株式市況/米国市場が3月以来の暴落

日本市場サマリー

BOJは1001億円お買い上げ。
【日経平均株価】 22,472.91 ▼2.82% -652.04 [06/11]
TOPIX 1,588.92 ▼2.20%
マザーズ 1,007.14 ▼2.82%
【ドル建て日経平均】209.71 ▼2.53% -5.44 [06/11]
【為替ドル円】 107.14 △0.04% +0.04 [15:06]
東証一部出来高 1,679,560,000株 15:00
The Japan 5 Years CDS value is 19.1 (last update: 11 Jun )

先週は、海外が買い越ししていた。海外の買い越しがあれば下がるわけないということですね。ツイッターでは、散々、海外売り越し分の買い戻しで爆上げとか書かれていましたが、その話はどこへいった( ゚Д゚)
買い戻しするといったって、為替いじればたいした影響はないだろうし、そもそもヘッジしていると思うのよね。
それよりも、日経レバと日経ダブルインバの純資産額に応じた買建・売建の方に恐怖を感じていたが、数日前から日経ダブルインバのほうが純資産額を上回り、両方とも3000億円前後まで運用資産が減ってしまった。運用資産が減れば、先物にたいした影響はないだろう。15:00~15:15の時間にそのオペがあるみたいで「闇鍋タイム」と呼ばれているのが面白い。

アジア・欧州市場

【香港ハンセン指数】 24,480.15 ▼2.27% -569.58 [06/11]
MSCI香港 13,684.04 -83.10 ▼ 0.60%
USD/CNH  7.0783↑ 7:47JST 
The Hong Kong 5 Years CDS value is 44.9→(last update: 11 Jun)
NASDAQ OMX China Technology (CHXN9000)  2,161.33 ▼1.70%
MSCI Emerging Markets 993.59↓[6/11] 
Europe Stoxx 600   353.07 -15.08 (▼4.10%)
STOXX® Europe 600 REITs  45.94 ▼ 5.32%
バルチック指数    764.00△7.00%  [6/10] 

上海市場はほぼ国内個人投資家なので、中国市場を表す指数でもなんでもにないのですが、ハンセン指数まで中国本土からの個人・機関投資家の突撃買いで指数が指数として機能しなくなっているよなあと感じています。
韓国のKOSPIは9月まで空売り禁止規制が続くようですしね。

米国市場サマリー

【NYダウ】 25,128.17 ▼6.90% -1,861.82 [06/11]
【NASDAQ】9,492.73 ▼5.27% -527.62 [06/11]
S&P500 3,002.10▼5.89%
ラッセル2000種指数    1,356.224 ▼7.58%
Fear & Greed Index 52↓(Newtral)
【VIX恐怖指数】  40.79
【WTI原油先物】35.97↓7:53JST
ドルインデックス:96.81↑
ブルームバーグ ドル・スポット指数 : 1,214.58 △0.08%
フィラデルフィア半導体指数:1876.66▼6.39%
United States 5 Years CDS 18.4↓ [6/11]
MSCI US REIT IDX : 1,013.44 -68.26 (▼6.31%)
ブルームバーグ商品指数トータルリターン  136.7408 ▼1.40%
S&P/LSTA U.S. Leveraged Loan 100 2,236.80△0.08%  [6/10] 
iShares iBoxx $ Investment Grade Corporate Bond ETF 131.70 ▼1.19%
iShares iBoxx $ High Yield Corporate Bond ETF   81.63 ▼2.57%  
米取引所の合算出来高は約153億1000万株。直近20営業日の平均は約128億3000万株。
AAPL 335.90▼4.80% (52週最高値  354.77 52週最安値170.27 )
AMZN 2557.96▼3.38% (52週最高値 2690.00 52週最安値1626.03 )GOOG 1403.84▼4.23% (52週最高値 1532.11 52週最安値1025.00 )
MS   186.27▼5.37% (52週最高値 198.52 52週最安値115.52 )
NVDA 351.85▼6.09%( 52週最高値 374.67 52週最安値132.60 )
FB   224.43▼5.20% (52週最高値 241.21 52週最安値137.10 )
NFLX  425.56▼2.05% (52週最高値 458.97 52週最安値252.28 )
TSLA  972.84▼5.09%  (52週最高値1027.47 52週最安値176.99)
EQUINIX 660.70▼5.01% (52週最高値 718.33 52週最安値446.04)
ZOOM   222.07△0.48% (52週最高値 224.46 52週最安値60.97)
BABA  215.24▼3.77% (52週最高値 231.14 52週最安値147.95)

