株式市況/米国大暴落と中国国債の行方

昨日の終値。BOJは703億お買い上げ(残枠:1兆4601億円)
使い切るための予算消化かしら♪

【日経平均株価】 23,506.04 △0.16% +36.65 [10/10]
TOPIX 1,763.86△0.16%
マザーズ 1,001.10△0.10%
【ドル建て日経平均】208.04 △0.27 +0.57 [15:00]
【ドル円】 112.98 +0.03 △0.03% [15:06]
【日経VI】18.51 -0.64 ▼3.34% [14:47]
東証一部出来高 1,345,060,000株 15:00

プラ転したり、マイ転したり、方向性がはっきりしない1日だった。


続いて、アジアは小動きだったが、欧州は暴落。

【上海総合指数】 2,725.84 △0.18% +4.82 [10/10]
【HSI】26,193.07 △0.08%
【CSI300指数】3,281.60 ▼0.22%
【USD/CNH 】6.9267(↑) 8:09JST
【USD/CNY 】6.9242(↑) 8:09JST
【USD/HKD】7.8372(↑) 8:10JST
【チャイナ10年債】3.628 (↓)
【英国FTSE100】 7,145.74 ▼1.27% -91.85 [10/10]
【ドイツDAX】 11,712.50 ▼2.21% -264.72 [00:35]
ユーロ・ストックス50指数 3,266.90▼1.65% –
MSCI Europe (MIEU00000PUS) 1,628.28▼1.02% ←直近1年では最安値更新中
MSCI Emerging Markets 985.67 ▼0.84% ←直近1年では最安値更新中
MSCI Intl Emerging Market Currency 1,588.91△0.09%

中国の国債動向に注目しているのだが、チャイナ10年債が全然動かない。

連休明けのチャイナ市場では、国債先物が下落したようだが、現物に全然反映していなかった。

上海総合指数と深圳総合指数の下げも大きい。人民元は対ドルで8月半ば以来の安値、中国10年国債先物は0.2%値下がりしている。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-10-08/PG9FW76JTSE901

次に、驚いたのが外国人投資家が中国国債の約8%を保有していること。
日本の国債保有者で外国人投資家比率も6%だが、巨額のため60兆円ほど保有していることになる。
中国の地方債は爆弾であるとよく言われるが、利回りが国債とほぼ同水準ということは、やっぱり利回りが上がると利払いだけで首が回らなくなる。なので、中国国債の動向は、ウォッチすべき指標だ。
しかしまぁ8%保有していれば、先物で売りを出せば、色々いじくれそうだよなぁ。

調査会社ウインド・インフォメーションによると、外国人投資家は今や中国の国債の約8%を所有している。これに対し直近の公式データによると、中国は今や米国債の6%未満しか保有していない。中国政府は投資の減速を和らげるために金利を引き下げており、同国の国債が世界の主要債券指数に採用されることによって外国資本がさらに流入することから、中国国債の価格は目先、上昇するだろう。

中国の国債残高は2兆ドル前後で、2017年の国内総生産(GDP)に対して17%程度の低水準にとどまる。ところが、これに加え地方政府にも債務が2.5兆ドル存在しており、その利回りは国債とほぼ同水準だ。こうした債務を保有している銀行にとって、リスクウエートは国営メディアが報じた最近の規則改定案によって近く、ゼロになる可能性がある。つまりそれは、どう見ても国債と同然になるということなのだ。

省や大都市を中心とする地方債の発行体は、借り入れ規制を逃れるため使われた危険な投資ビークルで調達した数兆ドルに上る簿外債務の責任を間接的に負っている。分析会社ロディアム・グループによると、その額は最大で41兆8000億元(6兆ドル)になる。現在、そうした債券の多くは利回りが5〜7%ぐらいだが、その裏付けは無用の長物となった低リターンのインフラ資産だ。

本当に興味深いのはここだ。中央政府は地方政府がそうした「隠れた公的債務」のほとんどから手を引くことを望んでいる。向こう数カ月間に少数ながらデフォルト(債務不履行)が発生する可能性は高い。格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とムーディーズ・インベスターズ・サービスは中国政府の態度硬化を理由にそうした投資ビークルのいくつかを格下げしたばかりである。

