株式市況/米中覇権戦争によるディカップリング進行

【日経平均株価】 21,587.78 △0.99% +212.53 [10/08]
TOPIX 1,586.50△0.87%
マザーズ 875.96△0.87%
【ドル建て日経平均】201.02 △0.5%0 +1.01 [15:00]
【ドル円】 107.39 0.17 △0.15% [15:01]
東証一部出来高 1,113,280,000株 15:00

ハンセン指数  25,893.40 △0.28%
【上海総合指数】 2,913.57 △0.29% +8.38 [10/08]
MSCI Emerging Markets   993.95  994.16   ▼0.02% [10/8]
(52 WEEK RANGE 929.90 – 1,099.18)
MSCI Intl Emerging Market Currency    1,613.8  ↓[10/7]
( 52 WEEK RANGE 1,575.1 – 1,658.2 ) 
バルチック海運指数   1,801.00 △1.75%  [10/8]

続いて米国市場。

【NYダウ】 26,164.04 ▼1.19% -313.98 [10/08]
(52週最高値  27,398.68  52週最安値21712.53 ) 
NASDAQ 7,823.78 ▼1.67% –
(52週最高値 8,330.21      52週最安値6190.17 )
S&P500      2,893.06  ▼1.56%
(52週最高値   3,025.86  52週最安値2346.58 ) 
ラッセル3000種指数 1,720.846 ▼0.41%
(52週最高値 1,779.484   52週最安値 1,379.014 -)
【VIX恐怖指数】  20.28  ↑ [10/8]
【WTI原油】   52.52 ↓ [5:55JST] 
【NY金先物】  1,510.95 ↑  [5:59JST] 
ドルインデックス:98.83 ↑  [5:58JST]   
米国30年債利回り:2.030 ↓  [6:02JST]   
米国10年債利回り: 1.531 ↓  [6:02JST]     
米国 2年債利回り:1.426↓    [6:02JST]     
NASDAQ OMX China Technology (CHXN9000) 1,655.31 ▼1.77%
NYFANG:IND    2,517.370 ▼1.79%
S&P/LSTA U.S. Leveraged Loan 100 2,212.51 ▼0.05%   [10/7]
(52 WEEK RANGE 2,049.76 –   2,228.89 )
Volume on U.S. exchanges was 6.74 billion shares, compared with the 7.2 billion average for the full session over the last 20 trading days.
AAPL  224.40▼1.17% (52週最高値 233.47 52週最安値142.00 )
AMZN 1705.51▼1.57% (52週最高値 2035.80 52週最安値1307.00 )
GOOG 1189.13▼1.54% (52週最高値 1289.27 52週最安値970.11 )
NVDA  177.23▼3.85% (52週最高値 292.76 52週最安値124.46 )
FB   177.75▼1.07% (52週最高値 208.66 52週最安値123.02 )
NFLX  270.72▼1.36% (52週最高値 386.80 52週最安値231.23 )
※52週最高値・52最安値更新:2019/9/27時点

もう米国も中国も、お互いの価値観やら主張による制裁合戦になっているよね。
価値観と書いたが、当然のこと米国は欧州(西側)の理解を得られる価値観ですので、これらの制裁に対して批判は起きにくいでしょう。
一方で、中国は、国際的に認められる主張とは言い難く、理解を得られにくい制裁。中国は、札束で頬を叩いて黙らせているだけ。この違いは大きいと思いますよ。
それにしても、まさにあらゆる分野での”decoupling”が起きている。今年のキーワードですよ、 “decoupling” 。中国でNBAが大人気だったことは知らなかったんですが、中国市場や中国人爆買いなどで潤ってきた分野は、 “decoupling” で危機に陥るでしょう。
今起きていることは、単なる貿易戦争ではなく、米中覇権戦争です。そのための、あらゆる分野における “decoupling” が進行しています。その流れがわかっていれば、枝葉で起きていることは細かくトラッキングが不要になると思っています。とにかく米中覇権戦争、そして “decoupling” です。時間があれば、民主党政権時代の 米中”coupling”で何が起きていたかというのはおさらいしたいところです。

トランプ米政権は8日、中国・新疆ウイグル自治区でのイスラム教徒の身柄拘束に関係する中国当局者への査証(ビザ)発給を制限すると発表した。米国務長官が「世紀の汚点」と呼ぶ問題を巡り、中国への圧力を強化する。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-10-08/PZ2PRC6KLVR901?srnd=cojp-v2

