株式市況/米国各州の経済再開と経済規模

日本先物市場、 アジア市場、欧州市場

【CME日経平均先物:円建て】19,605 (+60) 日経比:-14   8:31JST
【為替ドル円】 106.43 ▼0.15% -0.15 [08:42]
The Japan 5 Years CDS value is 32.1 (last update: 5 May 2020

ハンセン指数    23,868.66△1.08%
MSCI Emerging Markets 895.74↑  [5/5] 
Europe Stoxx 600   335.50 +7.06 (△2.15%)
REIT Europe   1,193.35 -69.36    ▼5.49% [5/4] 
バルチック指数      575.00 ▼3.85% [5/5] 

米国市場サマリー

【NYダウ】 23,883.09 △0.56% +133.33 [05/05]
【NASDAQ】8,809.12 1.13% +98.41 [05/05]
S&P500  2,868.44 △0.90%
ラッセル2000種指数   1,273.510 △0.75%
Fear & Greed Index 44→(Fear) 
【WTI原油】 27.80↑ 8:56JST
ドルインデックス: 99.80 ↑
フィラデルフィア半導体指数 1689.50△1.70%
米国30年債利回り:1.336↓
米国10年債利回り:0.664↓
米国 2年債利回り:0.176↓
米国3か月債利回り:0.11↓
United States 5 Years CDS 20.5 [5/6]
MSCI US REIT IDX : 958.28 +3.00 (△0.31%)
ブルームバーグ商品指数トータルリターン   130.0627 △0.44%
NYFANG:IND  132.9165 △2.19%
S&P/LSTA U.S. Leveraged Loan 100  2,105.04 ▼0.31%  [5/4] 
iShares iBoxx $ Investment Grade Corporate Bond ETF  128.370 ▼0.13%
BofA US High Yield Index Effective Yield  8.20↑[5/4] 
 ICE BofA BBB US Corporate Index Effective Yield  3.45→ [5/4]  
BofAML US High Yield CCC or Below Effective Yield 18.32↑ [5/4]
米取引所合算出来高は約106億株。直近20営業日の平均は約120億株。
AAPL 297.56△1.50% (52週最高値  327.85 52週最安値170.27 )
AMZN 2317.80△0.08% (52週最高値 2475.0 52週最安値1626.03 )GOOG 1351.11△1.83% (52週最高値 1532.11 52週最安値1025.00 )
MS   180.76△1.07% (52週最高値 190.70 52週最安値115.52 )
NVDA 293.74△0.84%( 52週最高値 316.32 52週最安値132.60 )
FB   207.07△0.88% (52週最高値 224.20 52週最安値137.10 )
NFLX  424.68▲0.81% (52週最高値 449.50 52週最安値252.28 )
TSLA  768.21△0.92%  (52週最高値 968.99 52週最安値176.99)
EQUINIX 686.39△1.54% (52週最高値 715.75 52週最安値446.04)

まずは、S&P500業種別。上昇率が高かったのはヘルスケア株で、 コロナ関連でリジェネロン・ファーマシューティカルズが5%、医療機器メーカーのストライカーが5%上昇。
経済指標では、 4月の非製造業総合景況指数は10.7ポイント低下し41.8-11年ぶりの低水準となった。

FRBのETF買い入れ

NY連銀が5月からETF買い入れを始めるニュースが出てきて、私の認識漏れが発覚。FRBが投資適格債だけでなく、BBまでのジャンク債まで購入することは認識できていたんだが、ジャンク債に連動するETFまで買入ていたことまで頭がまわらなかった

