米国株式市況/米求人件数は過去最高。

【NYダウ】34,269.16▼1.36%
【NASDAQ】13,389.43▼0.09%
【 S&P500】4,152.10▼0.87%
ラッセル2000種指数 2,206.99▼0.26%
VIX恐怖指数  21.84↑
米30年債利回り 2.351↑
米10年債利回り 1.625↑ 
米5年債利回り 0.801↑
米2年債利回り 0.161↑  
2年債と10年債の利回り差   146BP↑
5年債と30年債の利回り差  155BP↑
日本国債10年との利回り差 155BP↑
10年物TIPS利回り ―0.93%   ↑
20年物TIPS利回り ―0.31%   →
10年物ブレーク・イーブン・インフ レ率(BEI)2.53% → ←2013年3月以来の高値
5年物ブレーク・イーブン・インフ レ率(BEI)2.68%↓ 
WTI原油先物 65.39 ↑ 
フィラデルフィア半導体指数:2976.01 △0.30%
ブルームバーグ ドル・スポット指数 :1,119.44△0.03%
S&P/LSTA U.S. Leveraged Loan 100  2,376.00△0.06% [5/10]
米取引所の合算出来高は117億8000万株。直近20営業日の平均は103億3000万株。

◆経済統計
・ 米求人件数 812万件 ( 前月 753万件)※2000年12月統計開始以降最高
 ― 宿泊・飲食サービスが18万5000件増加
 ―州・地方政府教育分野で15万5000件増加
―芸術・娯楽・レクリエーションは8万1000人増加。
・自発的離職者 350万人。(前月340万人)
・離職率 2.4%
・レイオフ件数 150万件(前月 170万件)
・ 採用件数は600万件 (前月580万件)

オープニング。S&P500は▼1.24%、ナスダック総合指数は▼2%超の下落でスタートした。23.73まで上昇し、2ヶ月ぶりの水準に達する。
インフレ懸念という割に、一番反応するFANG株は続落したものの小幅な下落だし、何より米債利回りもそこまで上昇していない。
Fed Watchの年末金利予測も昨日より反発しているし、金利が下落する予測も縮小しているよね。


労働者が働く業界シフト

今の米国の労働市場について政治に直結するので、あれこれ考えていた。
どうやら、この2つの要因が大きいことが掴めてきた。ワクチン接種数が進みにくくなっている状況で、この2つがボトルネックだとすると、この雇用問題はすぐに解決するのか甚だ疑問。

1)学校やデイケアが完全に再開するのを待っている労働者(特に女性)

2)以前はレストラン等で働いていた人たちが、倉庫業務などの労働に従事。安定していて、感染する可能性が低い仕事にシフトしている

参照元:It’s not a ‘labor shortage.’ It’s a great reassessment of work in America.

デイケアがどれくらいリオープンしているかって全米でデータが出てないみたいなんだよね。CA州なんかはチャイルドケアプロバイダーがリオープン反対して署名して訴えているようだし、そもそもこのパンデミック期間中に閉鎖したという記事も見かける。自宅内の小規模デイケアならそんな設備投資いらないのですぐ開業はできるかもしれないが、コロナ禍の中でチャイルドケアプロバイダーを事業としてやりたいかどうかって微妙だよね。

引用元:The child care industry collapsed during COVID-19
引用元:Child care providers ask state to hold off on in-person inspections
引用元:Thousands of child care centers shutter, spelling bad news for California

正直、未就学児を置いて仕事にいくのはかなり厳しいと思う。5歳以上ならなんとかなるかもしれないが、3歳以下は無理に等しいだろうな。そりゃあ親としては働きにいけないと思う。あと、3歳以下だと相手にしなきゃいけない時が多発するので、「在宅で仕事」はよっぽど仕事に対しての情熱と多少の寝不足を犠牲にしてもできる程度でなくては無理だろう。そもそも、在宅で仕事できる人は米国でも20%弱だったはずだから、まあたいていは無理ということだ。

となると、需要に対して供給不足になるよなあ。特に大家族で住んでない都市部だろうね。州や地方政府に$3500億が割当られているが、チャイルドケアプロバイダーに対してどれかけ助成金とか支援するかによるだろうなあ。

次に、 2)感染する可能性が低い仕事にシフトしている問題。
これはなかなか解決しないんじゃなかろうか。 そもそも15$/hを手にいれられればいいやと考えている労働者層なら、一番感染する可能性が低い仕事にそりゃあシフトしたいだろうね。
ちなみに、この点については既にワクチン接種率が高いイスラエルでは同様のことが起こっていたようだ。
・レストラン・ホテルを含むホスピタリティ部門が労働力不足に陥っている
・ホスピタリティ部門従事者は、配達、建設、介護など、封鎖中も操業を続けている業界で仕事を見つけた
引用元:As COVID wanes, Israel’s restaurants are full of customers but low on staff

特にレストラン業界は深刻な供給不足になると予想される。全米レストラン業界によると、レストランに従事する労働者は120万人~150万人くらいだ。そんなに大きくはないなぁという感想だが、この大半が求人を出し続けるとなると話は別になってくるのかもしれない。


尚、企業を代表する全米商工会議所の言い分としては以下3点だ。
・手厚い失業給付のせいで低賃金労働者が職場復帰したがらない
・新しい分野での労働適応に苦労している。スキルのミスマッチもある。
・未だにCOVID-19不安があるので家から出たがらない労働者もいる

(特にレストラン業界)
・Commercial Food Equipment Service Association会長曰く、求人数も多いのに人が集まらない。
・給与もあげている、それでも集まらない。
・質の高い人材が確保できない
・人手不足を補うために長時間労働強いられている従業員にさらにストレスになってる
引用元:Restaurants are ‘sucking wind’ but fighting back to reopen amid a worker shortage

全米商工会議所の言い分が正しいかどうかが議論のポイントではない。
彼らは政治力をもっているため、この主張から政治を動かしてくる。
ただし、最近では民主党にも献金するようになったが、メインは共和党なので団体そのものの政治力は強いが、今は弱い状況なのかもしれない。