ここからの暴落は、トランプ政権とFRBの人災だ。

トランプ政権の判断を賞賛するような記事を、冷めた目でみております。
3月12日「 トランプ政権は議会との交渉に失敗して非常事態宣言するしかなくなったって書いた通り、議会との交渉に失敗して、非常事態宣言する以外に予算を動かせなかっただけです。

しかも、この非常事態宣言が3月13日(金)にまで遅れた理由はクシュナー大統領補佐官だったようです。なぜか本人はこの問題に対してやる気満々なのも意味わかりません。何の知識もない担当を据え置くのに理解に苦しみます。以前から、明らかにイスラエル寄りのクシュナー大統領補佐官を中東和平担当にアサインしていて疑問に思いましたが、単なる人材不足、あるいは、トランプ大統領の見る目がないとしか思えません。
おそらく、混乱は続くでしょうし、連邦政府には火消しが出来る人材がいないので、議会と州政府にかかっています。それくらい議会は理解しているでしょう。
ただ、問題は、大統領選挙および連邦選挙が進行中なので、両党とも国民からの反応を意識した政治的な動きをします。更に、共和党は次期大統領候補であるトランプ大統領を見限れない点がボトルネックになり共和党は歴史的な敗退をすることにもなるでしょう。

・ 公衆衛生の経験がなく、官僚政治をほぼ理解していない
・ 政権内部でも、誰がこの問題の責任者か混乱が生じている。
・ クシュナー大統領補佐官がWEBライブ手配した。
・ 大統領による非常事態宣言が遅れたのは、クシュナー大統領補佐官の判断を待っていたようだ。
・ クシュナー大統領補佐官が、13(金)の米国市場が閉まる直前で会見しようと立案したっぽい。

https://www.washingtonpost.com/politics/infighting-missteps-and-a-son-in-law-hungry-for-action-inside-the-trump-administrations-troubled-coronavirus-response/2020/03/14/530c28b4-6559-11ea-b3fc-7841686c5c57_story.html

https://nymag.com/intelligencer/2020/03/jared-kushner-now-on-trumps-coronavirus-team-report.html

下院では、コロナウイルス検査キットの無償利用を含む、8.3億ドルの予算案が通過しました。40人の否認者は全員共和党議員ですw
2週間の有給病気・家族休暇を付与などを盛り込んでいますが、最低限の新型コロナウイルス対策予算でしょう。今後の経済復興予算はまったく盛り込まれておりません。
上院では、ワシントン時間3月16日(月)の夕方頃に審議される予定です。

ところで、下院議員の平均年齢は58歳、上院議員の平均年齢は63歳です。高齢者の集団なので、議会で誰か感染してアレしてもおかしくないでしょう。テッド・クルーズ議員オフィスのスタッフは新型コロナ感染して、再度自主隔離されていますし、トランプ大統領が頼っているグラム議員も自主隔離に入りました。
3月の公聴会はすべて中止になるなど、議会法案の審議にも後れを生じています。その間にも、ヒズボラはイラク基地に攻撃をかけて米国はやり返したり小さな衝突が続いています。ロシアとトルコのにらみ合いは続いているし、ロシアは原油価格戦争に持ち込んでいるし、外交委員会が機能していなくて、制裁法案が進まないというのは厳しいでしょう。それを狙ってロシアとか更に悪だくみをしてきそうです。

また、トランプ大統領自身は陰性でしたが、これだけ頼られているクシュナー大統領補佐官あたりが14日間隔離対象になったら、政権がスムーズに進むのではないでしょうか。トランプ大統領よりも、ただでさえ少ない政権メンバーに感染者がでたら致命的です。誰か1人くらいはでるでしょう。


今朝のサプライズは、FRBの利下げと債券買い入れ。18日(水)を待たずして実施して、18日のFOMCは流れるっぽい。

 米連邦準備制度理事会(FRB)は15日、緊急の連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを1ポイント引き下げ、ゼロ近辺とした。債券保有を少なくとも7000億ドル(約75兆円)増やす方針も表明した。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-03-15/Q799PLDWRGG301?srnd=cojp-v2

さて、当ブログでは、このFEBの実施タイミングは最悪なタイミングの一つだったと思います。
何が最悪かというと、
① CME市場が稼働するタイミングで実施したので、先物に影響がでる。
② G7電話会議が行われる16日より前に実施したことで、世界協調をとる見込みがないことを宣言してしまった。
③ 下院で新型コロナウイルス対策に関する最低限の法案が通過したばかりで、議会での経済政策は何も審議されていない状況でFRBだけ先行してしまった。

リーマンショックの時は、財務省が議会とFRBの橋渡しをしていましたし、バーナンキFRB元議長、財務省ポールソン、NY連銀ガイトナー、各議員が連携していました。ちょっとこのタイミングはどう考えても連携とれていない証拠。

このリリースで、米指数先物は5%下落してサーキットブレーカー発動しました。しかも原油価格が再度下落して、一時29ドル台まで下落。

もうこれは、シェールオイル企業やエネルギー企業が壊滅するかもしれませんね。ゼロ金利で借金できたとしても、生産しても赤字が続くようなら、どこかで限界がくるはずです。


さて、変化の換金についてです。
私は、会長から聞いた、消費税増税した時に医療機関への融資ビジネス思いついた話が忘れられません。噛みしめるように、以前、これを書いておきました。

株価がチャンスなのは当然です。それ以外にも目を向けなければなりません。
「買えば上がる相場」「投資信託買っておけばOK」みたいな初心者向け金融本が蔓延していたのが刷新されるチャンスだと思っています。
以前までのブル相場でしかも10年くらい続いてしまったので、「変化をチャンス」みたいなことを書いても誰も見向きもしません。しかし、ここからの下落相場では、やっとそういった人たちが一層されます。
最大のチャンスがきていると思っているので、狙っていきます。

でも、他にももっとチャンスはあるはずなので、考え続けます。