です。
”米中協議が合意できるなんて信じている中国人なんてわずかだよん。中国が取引を求めてるなんて笑っちゃうぜ 。これは貿易戦争と言う名のプロパガンダなんだよ。気づけよな。”
言論統制したいはずの中国共産党は、彼を野放しにしているってことは、彼の発言は承認しているということでしょうね。「中国も困っているから取引したいはずだ」って他国大統領に発言されることじたい、面子をつぶしているのかもしれません。

続いて米国市場。少し商いが膨らんだ。 アップルはトランプ大統領への直接のロビー活動が効果を得ているようで、対中関税適応除外になりそうです。
Fed Watchでは、12月FOMCではFF金利現状維持が97%です。

【NYダウ】 27,821.09 ▼0.40% -112.93 [11/20]
(52週最高値  28,004.89  52週最安値21712.53 ) 
NASDAQ 8,526.73 ▼0.51%
(52週最高値     8,570.66     52週最安値6190.17 )
S&P500        3,108.46 ▼ 0.38%
(52週最高値        3,122.03  52週最安値2346.58 ) 
ラッセル2000種指数 1,598.292 △0.37%
(52週最高値  1,618.369   52週最安値 1,266.925 )
【VIX恐怖指数】12.78 ← 
【WTI原油】  57.013↑ [7:41JST] 
【NY金先物】 1471.50↓  [7:41JST] 
ドルインデックス: 97.87 ←    [7:43JST] 
米国30年債利回り:2.202 ↓      [7:43JST] 
米国10年債利回り: 1.741 ↓      [7:43JST] 
米国 2年債利回り:1.578↓      [7:43JST] 
NASDAQ OMX China Technology (CHXN9000) 1,728.35 ▼0.87%       NYFANG:IND  2,829.760   ▼0.64%      
( 52 WEEK RANGE  2,065.031 – 2,835.206)
S&P/LSTA U.S. Leveraged Loan 100   2,230.10 ▼0.00%   [11/19]
(52 WEEK RANGE 2,049.76 –   2,230.15 )
米取引所の合算出来高は78億7000万株。直近20営業日の平均は70億300 0万株。
AAPL 263.19▼1.16% (52週最高値   267.43 52週最安値142.00 )
AMZN 1745.53▼0.41% (52週最高値 2035.80 52週最安値1307.00 )
GOOG 1303.05▲0.94% (52週最高値 1323.74  52週最安値970.11 )
MS   149.62▼0.17% (52週最高値 150.55 52週最安値93.96 )
NVDA  211.18△1.53%( 52週最高値 213.35 52週最安値124.46 )
FB    197.51▼0.91% (52週最高値 208.66 52週最安値123.02 )
NFLX  305.16△0.86% (52週最高値 385.99 52週最安値231.23 )
※52週最高値・52最安値更新:2019/11/19時点

本日、相場が動くかもしれない一番のニュースだ。
香港人権法案、昨日上院を通過したばかりなのに、下院の通過が今日って早すぎるよ。しかしまあ、中国への強硬路線だけは共和党・民主党とも一致しているんだよなぁ~。新NAFTAであるUSMCAとか各国が締結してから1年経過しても、未だに下院の採決にあがってませんよ。共和党は、民主党の嫌がらせだと野次を浴びせているが、民主党にとって香港に比べれば優先順位が圧倒的に低いということでしょう。
この法案が通過すれば、中国は何らかの報復をすると宣言していて、米中協議停止という話もささやかれています。一方で、ペンス副大統領は、香港デモが暴力的な対処になれば米中合意は難しいという発言もでてきています。

トランプ米大統領は議会を通過した香港人権法案に署名する見通しだ。事情に詳しい関係者1人が明らかにした。
  米下院は20日、香港人権法案を賛成417、反対1で可決した。同法案は19日に上院が全会一致で可決していた。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-11-20/Q1AGMDT0G1KY01?srnd=cojp-v2

国連がどう動くかは興味深いな。第二次世界大戦後の枠組みで設立された国際連合ですが、米国の一方的なディカップリングや中国リセッションで自国経済が疲弊している欧州から支持を得られるかどうかが一点。二点目は、中国から投資してもらっている後進国も多いはずなので、それらの国から支持を得るのは難しいでしょう。

米共和党上院議員は、香港市民の弾圧を巡り中国を非難する国連決議を呼び掛け、中国への圧力を強めた。ジョシュ・ホーリー議員はクラフト米国連大使に宛てた20日付の書簡で、香港における人権侵害に関して「中国を非難し責任を追及する」決議案を提出するよう求めた。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-11-20/Q1AFNL6JIJUT01?srnd=cojp-v2

何度も言いますが、中国は最初の段階から要求を変えておりません。
” 対中協議の姿勢を巡るホワイトハウス内の対立”って、まぁナヴァロ大統領補佐官 VS カドロー、ロス商務長官、ムニューシン財務長官あたりでしょうな。
ライトハイザーの発言をみていると、上記3者とも食い違っていて、関税についてはナヴァロ寄りではあるが、関税対策についても完全にナヴァロと一致していないことは確かです。
トランプ政権って、政権内の意見をまとめる人とかいないんですかね。ペンス副大統領あたりが、その役割を担ってそうな気がするんですが、ペンス副大統領が政権をまとめているイメージはないな。

 米中通商協議の「第1段階」の合意が来年にずれ込む可能性があると、ホワイトハウスに近い関係者などが明らかにした。中国が関税撤廃拡大を求めているほか、米国もそれに対応して要求を強めているという。 (中略)
交渉を複雑化させている要因には、対中協議の姿勢を巡るホワイトハウス内の対立のほか、トランプ氏が直前に合意内容を拒否する可能性もあるという。

https://jp.reuters.com/article/usa-trade-china-timing-idJPKBN1XU2GF

一方で、米国ヘッジファンドは米中合意があると考えて株式ににお金シフトしているという話。しかも中国から利益をあげている企業にシフトしているというから、へ~という話。まぁ株価がありえないくらい上昇しているから、そうなのかもね。
あとは、他の記事をみたがトランプ大統領は次期大統領選挙がせまっているから何らかの合意をしたいはずだというヨミが大勢みらいね。とはいえ、自らの主張をするだけで、譲歩を知らない中国とは合意ってやっぱり無理なんじゃないの?というのが私の考え。米国が妥協する方が確立として高いが、中国の主張を鵜呑みにしたら、米国が中国に対して求めていたことがほぼ実現できないかと思いますよん。

While some investors remain skeptical of a U.S.-China trade deal, the smart money has started to bet on a resolution to the jarring battle that has dragged on for nearly two years, according to Goldman Sachs.

https://www.cnbc.com/2019/11/19/hedge-funds-buying-stocks-exposed-to-us-china-trade-on-hopes-for-deal.html