米国株式市況/FRBパウエル議長発言で売り

【DOW】32,147.76▼1.55%
【NASDAQ】10,524.80▼3.36%
【 S&P500】3,759.69▼2.50%
ラッセル2000種指数 1,796.31▼2.98%
VIX恐怖指数 25.86 → 
Fear & Greed Index 50 ↓ 
米30年債利回り 4.132% ↑ 
米10年債利回り 4.096% ↑ 
米5年債利回り 4.304%  ↑ 
米2年債利回り 4.611%  ↑  
米1年債利回り 4.730% ↑  
U.S. 10 Year TIPS  1.602% ↑ 
10年物ブレーク・イーブン・インフ レ率(BEI)2.53% [11/02] 
5年物ブレーク・イーブン・インフ レ率(BEI)2.68% [11/02] 
米実質金利(10年)1.56%  [11/01] 
米実質金利(5年)1.62% [11/01]
フィラデルフィア半導体指数:2328.48▼3.09% 
WTI原油先物 88.95 ↑
ドルインデックス 112.171 ↑ 9:10JST    
ブルームバーグ ドル・スポット指数 :1,338.23△0.16%  
ブルームバーグ商品指数 115.0882△1.38%
バルチック海運指数 1,377.00▼5.88% [11/1] 
S&P/LSTA U.S. Leveraged Loan 100 2,362.78↓ [11/01]
ICE BofA US High Yield Index Option-Adjusted Spread 461BP[11/01]
( 米ハイイールド債指数の利回りスプレッド)
Bitcoin (USD) 20144.21 9:16JST
米取引所の合算出来高は128億株。直近20営業日の平均は115億7000万株
★経済指標
・ 10月米ADP民間雇用者数 23.9万人増( 前月は19万2000人増 )
・クッシング原油在庫 126万バレル


S&P500、ナスダック総合指数ともに小幅な下落でスタート。
11月政策金利発表では、市場予測通り75BP利上げを決定した直後に株価急上昇、米債券は短期中長期利回り急落。パウエル議長の記者会見がはじまると株価は急落し、債券利回りは上昇した。 FF金利は3.75%~4%とし、2008年1月以来の高水準になる。というかパウエル議長は、中間選挙1週間前に暴落させるようなことはしないとみられていたみたいなので、ちょっとしたサプライズとなったのだろうか。

まずはFOMC声明のレッドライン。
” 委員会はインフレ率を時間とともに2%に戻すべく十分に抑制的な金融政策スタンスを実現するためには、継続的な誘導目標レンジ引き上げが適切になると見込む。誘導目標レンジの今後の引き上げペースを決定する上で、委員会は金融政策の累積的な引き締めや、金融政策が経済活動とインフレに与える影響の遅効性、経済や金融の情勢を考慮する”が追加された。これがハト派の姿勢に傾いたとみられたことで、S&P500は△0.65%、ナスダック総合株価指数は△0.4%上昇した。ここの箇所で、利上げ減速する可能性が示唆されたようだ。


続いて、パウエル議長の記者会見。利上げの一時停止については、時期尚早と発言し、まだ道半ばと回答している。

“We still have some ways to go and incoming data since our last meeting suggests that the ultimate level of interest rates will be higher than previously expected,” he said.
Powell added that it was “premature” to talk about pausing hikes.
“We have a ways to go,” said the central bank chair.

https://www.cnbc.com/2022/11/01/stock-market-futures-open-to-close-news.html

今回のFOMCをうけて12月利上げは50BPが61%に上昇。思ったより小幅。

来年1月も50BP利上げが52%で最も確率が高いとみられている。一方で、25BP利上げと75BP利上げが20%強いるので見解がわかれているんだろうなあ。


FRBの動きをよめない市場

誰もが利上げ一時停止がいつくるかの時期をよみたいと思っているが、パウエル議長は曖昧な回答でくる。利上げがすぐに停止するとの見方は市場にはないとみられているが、緩やかなペースでの利上げなんだろうが、どういうペースでくるかが読みにくいのだろう。金利先物をみると、5.00-5.25%付近で頭打ちになることを市場はよんでいる。それを上回ったとして5.25-5.50%だ。それ以上になる可能性は今のところ低いと市場はみている。

“So that time is coming, and it may come as soon as the next meeting or the one after that. No decision has been made,” he said.

https://www.cnbc.com/2022/11/02/fed-hikes-by-another-three-quarters-of-a-point-taking-rates-to-the-highest-level-since-january-2008.html

市場は楽観すぎるというか、はっきりと「リセッションがきた」とか定義されないと常に楽観的な方向に動こうとするのだな。
FRBと市場の対話がうまくいっていないから、これだけボラが高くなっているんだろうなあ。
そして機関投資家のキャッシュポジションは21年来で最も高いんだよなあ。