米議会11/27-12/1:米議会は休会を終えて再開、年度予算があと3週間でどこまで進むか

Thanksgivingの休会を経て、下院議会は11/28(火)、上院議会は11/27(月)から本議会を再開予定。年内の本議会開催期間はあと3週間ですが、年度予算をはじめとして対応しなくてはいけないことは山積み。
そしていつものカレンダーがやっと更新された…!

1. 年度予算決め

①共和党下院内でまとまらない問題

11月14日下院議会はつなぎ予算可決後、年度予算(商・司法・科学)の審議を進める試みを15日に実施したが下院共和党フリーダムコーカスの一部が反対票に投じたため、採決さえできずに休会に入ることになった(引用元:C-SPAN)

下院議会は12本の予算のうち、すでに7本を可決しているので順調に年度予算を進めているようにはみえるが問題はこれからなのだ。残り5本が、最も下院共和党内でも意見がわかれる予算なので、可決できるかどうか不確かだ。

②下院と上院で異なる年度予算法案を進めている問題

そもそもだが、下院と上院はお互い異なる年度予算法案を進めている。
下院共和党内がまとまったところで、上下院が協議できるかは更に不確かだ。
ジョンソン下院議長とシューマー上院院内総務の初会談後は、「超党派で進めたいようにはみえない」と指摘されている。シューマー上院院内総務は、議会でも有名なディール・メーカーではあるものの、打開策を打ち出せるのだろうか(引用元:Politico


最後に。何度か書いているように今年度は Fiscal responsibility Act of 2023で決められた通り、「1月1日までに制定されない場合、裁量支出は現在の2023年度より強制的に1%削減」が待っている。
CRFBの詳細を見る限りは、OMB(行政管理予算局)が削減可能な範囲を算出して 4月30日までに適応をうけることになる(引用元:CRFB) いずれにしろ1月1日が過ぎないといつからどれくらいの削減になるかはまだ定かではない。
ちなみに1年間、つなぎ予算で乗り切ればこの削減は免れることになるので、民主党はそれを狙っている可能性もあるのかもしれない(引用元:Roll Call

2. ウクライナ・イスラエル・インド太平洋への軍事支援予算

さっき、シューマー上院院内総務は、民主党上院メンバーに対して早ければ12月4日の週から予算の審議を開始するとアナウンスが発表された。超党派で協議を進めているので、上院での可決は問題ない。問題は下院で可決するかだが。バイデン政権は$1000億の予算を議会に要請していたが、シューマー上院院内総務からは金額について言及がないので現段階ではわからない。ただ、下院が可決したイスラエル軍事支援予算とは異なり、ウクライナ支援がふくまれている。

一方で、  米下院情報特別委員会のターナー委員長は、下院では ウクライナとイスラエルに対する新たな支援法案について、年内可決は難しいとの見解を示している(引用元:The Hill

3. バイデン大統領再選への道のりが厳しい

世論調査では、バイデン大統領の支持率はさらに悪化している。
そして、全米の世論調査でトランプ前大統領の得票率は、過去1年間のどの時点よりも高まっている。今週のNBCニュース世論調査では、35歳以下の有権者では、トランプがバイデンを46%対42%でリードしてしまっていたので民主党は危機感がとてつもなく高まっている。
1年強前にさかのぼると、RealClearPoliticsの平均では、バイデンとの直接対決でトランプは42%から46%の間を推移している。今月初め、トランプは初めて46%を突破しただけでなく、今週は47%を上回り、2020年選挙の得票率とほぼ同じになった。
2020年にバイデン大統領が勝利した他の州でも、目を見張るような結果が出た。先週のアリゾナ州のNoble Predictive Insightsの世論調査ではトランプが8ポイント、ミシガン州のEPIC-MRAの世論調査では5ポイントリードしていた。

ただでさえ支持率が低下していたのに、イスラエル・ハマス戦争が起こり、若者が停戦を求めワシントンの民主党全国委員会の本部に押し寄せた(というより襲撃に近い)ため、逮捕者が多数でたのは先週のことだった(引用元:Politico)民主党議員は圧倒的にイスラエル支持者が多い。しかし、若手プログレッシブコーカスにはパレスチナ系米国人のタリブ議員、ムスリムのオマル議員などもいて、民主党議員内を二分することになり選挙前に一致団結できなくなってきている。このままイスラエル・ハマス戦争が続くことになれば、民主党は票がわれて議員選挙でも大統領選でも苦しい展開になるだろう。

また、さらなる問題は民主党の大きな集団票の1つでもある黒人表が離れていっていることだ。

米紙ニューヨーク・タイムズとシエナ大学が最近行った世論調査によると、バイデン氏とトランプ氏が一騎打ちとなった場合にトランプ氏を支持すると回答した黒人有権者は22%に達した。また、投票する可能性が「やや高い」または「高くない」と25%が回答した。

https://jp.wsj.com/articles/biden-is-losing-black-voters-heres-why-it-matters-9ffd5986

とはいえ、共和党支持者(特にメガドナー)には、トランプ前大統領は絶対に避けたい人達も存在する。ヘイリー元国連大使に献金が集まってきているようだが、メガドナーが誰に資金提供するのか、あるいはしないのかにも注目していきたい(引用元:WSJ