 米連邦準備理事会(FRB)が打ち出した地方政府・一般企業に対する総額2兆3000億ドルの支援策について、市場では、特に低格付け債に投資する上場投資信託(ETF)購入を評価する声が上がっている。
FRBは9日、企業支援策の一環として社債買い入れの枠組みを拡充。投資適格級のみとしていた購入対象を、最近「投機的格付け」に格下げされたものも対象とすると発表した。

https://jp.reuters.com/article/usa-junkbonds-idJPKCN21S0NB

2019年時点で、米国内の社債市場は7.2兆ドルもある。さらに、世界の債券型ETFの資産規模は1.5兆ドルにもなる。株式は4.3兆ドルもあるのでまだ差はあるものの、それなりの規模だ。
一方で、日本証券業界の資料によると日本の社債市場は、普通社債発行残高69兆円(2020年2月末)で10分の1しかない。 日経新聞によると、2019年時点で東京証券取引所に上場するETF235本のうち、債券は14本。本日時点でも、 東京証券取引所のページをみると15本しかない。内容も基本的には国債・海外債・公債が大半だ。

ブラックロックによると世界の債券型ETFの資産規模は19年6月末で1兆500億ドルと、15年末の4900億ドルから2倍強に増えた。同期間の株式型の伸び(8割増)より高い。株式は市場全体(約80兆ドル)のうちETFが4兆3500億ドルを占めるが、債券は市場全体(約100兆ドル)と比べるとまだ拡大余地がある。「24年末までに2兆ドルに達する可能性が高い」(ロバート・カピート社長)とみられ

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO49400610U9A900C1EE9000/

各州の経済規模と経済再開

さて、続々と経済再開に向けて各州は動いている。カリフォルニア州は、5/8から外出制限が緩和される。ニューヨーク州は5/15までが事業閉鎖としており、段階的な緩和をされる予定だ
ここで把握しておきたいのは、各州の経済規模だ。米国全体では、約21兆ドルの経済規模があり、世界の4分の1を占める。

https://howmuch.net/articles/economic-output-largest-us-metro-areas-compared-countries

上位10の都市だけで米国経済の3分の1を占めてしまう。テキサス州以外は民主党が強い州というのも興味深い。こうして各州の経済規模を眺めると、田舎州や南部州が経済再開しても、そこまでの経済再開は期待できず、やはりこのあたりの経済規模が大きい都市をもつ州が経済再開するかどうかにかかっているのだろう。

1. New York-Newark-Jersey City: $1.8T
2. Los Angeles-Long Beach-Anaheim: $1T
3. Chicago-Naperville-Elgin: $689B
4. San Francisco-Oakland-Berkeley: $549B
5. Washington-Arlington-Alexandria: $541B
6. Dallas-Fort Worth-Arlington: $513B
7. Houston-The Woodlands-Sugar Land: $479B
8. Boston-Cambridge-Newton: $464B
9. Philadelphia-Camden-Wilmington: $444B
10. Atlanta-Sandy Springs-Alpharetta: $397B

https://howmuch.net/articles/economic-output-largest-us-metro-areas-compared-countries

膨らんでいく米国の家計債務

米国の家計債務が膨らんでいる。膨らんでいるだけなら問題ないのだが、予測不能な事態が陥った時に負債が重くのしかかる。家計債務の7割が住宅ローンで、3割が学生ローン・クレジットカードローン、自動車ローンなどである。

米ニューヨーク連銀は5日、第1・四半期の米家計債務が1550億ドル増加し、過去最高の14兆3000億ドルになったと発表した。
住宅ローン残高は昨年第4・四半期から1560億ドル増の9兆7100億ドル。ただ、第1・四半期は融資がややタイト化し、他の債務は減少した。

https://jp.reuters.com/article/usa-fed-debt-idJPKBN22H2ZO?il=0

3月末のデータだが、支払い延滞されてもペナルティなしの猶予期間であるし、1200ドル支給されていたりもするので、まだ90日延滞率は上がってはこないだろう。支払い猶予期間がない州の方が多いのだが、多くが3月から事業停止に入っているので早くても第二四半期から上昇しはじめ第三四半期あたりでは状況がみえてくるだろう。政府保証付き住宅ローンは、支払いが最大1年間猶予与えられているが、1年経過した時に1年分を一括で支払うのか分割で支払うかなど何も決まっていない。これだと、まだわからないだろう。