S&P500は▼2.6%下落、ナスダックは▼2.0%下落してスタートした。場中でムニューシン財務長官が東部時間10:30頃に「経済の再閉鎖はない」と発言し、トランプ大統領は、Fedの経済見通しは間違っているんだ、バカヤロー!みたいなツイートを正午頃にしたものの、それを無視するかのように株価は下落の一途を辿った。金融政策については、FOMCメンバー全会一致していますからね。

発表された経済指標は、一つ目は新規失業保険申請件数。
まずは6/6終了週で
・ 新規失業保険申請件数は、通常の州プログラム下で154万件
・ 失業保険の継続受給者数は、5月30日終了週に2090万人
・ パンデミック失業支援(PUA)プログラムく新規失業保険申請は計70万5676件
・全米のうち24州では、3月末以来で初めて新規失業保険申請件数が増加になった。主な増加州は、カリフォルニア、ニューヨーク、マサチューセッツ州。

二つ目は、PPI(卸売物価指数)
・ 5月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比0.4%上昇。
・ 5月の米卸売物価コア指数(最終需要、除く食品・エネルギー・貿易サービス)は前月比+0.1%
・ 食品が6.0%上昇。食肉価格が40.4%上昇したことで押し上げられ、モノの価格上昇(1.6%)の約3分の2に相当

食品価格の上昇(主に食肉)は、貧困層を直撃するし、信用スコア低い人なども債務で首がまわらなくなるだろうな。 米食品価格は3月1日~5月30日までの13週間で、前年同期と比較して5.8%上昇ってなかなかだと思いますよ。

では、セクター別。エネルギーセクターが▼9.45%、金融セクターが8.18%、工業セクター▼7%と、この数カ月で休場してきた銘柄が主にやられている。 CITIGROUP INC ▼13%、 BANK OF AMERICA CORPORATION 、 WELLS FARGO & COMPANY など▼10%下落。 WELLS FARGO & COMPANY はまた年初来パフォーマンス▼50%に戻ってしまった。
工業セクターも主に航空株がやられていて、 AMERICAN AIRLINES GROUP INC 、 DELTA AIR LINES INCが▼15%ほど下落しているね。
クルーズ船もだいたいやられていて、 ノルウェーが17.25 -3.4 (▼16.46%) ロイヤルカリビアン 54.51 -9.08 (▼14.28%) と急落。

個人が株式市場に突撃している

市場全体の中でどれだけの影響があるのかわからないけど、 Hertzなどの破産株をトレードする個人が米国市場でそれなりにいることは記事に掲載されていた。ばらまかれた1200ドルを株式投資に割り当てている人がそれなりに多そうな感がしてならないです。新規口座数が増えるのは記事に掲載されていたが、実際にどれくらいの売買金額しているのかの記事はみたことがない。 D Ameritrade は取引回数も前年比4倍ですって。

The brokers are reporting more trading as well. TD Ameritrade is averaging 3.5 million client trades a day so far in June, for example, more than four times as many as in June 2019.

https://www.wsj.com/articles/individuals-roll-the-dice-on-stocks-as-veterans-fret-11591732784

グーグルトレンドでも、2020年ではデイ・トレーディングとコール・オプションが異常値なくらい検索もされているようです。かつてないような規模で新人トレーダーが株式市場に流れこんでいるようだ。

基本的に、株式市場と向き合うのには、メンタルを保つ訓練をしていないとパニックに陥りやすい。逆に、上昇局面では高揚感にも陥りやすい。
米国の算数(計算方法)をふまえると、空売りなんてしないだろうから、「これから上がる株」あるいはインデックス投資に特化していると思われる。

だとすると、これらの個人投資家が資金を失うまでパニック売りとパニック買いは続くだろうし、そこにリスクパリティなどの機械的な売りや買いがくると、より一層と助長するだろう。「買いが買いをよぶ、売りが売りをよぶ」ということには変わりはないだろうが、より一層注意した方がよさそうだ。