中国国営テレビの中国中央電視台(CCTV)は8日、米プロバスケットボール(NBA)のヒューストン・ロケッツのゼネラルマネジャー(GM)が香港の抗議活動を応援する内容をツイッターに投稿したことを受け、週内に中国で行われるNBAエキシビジョンゲームの放映を取りやめると発表した。

https://jp.reuters.com/article/china-tv-nba-idJPKBN1WN1X7

あぁ、こういう表現いいなぁ。中国のいじめっこって” The Chinese bullies ”なのねw 最近、WSJの文章がすごく好きだ。単なる事実の羅列ではなく、考察がしっかりしていて、こういう例えも秀逸だ。
民主党大統領候補の泡末候補とかしているベト・オルーク氏は、的を得た指摘してるね。

中国のいじめっ子らは間違いなく、ロケッツとNBAが卑屈な声明を出すたびにクスクス笑っているが、米国の人々は笑っていない。多くの人はナショナリズムのような感情を抱いているのであり、好き好んで外国の独裁者に振り回されているのではない。米国は不愉快な現実に気づくべきだ。これが中国のやり口だ。米国人が戦略的対応の下に集結するかどうかはトランプ政権にかかっている。欧米諸国が中国を変えられないとしても、中国に私たちを変えさせるべきではない。

https://jp.wsj.com/articles/SB12480707376259223915504585598000345859256

中国AI関連企業は、結局のところ半導体などの高級部品は米国に頼っているのか。 NVDA  177.23▼3.85% というのは、そういうことなのね。高級部品と低級部品という表現があるのを今日知りました((+_+))

米国は貿易問題を巡って中国企業8社を制裁リストに追加し、同国の人工知能(AI)開発の野望を直接の標的とした。対象企業にとっては、極めて重要な部品の入手や米企業との関係が脅かされる恐れがある。
 その多くは部品在庫を積み増してきた可能性が高く、代替のサプライチェーンへの切り替えも可能だ。ただ高度な米国製半導体への依存が大きいため、先端研究が停滞しかねない。専門家の間では、長期的に米企業・機関との長年の提携に終止符が打たれ、優秀な外国人材の獲得が制限されるかもしれないとの見方が出ている。
(中略)
こうした企業にとり、最先端半導体の入手経路を確保することが今後の懸案となる。同市場は現在、米企業が支配的な地位を占める。米エヌビディアが手掛ける高度な画像処理半導体(GPU)もその1つだ。GPUはAIプログラムのアルゴリズムに投入する膨大なデータの処理に使われる。エヌビディアは同分野の先駆者とみなされ、米国外に目立った代替企業は見当たらない。
(中略)
アナリストによると、一部企業は中国国内に代替供給元を持つ。調査会社サンフォード・バーンスタインのアナリストらは制裁について、ハイクビジョンの売上高への影響は15%未満にとどまるとの見方を示した。カメラレンズやセンサー、メモリーチップ、ハードドライブといった低級部品には米国以外に多くの代替企業があると指摘している。

https://jp.wsj.com/articles/SB10714404607715254885004585598900436276756

[雑感]

ブロックチェーンについてはまだ敏感になりきれていないので課題だったのですが、電力×ブロックチェーンでいきなり目覚めました。これはやらなければいけない。電力、ブロックチェーンの両方を理解せねばならないな、と。
インターネットに触れた1999年頃と同じような衝撃を受けています。触れた後に、アルビン・トフラー「第三の波」で未来をみて、音楽漬けだった私はmyspaceのような音楽配信サイトがぜったいでてくると心躍らせました。私がまぬけなのは、このチャンスを捉えて起業しようという発想ではなく、インターネット企業に「入社」しようと思ってしまったところ…。それでも、早い段階でインターネット関連について詳しくなったことで多少のアービトラージは得られました。

あと、電力業界の規模。20兆円!っていうとピンとこないのはあるんですが、こうやってグラフで各業界を俯瞰すると非常に大きいことに気づきます。生保が33兆円というのも大きいですが、各業界のプレイヤーを考えていくと、電力業界はたった9社!生保は40社くらい。1社あたりの売上が大きい業界です。アクティブ投資家やらコンサルなんかはこういう数が頭に入っているんでしょうが、その業界に属していると外の業界に気づきにくいなぁ。
インデックス投資家であっても、上位50業界くらいは、頭にいれておこう。

引用元: https://stat.visualizing.info/msm