しかし、そこまで巨額の債務不履行が起きたら、銀行システムと債券市場が崩壊してしまうので、政策担当者らはそれを必ず食い止めようとするはずだ。中国政府がどう主張するかはともかくとして、最終的な解決策として考えられるのは、すべての債務を返済するため地方政府がさらに債券を発行するか、もしくは、銀行システム全体での資本増強を行うといったものになる可能性が高い。資本増強の場合、少なくともその一部は中央政府の国債発行で賄われることになるだろう。実際のところ、2015年に始まった前回の大規模な地方債発行はまさにそれを目的としたもので、返済が難しそうな投資ビークル債務の大部分を省のバランスシートに取り込んでいた。
https://jp.wsj.com/articles/SB12598231316112044164404584470832916417214

あと、サウジアラビアとトルコの対立が激化してきそうで、これも見逃せません。
サウジアラビアの背後には米国、トルコの背後にはロシアがいるので、これで両社対立が激化するようだと、中国追い詰め作戦に支障がでます。
BBCニュース – トルコ政府、サウジ政府批判の記者は領事館で殺害と 結婚用の書類を取りに


最期に、米国市場は大暴落。NYFANGも強烈な下落だが、
アリババもバイドゥも直近1年の最安値を更新中。アリババの下落は、7月から顕著で、たぶん前に書いたアリペイの前払い金を人民銀行に供託したことかと。貿易摩擦じゃないってば(‘ω’)ノ

【NYダウ】 25,598.74 ▼3.15%
NASDAQ 7,422.05 ▼4.08% 
S&P500 2,785.68 ▼3.29% 
【WTI原油】 72.67 ▼0.68% -0.50 [08:19]
ドルインデックス:95.22(↓)
米国10年債利回り:3.167(↓) [08:19]
【VIX恐怖指数】22.96 +7.01 △43.95% [10/10]
NASDAQ OMX China Technology (CHXN9000)1,704.90▼2.52% ←  WOW!最安値更新中
NYFANG:IND 2,501.97▼5.60% ←  WOW!
米取引所の合算出来高は98億6000万株。直近20営業日の平均は74億2000万株。←  WOW!
https://reut.rs/2OgVnno

米債利回りの上昇を背景にリスク選好度が低下する中、ハイテク株を中心に売られた。
(略)
さらに「金利は上昇局面にあり、最終的には住宅ローンや自動車・学生ローンの金利という形で実体経済に波及する可能性があるということを市場は消化している」と指摘。この日の相場の動きは、より低い成長に向けた調整だとの見方を示した。

https://reut.rs/2OgVnno

「どこかで米国企業は低金利なので借金して自社株買いを行っているから株高になっている」と読んだが、確かに金利が上がると利払い分が、株価上昇によるインカムゲインを上回るようになると損になるから自社株買いはなくなっていきそうだよね。米国企業は自社株買いを行っているというのは、どこかでみたが、エビデンスがどこにあるかわかっていない。

Mortgage rates jump past 5%, signaling more home price cuts ahead 

住宅ローンは5%上昇だそうです。まぁ、色々なところに波及するだろうねぇ。

とはいえ、なぜ「今日」下落したのかと問われるとわかりません♪


今朝の状況としては、大暴落じゃないか。強烈だな。
日経先物大証:22,700▼3.53%
【ドル円】 112.15 -0.13 ▼0.12% [08:43]
ADRはソフトバンク▼8.44%、ファナック▼4.65%
ファーストリテイリング△1.38%は上昇なのが意味不明。


高原剛一郎伝道師の最新作です。これは必見です。

もうこれは「米中貿易戦争ではなく、米中戦争なんだ。米国は明らかにNO.2になっている中国を叩き潰そうとしている。トゥキディデスの罠なんだ。ボルトンが~」と出てきたあたり、なんか答え合わせをしてくれた気分になりました♪

高原伝道師の推奨本をいくつか読んでいるし、実はジョン・ボルトン「米中もし戦わば」も確か高原伝道師からの紹介だったはずなので、当然なんですがね。

それでも、私にとっては、単に知識を得ることではなく、なぜ高原伝道師がそのような思考をして、なぜそのような判断や見解をしているのかを手に入れられた証ともなったので嬉しい♪
もちろん、まだまだ、あ~そうなのかという点もありますので、引き続き、学びます。

これは会長から頂く知識も同じで、私は常に、なぜそのような思考をして、なぜそのような判断をするのかをトレースしたい。トレースできるようじゃなきゃ、身に着けたとは言わないと考えているから。