株式市況/米国3大財団と米政府の歩み

3月8日(金)の終値。BOJは702億おかいあげ。

【日経平均株価】 21,025.56 ▼2.01% -430.45 [03/08]
TOPIX 1,572.44▼1.82%
マザーズ 900.11▼3.08%
【ドル建て日経平均】189.25 ▼1.46% -2.80 [15:00]
【ドル円】 111.11 -0.47 ▼0.43% [15:01]
【日経VI】19.86 +1.74 △9.60% [14:41]
東証一部出来高 1,672,830,000株 15:00
(約3.5億株がMSQ清算で積み増しされていると推測してるので、商いはあまり膨らんでいない)

【上海総合指数】 3,014.54 ▼2.96% -91.87 [15:03]
全人代開催中に暴落する上海♪
ダウ先:25,431.00 14:53JST →そんなに動いていない


続いてチャイナ市場。CSI 300 生活必需品指数が2営業日連続の急落、更にバルチック海運指数の下落だから、チャイナは厳しそうだな。

【ハンセン指数 HSI】28,228.42▼1.91%
【上海総合指数】 2,969.86 ▼4.40% -136.56 [03/08]
CSI 300 生活必需品指数 14529.28▼1.48% [03/08]
【USD/CNH 】6.7342(↑)8:13JST
【USD/CNY 】6.7213(↑) 8:13JST
【USD/HKD】7.8498(→) 8:13JST
【英国FTSE100】 7,104.31 ▼0.74% -53.24 [03/08]
ユーロ・ストックス50指数 3,283.60▼0.76%
MSCI Emerging Markets 1,030.13 ▼1.39%
MSCI Intl Emerging Market Currency 1,638.49 ↓ [3/8]
バルチック海運指数 649.00 ▼1.22%[3/8]


続いて、米国市場。
【NYダウ】 25,450.24 ▼0.09% -22.96 [03/08]
NASDAQ 7,408.14▼0.18%
S&P500 2,743.07▼0.21%
【VIX恐怖指数】16.05 -0.54 ▼3.25% [03/08]
【WTI原油】56.095 ↓ [8:17JST]
【NY金先物】1296.70 ↑ [8:17JST]
ドルインデックス:97.38 ↑ [8:18JST]
米国10年債利回り:2.629 ↑ [8:18JST]
NASDAQ OMX China Technology (CHXN9000) 1,885.24▼1.52%
NYFANG:IND    2,499.85 ▼0.08%
S&P/LSTA U.S. Leveraged Loan 100 2,162.71 ▼0.17%[3/8]
BofA Merrill Lynch US and Global High Yield Indices: 閲覧できなくなってる😢
米取引所の合算出来高は約71億株。直近20営業日の平均は73億株
AAPL 172.91△0.24% (52週最高値 233.47 52週最安値142.00 )
AMZN 1620.80▼0.32% (52週最高値 2050.50 52週最安値1307.00 )
GOOG 1142.32▼0.09%(52週最高値 1273.89 52週最安値970.11 )
NVDA  150.64△0.92% (52週最高値 292.76 52週最安値124.46 )
FB   169.60△0.28%(52週最高値 218.62 52週最安値123.02 )
今朝の日経平均先物
20,870 8:55JST
【ドル円】 111.08 -0.07 ▼0.06% [08:55]
ADRはファナック▼3.19% 都市銀行も下落してますね

フォーリン・アフェアーズレポート2019.3月号をやっと読了。1冊2,000円ですが、米国政治を知る上では有益なのでじゅうぶんペイできると考えています。

まず、「米外交と政権内分裂の終わり」トマス・ライト ブルッキングス研究所 米欧センター所長の記事。

トランプ政権が予測不能とみなされるのは、彼のビジョンではなく「大統領」と「政治アドバイザーや国家安全保障エリート」が政策をめぐって闘いを繰り広げてきたことに派生している。ごく最近まで、大統領と「アドバイザーやエリート」たちが互いに優位を手にしようとせめぎあってきたために、いかなる問題についてもどちらが状況を制するかは予断を許さなかった。
(中略)
大統領の衝動的発言を拒絶せず、外交チームはその意向にそった行動をとろうと試みている。この外交政策では、永遠の友も永遠の敵も想定されていない。すべての国に取引をベースにしたアプローチをとり、歴史的な絆などほとんど評価せず、貿易、調達、外交支援などをめぐる目先の利益を確保しようと試みる。

ホワイトハウス政権内部や、各省庁からの発表がかみ合わない時が多々あったので、混乱しているんだろうなくらいに思っていたが、二つの大きな勢力が優位をとろうとしてきたのね。
それが最近では、あのボルトン大統領補佐官でさえも、大統領の意向に沿う行動をしているようで、まとまってきているとのこと。こうなると、トランプ大統領のツイッター発言が非常に重要になり、行動が読まれやすくなったということは、ますます売買ロボットにロジックを組み込まれて激しく動くだろうなぁ。


もう一つの記事は、「米財団の足跡と新しい任務」ダレン・ウォーカー フォード財団会長の記事

フォード財団のミッションは、民主的制度と市場経済を外国で育み、共産主義の拡大を阻止し、ファシズムの復活を防ぎ、そしてアメリカの対外的影響力を確保するというマーシャル・プランの目的を世界に広げていくことに他ならなかった。ホフマンは世界を駆けまわり、フォード財団と米政府が重視する民主国家において出資すべきプロジェクトを特定していく。
(中略)
他にも影響力のある人物がフォード財団で重責を担うようになり、財団と米政府高官が行き来する回転ドアが出来上がる。

官僚が外交を取り仕切る日本国内の環境からすると、財団と米政府高官が密着な動きをするって想像したことがない。フォード財団のミッションこそ、当時の米国政府のミッションでもあったろうし、どちらが欠けても成立しなかったんだろうなぁと思います。

ロックフェラー家が国連本部用の敷地を寄付し、IMF創設につながる1944年のブレトンウッズ会議を支援したという話も驚愕でした。

戦後の米国覇権体制は、米政府だけでは成立しえなくて、ロックフェラー財団、フォード財団、カーネギー財団の財力があり、お互いの利権を守るためにも癒着できたのだろうね。ちなみにこの3つの財団の創業者は全員プロテスタントなはず。

しかし、21世紀に入り、ブルームバーグ、ビル・ゲイツ、ジョージ・ソロスの欧米財団だけでなく、インドのアンバニ、中国のマーなども富豪として財団設立してきて、相対的な勢力は弱まってきているのでしょう。相対的な勢力が弱まっているというより、見解や思惑がバラバラになってきてしまったのだよ。ブルームバーグとジョージ・ソロスはユダヤ。アンバニ、ジャック・マーなどは、少なくてもクリスチャンやユダヤではないでしょ。

むしろ、20世紀に米国が強力な覇権をとれたのは奇跡なのかもしれません。世界が滅亡しなければ、数百年後、1000年後に、よくぞあんな時代があったものだともいえるものかもしれませんね。


フォーリン・アフェアーズレポート、興味ある方は2018年11月号から購読しているので興味ある方はお貸ししますのでお申し付けくださいませ~
https://www.foreignaffairsj.co.jp/journal/


吉田繁治氏のこの本を再読しています。バブル崩壊時、90年代末の財務省、日銀の金融政策には失笑しました。チャイナの金融政策を笑えないような政策をしていますなぁ。野口悠紀雄先生がよく指摘する財政検証の数値算出とか、中長期の経済予想とかもうアホそのものですね。
戦中の「都合いいデータを作成する」主義から何一つ変わっていないのだなぁと悲しくもなりますね。