訴訟を続けるトランプ陣営、政権移行費用を欲するバイデン陣営

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トランプ・ファミリーの一部がトランプ大統領に敗北を諭していると報道されていますね。メラニア夫人は、そりゃ大統領夫人なんか辞めたいでしょうよ。 暴露本「Fire and Fury（ 炎と怒り トランプ政権の内幕）」で、トランプ大統領当選した時に悲しんで涙流したってありましたからね。

大統領選挙はまだ終わっていません。上院選も終わっていません。

今回の訴訟は、トランプ・キャンペーンと 共和党全国委員会（以下、RNCと略）と合同なので、RNCの動きを追ったほうがいいでしょう。
RNCは、現段階では訴訟に向けて動いています。Ronna McDanielの発言やTwitterを追うのが一番効率いいでしょう。ミット・ロムニー議員の姪なのね！

まず、大前提として 法の下で投票調査を依頼し、再集計を要求するのは大統領や有権者の権利です。これは各州の規則によって決められいて、大統領が再集計要求できる場合、裁判所が命じる場合など州によって様々です。また、僅差なら自動的に再集計となる州やカウンティもあります。その場合の得票差も州によって決められています。WSJ記事にも掲載されましたが、例えば、ペンシルヴェニア州では得票差が0.5％を超えているので、自動的な再集計は発生しません。ミシガン州もウィスコンシン州も自動的な再集計はしません。一方で、ジョージア州でトランプが負けた場合は 0.5％以内の得票差なので再集計となるでしょう。
しかしながら、得票差に関わらず、再集計を要求することは可能です。ただし、保証金を積み、再集計しても結果が変わらなければ提訴側が全額負担します。
自動的に再集計なった場合は、州や地方政府の負担になります。
NSCLの再集計ルールが各州掲載されているので、見やすいですよ。

問題は、RNC＆トランプ訴訟ファンドが資金調達できるかだとみています。州や地方政府が負担する自動再集計でない限り、前払いの保証金が必要となり、結果が変らなければ提訴側が全額支払います。すでに数十人、数百人の弁護士費用だって発生しているわけです。夏から訴訟に向けて動いていたのは報じられていましたね。
余談ですが、トランプ家の家訓は「優秀な弁護士と税理士を高額で雇え。金儲けするには、必須だ」みたいですね。うる覚えですが、まあ優秀な弁護士を雇って違法スレスレのことをやり、優秀な税理士を雇って税金逃れをしろってことですね。それがカネ儲けの近道だみたいなこと意図だったと思います。中林美恵子さんのどっちかの本に書いてありました。

さて、資金調達が重要となると、いくら必要としているかをまず知る必要があるんですが、6000万ドルやら1億ドルの金額を必要としているようです。トランプ・キャンペーンとしては、手元資金が10月には尽きそうになっていた状況では、なかなかハードルが高いことは確か。

“They want $60 million,” said a Republican donor who received solicitations from the campaign and the Republican National Committee (RNC).
Two other sources said the campaign wanted as much as $100 million for the joint fundraising committee it maintains with the RNC, a sign of the scale of the legal fight the campaign expects to mount.

https://reut.rs/3l1a5Lr

先日、グラム議員もトランプ訴訟ファンドに献金したがたった50万ドル。
グラム議員以外で献金をした議員はニュースやツイートにあがってきませんが、寄付を呼び掛けた共和党議員は私がみた限り10人くらいはツイートしていましたね。 共和党議員がトランプ再選を支持しているかは、お金の流れをみれば明らかでしょう。マコネル上院院内総務なんて上院選で2億ドル資金調達して群を抜いた資金調達力なのに、トランプ再選に献金していないってことは、まあそういうことなんだと思っていますよ。そもそも「誰が大統領になっても、ちゃんとやっていく」と発言を繰り返していましたからね。

10月の段階で、共和党ドナーは、トランプ・キャンペーンから上院選へ資金シフトしていました。ジョージア州決選投票が来年控えていることもあり、RNCの資金分配や、ドナーがどう配分するかが肝になる気がします。ただ、必要な金額が6000万ドル～1億ドルってかなりきびしい気はしています。

そういえば、トランプ陣営は訴訟のために資金調達を開始しているが、寄付の50％が選挙キャンペーンの債務返済に向けられ、50％がキャンペーンの再集計費用に向けられるという免責事項があることをメディアに暴かれていましたね。
そのあたりもトランプ支持者はどう感じるんだろうかわかりかねますが、気にしないのかもねｗ

政権移行費用を欲するバイデンチーム

バイデン陣営は、さっそく、コロナ対策本部を立ち上げた。うん、バイデン支持の理由は、コロナ対策を期待されているもんね。政権メンバーで権力を握りたいひとたちが、色々と渦巻いてこうなっているんだなぁとも邪推しています。

abcニュースをみていたら、トランプ大統領にさっさと敗北宣言してもらわないと、政権移行費用が捻出できないみたいね。手元に1億ドルくらいあったはずだから、それを利用するんでしょうかね。
連邦政府一般調達局（ＧＳＡ）の承認が重要ですね。どうなることやら。

連邦政府一般調達局（ＧＳＡ）の承認がないとバイデン陣営は数百万ドルの政府資金を使ったり情報機関などの高官と会ったりすることができない。同報道官はいつ決定が下されるかについて明言を避けた。
政権移行に詳しいマーサ・ジョイント・クマー氏によると、バイデン陣営は政権移行法に基づいて商務省に執務スペースを確保したが、ＧＳＡの判断がなければ人件費などを公費で賄うことができない。
ただバイデン氏側はこれまでに一定の資金を集めており、政権移行のプロセスは好スタートを切ったとの見方を示した。

https://jp.reuters.com/article/usa-election-transition-idJPKBN27P0TA

バイデン大統領当選に祝意を送る共和党議員と共和党献金団体

ミット・ロムニー 議員、 リサ・マカウスキー議員、ベン・サス議員 （←意外！）に続き、スーザン・コリンズ議員が 祝意を表しました。遅いな。
ベン・サス議員以外は想定内なので、まあそうですねと想定内だし、ロムニー議員なんて「トランプ大統領には投票しない！」と発言していたから、そりゃそうでしょう。

Kストリートって、ワシントンDCにある大通りでもあるんだけど、ワシントンDCのロビー活動中心地として揶揄される言葉でもあります。
全米商工会議所って、共和党の主力ドナー団体でもあるんですが、土曜日に早々とバイデンに祝辞を送ったようですね。 全米レストラン協会や全米製造業者協会も早々に賛辞しているから、動きが早いな～。Roll Callの記事によると、こうした団体が既にバイデン政権にすり寄ろうとしているのは確かだけど、バイデンキャンペーンはロビイストからの寄付を拒否してきていて、政策問題についてキャンペーンに助言することも許可されなかったらしいからなあ。あと、オバマ政権はロビイストに対して規制引いてたみたいだし、どうなるかね。

During the chamber’s call, to discuss the lobbying group’s plans to work with the incoming Biden administration and the 117th Congress, Bradley declined to say who on the transition team the chamber is in contact with and added: “We are talking to multiple folks.” 
（中略）
Other big K Street players, as well as niche lobbying organizations, wasted no time in seeking to build bridges to the incoming Biden team. In addition to the U.S. Chamber, the groups issuing congratulatory statements included the National Restaurant Association, the American Council of Life Insurers, the American Chemistry Council, the National Retail Federation, Credit Union National Association and the Online Lenders Alliance, among many others.  

引用元：Roll Call

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